イザヤ
第1章
1アモツの子イザヤが、ユダの王ウジヤ、ヨタム、ア ハズ、ヒゼキヤの時代にユダとエルサレムに関して 見た幻。
2天よ、聞け、地よ、耳を傾けよ。主はこう言われる。 「わたしは子らを養い、育てたが、彼らはわたしに 背いた。」
3牛はその飼い主を知っており、ろばはその主人の飼 い葉桶を知っている。しかし、イスラエルは知らな い、わたしの民は悟らない。
4ああ、罪深い国民、不義を負う民、悪を行う者の子 孫、堕落した子孫。彼らは主を捨て、イスラエルの 聖なる方を怒らせ、後退していった。
5あなたがたは、なぜ、さらに打たれなければならな いのか。あなたがたは、ますます反抗するだろう。 頭はみな病み、心はみな弱り果てている。
6足の裏から頭に至るまで、健全なところはなく、傷 と打ち傷と化膿した腫れ物ばかりで、閉じられるこ とも、包帯を巻かれることも、軟膏で和らげられる こともなかった。
7あなたがたの国は荒れ果て、あなたがたの町々は火 で焼かれ、あなたがたの国はあなたがたの目の前で 異邦人に食い尽くされ、異邦人によって打ち倒され たかのように荒れ果てている。
8そして、シオンの娘は、ぶどう畑の小屋のように、 きゅうり畑の小屋のように、包囲された町のように 残される。
9もし万軍の主が、私たちにわずかな残りの者を残し てくださらなかったなら、私たちはソドムのように なり、ゴモラのようになっていたでしょう。
10ソドムの支配者たちよ、主の言葉を聞け。ゴモラ の人々よ、われらの神の律法に耳を傾けよ。
11あなたがたの多くの犠牲をわたしにささげるのは、 なんのためなのかと主は言われる。「わたしは雄羊 の全焼のいけにえと、肥えた獣の脂肪で満ち足りて いる。雄牛や子羊ややぎの血は喜ばない。」
12あなたがたがわたしの前に出たとき、わたしの庭 を踏みつけることを、だれがあなたがたに要求した のか。
13むなしい供え物をもう携えて来てはならない。香 はわたしにとって忌まわしいものである。新月と安 息日、集会の召集、これらはわたしがやめることの できないものである。聖会は不義である。
14あなたがたの新月と、あなたがたの定めの祭りと が、わたしの魂は憎む。それはわたしにとって悩み の種であり、わたしはそれに耐えるのに疲れている。
15あなたがたが手を広げても、わたしはあなたがた から目を隠す。あなたがたが多くの祈りをしても、 わたしは聞かない。あなたがたの手は血に満ちてい るのだ。
16あなたを洗い清めよ。わたしの目の前からあなた の行いの悪を除き去り、悪を行うことをやめよ。
17善を行うことを学び、公正を求め、虐げられてい る者を救い、孤児を裁き、寡婦のために弁護せよ。
18さあ、われわれは互に論じよう、と主は言われる。 たといあなたがたの罪が緋のようであっても、雪の ように白くなるであろう。たといあなたがたの罪が 紅のように赤くても、羊毛のようになるであろう。
19もしあなたがたが喜んで従うならば、地の良いも のを食べることができるであろう。
20しかし、もしあなたがたが拒んで反抗するならば、 剣で滅ぼされるであろう。主の口がそれを語ったか らである。
21どうして忠実な町が娼婦になったのか。かつては 公正が満ち、正義がそこにあったのに、今は殺人者 がいる。
22あなたの銀はかすとなり、あなたのぶどう酒は水 と混ざった。
23あなたの君たちは反逆者で、盗人の仲間であり、 おのおの贈り物を愛し、報酬を追い求め、孤児を裁 かず、寡婦の訴えも彼らには及ばない。
24それゆえ、主、万軍の主、イスラエルの全能者は 言われる、「ああ、わたしはわたしの敵に対してわ たしを慰め、わたしの敵に対してわたしに復讐する。
25わたしは手をあなたに向け、あなたの不純物を完 全に取り除き、あなたの錫をすべて取り去る。
26わたしはあなたの裁判官を初めのように、あなた の議官を初めのように帰らせる。その後、あなたは 正義の町、忠実な町と呼ばれるようになる。
27シオンは公正によって贖われ、その改宗者たちは 正義によって贖われる。
28背く者と罪人は共に滅ぼされ、主を捨てる者は絶 滅させられる。
29彼らはあなたがたが望んだ樫の木のことで恥じ、 あなたがたはあなたがたが選んだ園のことで恥じ入 るであろう。
30あなたがたは、葉の枯れた樫の木、水のない園の ようになるからです。
31強い者は麻ひものようになり、麻ひもの作り手は 火花のようになり、両者は共に燃え上がり、これを 消す者はいない。
第2章
1アモツの子イザヤがユダとエルサレムについて見た 言葉。
2終わりの日に次の事が起こります。主の家の山は 山々の頂として堅く立ち、丘々よりも高くそびえ立 ち、すべての国々がそこに流れ込みます。
3多くの民が行って言う、「さあ、主の山に登り、ヤ コブの神の家に行こう。主は私たちにその道を教え られる。私たちはその道に歩もう。律法はシオンか ら発せられ、主の言葉はエルサレムから発せられる からである」。
4彼は諸国民を裁き、多くの民を戒める。彼らはその 剣を打ち直して鋤とし、その槍を打ち直して鎌とす
イザヤ る。国は国に向かって剣を上げず、彼らはもはや戦 いを学ばない。
5ヤコブの家よ、さあ、主の光の中を歩もう。
6それゆえ、あなたはあなたの民ヤコブの家を捨てら れた。彼らは東から補充され、ペリシテ人のように 占い師となり、異国の民を喜ばせているからである。
7彼らの国は銀と金で満ち、その財宝は限りなくある。 また彼らの国は馬で満ち、その戦車も限りなくある。
8彼らの国には偶像が満ちている。彼らは自分の手で 造ったもの、自分の指で造ったものを拝んでいる。
9卑しい者は身をかがめ、偉大な者は謙虚になる。そ れゆえ、彼らを許してはならない。
10主を恐れ、その威光の栄光のために、岩の中に入 り、塵の中に隠れよ。
11その日には、人の高慢な目は低くされ、人の傲慢 な心はかがめられ、主だけが高められる。
12万軍の主の日はすべて高慢な者、高ぶる者、高ぶ る者すべてに臨み、彼らは低くされるからである。
13レバノンのすべての高くそびえる杉と、バシャン のすべての樫の木の上に、
14すべての高い山々と高くそびえるすべての丘の上 に、
15そしてすべての高い塔とすべての城壁の上に、
16タルシシュのすべての船と、すべての美しい絵画 の上にも。
17そして、人の高ぶりはかがめられ、人の傲慢は低 くされる。その日には、主だけが高められる。
18そして偶像を完全に廃絶されるであろう。
19主が立ち上がって地を激しく揺り動かされるとき、 彼らは主を恐れ、その威光の栄光を恐れて、岩の穴 や地の洞穴に入るであろう。
20その日には、人はそれぞれ自分のために造った銀 の偶像や金の偶像を、もぐらやこうもりに投げ捨て るであろう。
21主が立ち上がって地を激しく揺り動かすとき、主 を恐れ、その威光の栄光を恐れて、岩の裂け目や、 ごつごつした岩の頂に入るためである。
22鼻に息のある人間に近づかないでください。彼は 何の役に立つのでしょうか。
第3章
1見よ、主、万軍の主は、エルサレムとユダから支え と杖、支えとなるパンと水をすべて取り去られる。
2勇士、戦士、裁判官、預言者、賢い人、老いた人、
3五十人の長、高貴な人、顧問、巧みな技芸家、雄弁 な弁論家。
4そして、わたしは子供たちを彼らの君主として与え、 幼子たちが彼らを治めるであろう。
5そして、人々は互いに、また隣人から虐げられ、子 供は老人に対して高慢に振る舞い、卑しい者は高貴 な者に対して振る舞うであろう。
6もし人が父の家の兄弟を捕えて、『あなたは着物を 持っている。我々の指導者となってくれ。この廃墟 はあなたの手に委ねよう』と言うならば、
7その日、彼は誓って言うであろう。「私は医者には なりません。私の家にはパンも着るものもありませ ん。私を民の指導者にしないでください。」
8エルサレムは滅ぼされ、ユダは倒れた。彼らの舌と 行いが主に逆らって、その栄光の目を怒らせたから だ。
9彼らの顔つきは彼らにとって不利な証言であり、ソ ドムのように彼らは罪を告白し、それを隠そうとし ない。彼らの魂は災いを受ける。彼らは自らに悪を 報いてきたからだ。
10義人たちには幸いがあると言いなさい。彼らは自 分の行いの実を食べるからである。
11悪人は災いを受ける。その者の手の報いが彼に与 えられるからだ。
12わが民は子供たちに虐げられ、女たちが支配され ている。わが民よ、あなたを導く者たちはあなたを 迷わせ、あなたの進むべき道を滅ぼす。
13主は弁護するために立ち上がり、民を裁くために 立ち上がられる。
14主はその民の長老たちとその指導者たちを裁かれ る。あなたたちはぶどう畑を食い尽くし、貧しい者 たちの略奪品があなたたちの家にあるからだ。
15あなたたちはなぜわたしの民を打ち砕き、貧しい 者の顔をすり砕くのかと、万軍の主なる神は言われ る。
16主はまた言われる、「シオンの娘たちは高慢で、 首を伸ばし、淫らな目で歩き、足音を立てて歩く。
17それゆえ、主はシオンの娘たちの頭頂をかさぶた で打ち、主は彼女たちの隠れた所を暴かれる。
18その日、主は彼らの足の周りのきらきらと輝く飾 り、彼らの胎膜、そして月のような丸い輪の勇敢さ を取り去られる。
19鎖、腕輪、マフラー、
20帽子、足の飾り、頭帯、石板、耳輪、
21指輪や鼻飾り、
22着替え用の衣服、マント、ウィンプル、そしてク リスピングピン、
23鏡と、細布と、頭巾と、垂れ幕と。
24そして、良い香りの代わりに悪臭が、帯の代わり に裂け目が、整えた髪の代わりにはげが、腹帯の代 わりに荒布を帯び、美しさの代わりに燃えるように なる。
25あなたの民は剣によって倒れ、あなたの勇士たち は戦争で倒れるでしょう。
26その門は嘆き悲しみ、その町は荒廃して地に座す であろう。
第4章
1その日、七人の女がひとりの男に捕らわれて言う。 「私たちは自分のパンを食べ、自分の着物を着ます。 ただ、私たちの恥辱を取り去るために、あなたの名 で呼ばれるようにしてください。」
イザヤ
2その日には、主の枝は美しく、栄光に満ち、地の産 物はイスラエルの生き残った者たちにとって素晴ら しく、美しいものとなる。
3そして、シオンに残る者、エルサレムに残る者、す なわちエルサレムの生きている者の中で名が記され ている者は皆、聖なる者と呼ばれるであろう。
4主がシオンの娘たちの汚れを洗い流し、裁きの霊と 焼き尽くす霊によってエルサレムの血をその中から 清められるとき。
5主はシオンの山のすべての住まいと、その会衆の上 に、昼は雲と煙を、夜は燃える火の輝きを創造され る。すべての栄光の上に防御壁が設けられるからで ある。
6そこには、昼間の暑さを避ける日陰、避難場所、嵐 や雨を避ける隠れ場所となる幕屋がある。
第5章
1今、わたしは愛する者のために、そのぶどう畑の歌 を歌おう。愛する者は、実り豊かな山にぶどう畑を 持っている。
2彼はそれを囲み、石を取り除き、そこに最上のぶど うの木を植え、その中央に塔を建て、またその中に 酒ぶねを造った。そして、それがぶどうの実を結ぶ ようにと見張っていたところ、それは野生のぶどう を結んだ。
3それで今、エルサレムの住民とユダの人々よ、わた しとわたしのぶどう畑の間を裁いてください。
4わたしのぶどう畑に、わたしがまだしておかなかっ たことが、ほかにあるだろうか。なぜ、ぶどうのな ることを期待していたのに、野生ぶどうが生えてき たのか。
5それで今、わたしはわたしのぶどう畑に何をするか、 あなたに告げよう。わたしはその垣根を取り去る。
それは食い尽くされ、その石垣は打ち壊される。そ れは踏みつけられる。
6わたしはそれを荒廃させる。それは刈り込まれず、 掘られることもない。おどろといばらが生え出る。
またわたしは雲に命じて、その上に雨を降らせない ようにする。
7万軍の主のぶどう畑はイスラエルの家であり、ユダ の人々は主の美しい植物である。主は公正を望まれ たが、見よ、抑圧であり、正義を望まれたが、見よ、 叫びである。
8家を家につなぎ、畑を畑につなげて、場所がなくな るまで、自分たちだけを地の真ん中に置く者たちは 災いだ。
9万軍の主はわたしの耳にこう言われる。「まことに 多くの家が荒れ果て、大きくて美しい家々も住む者 なくなってしまう。」
10そうだ、ぶどう園の十エーカーは一バトの収穫を もたらし、ホメルの種はエパの収穫をもたらす であろう。
11わざわいなるかな、彼らは朝早く起きて、強い酒 を追い求め、夜まで飲み続け、酒に燃える者どもよ。
12彼らの祭りには、立琴、琴、太鼓、笛、ぶどう酒 がある。しかし彼らは主の御業を顧みず、その御手 の働きを顧みない。
13それゆえ、わたしの民は知識がないので捕囚とな り、その尊い人々は飢え、その群衆は渇きで枯れ果 てた。
14それゆえ、陰府は自らを広げ、その口を限りなく 開いた。彼らの栄華と、群衆と、栄華と、喜び祝う 者たちは、そこに下る。
15卑しい者は低くされ、力ある者は低くされ、高ぶ る者の目も低くされる。
16しかし万軍の主は正義によって高められ、聖なる 神は正義によって聖別される。
17そのとき、子羊たちはその習わしに従って草を食 い、肥えた子羊たちの廃墟は、異邦人たちが食べる であろう。
18災いあれ、彼らはむなしい綱で不義を結び、車の 綱で罪を結ぶような者たちだ。
19彼らは言う。「急いでそのわざを行なえ。そうす れば、われわれはそれを見ることができる。イスラ エルの聖なる方の計りごとを近づけて知らせよ。そ うすれば、われわれはそれを知ることができる。」
20わざわいなるかな、彼らは悪を善と呼び、善を悪 と呼び、暗きを光と呼び、光を暗きと呼び、苦きを 甘きと呼び、甘きを苦きと呼ぶ。
21自分を自分の目に知恵ある者とし、自分を悟りの ある者とみなす者たちは災いだ。
22災いあれ、彼らは酒を飲む勇士たち、強い酒を混 ぜる勇士たち。
23彼らは、利益のために悪者を正当化し、義人から 義を奪い取る。
24それゆえ、火が刈り株を焼き尽くし、炎がもみ殻 を焼き尽くすように、彼らの根は腐り、彼らの花は 塵のように消え去る。彼らは万軍の主の律法を捨て、 イスラエルの聖者の言葉を軽んじたからである。
25それゆえ、主はご自分の民に対して怒りを燃やし、 御手を伸ばして彼らを撃たれた。山々は震え、彼ら の死骸は街路の真ん中で引き裂かれた。それでもな お、主の怒りは静まらず、御手はなお伸ばされてい る。
26そして彼は遠くの国々に旗を揚げ、地の果てから 彼らに声を吹き鳴らす。見よ、彼らは急いでやって 来る。
27彼らの中には疲れる者も、つまずく者もなく、ま どろむ者も、眠る者もなく、腰の帯は解けず、履物 のひもも切れない。
28彼らの矢は鋭く、彼らの弓はみな張られ、彼らの 馬のひずめは火打ち石のようにみなされ、彼らの車 輪はつむじ風のようである。
29彼らのほえる声は獅子のようであり、若い獅子の ようにほえる。彼らはほえて獲物を捕らえ、安全に 運び去るが、誰もそれを救い出すことはできない。
30その日、彼らは海のほとばしりのように彼らに向 かってほえる。人が地を見ると、暗黒と悲しみがあ り、その天の光は暗くなる。
イザヤ 第6章
1ウジヤ王が死んだ年に、私はまた、主が高く上げら れた王座に座しておられるのを見た。そして、その 衣の裾は神殿に満ちていた。
2その上にはセラフィムが立っていた。それぞれ六つ の翼があり、二つで顔を覆い、二つで足を覆い、二 つで飛んでいた。
3そして人々は互いに叫び合って言った、「聖なるか な、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主。その栄光 は全地に満ちている。」
4そして、叫ぶ者の声によって戸口の柱が動き、家は 煙で満たされた。
5そこでわたしは言った、「ああ、わたしは滅びる。 わたしは汚れた唇の者であり、汚れた唇の民の中に 住んでいるからだ。わたしの目は万軍の主なる王を 見たのに。」
6すると、セラフィムのひとりが、火ばしで祭壇から 取った燃えている炭を手に持ち、わたしのところに 飛んで来た。
7そして彼はそれをわたしの口に置いて言った、「見 よ、これがあなたの唇に触れたので、あなたの咎は 取り除かれ、あなたの罪は清められた」。
8またわたしは主の声がこう言うのを聞いた。「だれ をつかわそうか。だれがわたしたちのために行くだ ろうか。」そこでわたしは言った。「ここにわたし がおります。わたしをおつかわしください。」
9そして彼は言った、「行って、この民に告げよ。 『聞くことは聞くが、理解することはない。見るこ とは見るが、悟ることはない。』
10この民の心を鈍らせ、耳を鈍らせ、目を閉じさせ よ。そうしないと、彼らは目で見ず、耳で聞きず、 心で悟らず、悔い改めて癒されることはない。
11そこで私は尋ねた、「主よ、いつまでですか」。
すると彼は答えた、「町々が荒れ果てて住む人もい なくなり、家々も人がいなくなり、国土が全く荒れ 果てるまでです」。
12主は人々を遠くに追い払われたので、国中に大き な見捨てられた者が出た。
13しかし、その中に十分の一があって、それは戻っ て食べられる。葉を落とすとき、その実体がその中 にあるテイルの木や樫の木のように。そのように、 聖なる種はその実体となる。
第7章
1ユダの王、ウジヤの子ヨタムの子アハズの時代に、 シリアの王レツィンとイスラエルの王レマリヤの子 ペカがエルサレムに向かって戦いを挑んだが、勝つ ことができなかった。
2ダビデの家に、「アリヤはエフライムと同盟を結ん でいる」という知らせが届いた。すると、彼とその 民の心は、森の木々が風に揺れるように動揺した。
3主はイザヤに言われた、「今、あなたとあなたの子 シャルヤシュブは出て行って、毛さらし畑の大通り にある上の池の水路の端でアハズに会いなさい。
4彼に言いなさい。「気をつけて、静かにしなさい。 これらの煙をあげている燃えるたいまつの二つの尾 を恐れて、また、レツィンとスリヤに対するレマル ヤの子の激しい怒りを恐れて、気を落としてはなり ません。」
5シリア、エフライム、レマリヤの子らがあなたに対 して悪計を巡らしてこう言ったからだ。
6我々はユダに攻め上って、これを悩まし、我々のた めにそこに破れ口を造り、その中にタベアルの子を 王として立てよう。
7主なる神はこう言われる。「それは成り立たず、ま た起こらない。」
8シリアの頭はダマスコであり、ダマスコの頭はレツ ィンである。そして、七十五年のうちにエフライム は滅ぼされ、もはや民ではなくなる。
9エフライムの頭はサマリアであり、サマリアの頭は レマリヤの子である。もしあなたがたが信じなけれ ば、決して堅く立つことはできないだろう。
10主はまたアハズに言われた、
11あなたの神、主にしるしを求めよ。深い所で求め ても、高い所で求めてもかまわない。
12しかしアハズは言った、「わたしは求めません、 また主を試みることもしません」。
13そして彼は言った、「ダビデの家よ、今聞け。人 を疲れさせるのは、あなたがたにとって小さな事な のに、わたしの神をも疲れさせるのか。
14それゆえ、主自らがあなたたちにつのしるしを 与えられる。見よ、処女がみごもって男の子を産み、 その名をインマヌエルと呼ぶであろう。
15彼はバターと蜂蜜を食べ、悪を捨てて善を選ぶこ とを知るであろう。
16なぜなら、その子が悪を捨てて善を選ぶことを知 る前に、あなたが忌み嫌うその国は、その両王によ って見捨てられるからである。
17主は、エフライムがユダから去った日から、また アッシリアの王が去った日から、まだ来なかった 日々を、あなたとあなたの民とあなたの父の家にも たらされるであろう。
18その日には、主はエジプトの川の果てにいるハエ と、アッシリアの地にいる蜂を口笛で吹かれるであ ろう。
19彼らは来て、荒れ果てた谷間や岩の穴、あらゆる いばらや灌木の上に皆休むであろう。
20その日、主は川向こうの者たち、すなわちアッシ リアの王が雇った剃刀で、彼らの頭と足の毛を剃り、 ひげも剃り落とすであろう。
21その日には、人が雌牛頭と羊二頭を養うであろ う。
22そして、彼らが与える乳が豊富だから、彼はバタ を食べるであろう。バタと蜂蜜は国中に残って いる者が皆食べるであろう。
イザヤ
23その日には、銀千枚で千本のブドウの木があった 場所はすべて、おどろといばらに変わるであろう。
24人々は矢と弓を持ってそこへ来る。全地はおどろ と茨とに覆われるからである。
25また、つるはしで掘られるすべての丘には、いば らやおどろの恐れはなく、牛を送り出し、小家畜を 踏みつけるためである。
第8章
1主はまた私に言われた、「大きな巻物を取り、人の 筆でマヘルシャラルハシュバズの事を書き記せ。
2そこで私は、忠実な証人として祭司ウリヤとエベレ キヤの子ゼカリヤを立てて、証言させた。
3そこで私は女預言者のもとへ行きました。彼女は身 ごもって男の子を産みました。その時、主は私に言 われました。「その子をマヘルシャラルハシュバズ と名付けなさい。」
4というのは、その子が「父よ、母よ」と叫ぶことを 知る前に、ダマスコの富とサマリアの戦利品はアッ シリアの王の前に奪われるからです。
5主はまた私に言われた、
6この民はシロアの穏やかに流れる水を拒み、レツィ ンとレマリヤの子とを喜ぶ。
7それゆえ、今、見よ、主は川の水を彼らの上に勢い よく、豊かに湧き上がらせ、アッシリアの王とその すべての栄華を彼らの上にもたらす。彼はそのすべ ての水路を越えて、そのすべての岸を越える。
8彼はユダを通り抜け、あふれ出て越え、首にまで達 する。そして、彼の翼の伸張は、あなたの国の幅を 満たすであろう、インマヌエルよ。
9民よ、団結せよ、そうすれば、あなたたちは打ち砕 かれる。遠い国々のすべての人々よ、耳を傾けよ。 帯を締めよ、そうすれば、あなたたちは打ち砕かれ る。帯を締めよ、そうすれば、あなたたちは打ち砕 かれる。
10共に計りなさい。そうすれば、それは無に帰する。 言葉を語れ。そうすれば、それは成らない。神は 我々と共におられるからだ。
11主は力強い御手をもってわたしにこう言われ、こ の民の道に歩んではならないとわたしに命じられた。
12この民が「同盟だ」と言うすべての人々に、「同 盟だ」と言ってはならない。彼らの恐れを恐れては ならない。また、おののいてはならない。
13万軍の主を聖別せよ。主を畏れ、主を畏れよ。
14彼は聖所となるであろうが、イスラエルの両家に とっては、つまずきの石、妨げの岩となり、エルサ レムの住民にとっては罠、わなとなるであろう。
15彼らのうち多くの者がつまずき、倒れ、打ち砕か れ、わなに掛かり、捕らえられるであろう。
16私の弟子たちの間で証しを結び、律法を封印しな さい。
17わたしはヤコブの家から御顔を隠しておられる主 を待ち望みます。
18見よ、わたしと主がわたしに与えてくださった子 らは、シオンの山に住まわれる万軍の主からの、イ スラエルにおけるしるしであり、不思議である。
19彼らがあなたたちに、『霊媒師や、のぞき見をす る占い師、つぶやく占い師に尋ねよ』と言うとき、 民は自分たちの神に、生きている者のゆえに死んで いる者のゆえに尋ね求めるべきではないか。
20律法と証言とに従って語れ。もし彼らがこの言葉 に従って語らないなら、彼らの中には光がないから である。
21彼らはそこを通り過ぎるとき、苦しい生活と飢え に苦しみ、飢えると、いらだち、自分たちの王と神 とを呪い、上を仰ぐであろう。
22彼らは地を見ると、苦悩と暗黒と、苦悩の暗黒と が現われ、彼らは暗闇に追いやられるであろう。
第9章
1しかし、その暗さは、初めに神がゼブルンの地とナ フタリの地を軽く苦しめ、その後、海の道、ヨルダ ン川の向こう側、諸国のガリラヤで、さらに激しく 苦しめたときの、その苦悩の暗さのようになること はないであろう。
2暗闇の中を歩んでいた民は、大いなる光を見ました。 死の陰の地に住む者たちの上に、光が輝きました。
3あなたは国民を増やされましたが、その喜びを増さ れませんでした。彼らは収穫の喜びのように、また 人々が戦利品を分けるときに喜ぶように、あなたの 前に喜びます。
4あなたは、ミディアン人の日のように、彼の荷のく びきと、彼の肩の杖、彼を圧迫する者のむちを折ら れたからです。
5戦士の戦いはみな、騒々しい叫び声をあげ、衣服は 血に染まる。しかし、この戦いには火が燃え盛る。
6ひとりの子供がわたしたちに生まれ、ひとりの男の 子がわたしたちに与えられた。主権はその肩にあり、 その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、 平和の君」と呼ばれる。
7ダビデの王座とその王国において、その治世と平和 は増し加わり、終わりがない。今より永遠に、公正 と正義によって、これを秩序づけ、堅く立てられる。 万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。
8主はヤコブに言葉を送り、それはイスラエルに臨ん だ。
9そして、すべての民、エフライムとサマリアの住民 は、高慢と心の強情をもってこう言うであろう。
10レンガは倒れたが、我々は切り石で建てよう。い ちじく桑の木は切り倒されたが、我々はそれを杉材 に変える。
11それゆえ、主はレツィンの敵を立てて彼に立ち向 かわせ、彼の敵を一つにまとめられるであろう。
12前にはアラム人、後ろにはペリシテ人がいて、彼 らはイスラエルを大口を開けて滅ぼすだろう。それ でもなお、主の怒りは静まらず、御手はなお伸ばさ れている。
イザヤ
13民は自分たちを打つ者に頼らず、万軍の主を求め もしないからだ。
14それゆえ、主はイスラエルから頭も尾も、枝も葦 も、日のうちに断ち切られる。
15老いて尊敬される者は頭であり、偽りを教える預 言者は尾である。
16この民の指導者たちは人々を迷わせ、彼らに導か れる者たちは滅ぼされるからである。
17それゆえ、主は彼らの若者を喜ばず、孤児や寡婦 を憐れまれない。彼らは皆、偽善者、悪を行う者で あり、すべての口は愚かなことを語るからだ。それ でもなお、主の怒りは静まらず、御手はなお伸ばさ れている。
18悪は火のように燃え、おどろやいばらを焼き尽く し、森の茂みに火を灯し、立ち上る煙のように立ち 上る。
19万軍の主の怒りによって、地は暗くなり、人々は 火の燃料のようになり、兄弟を許す者はいない。
20彼は右の手で奪い取って飢え、左の手で食べても 飽きることなく、おのおの自分の腕の肉を食べるで あろう。
21マナセはエフライム、エフライムはマナセ。彼ら は共にユダに敵対する。それでもなお、主の怒りは 静まらず、御手はなお伸ばされている。
第10章
1不義の定めを定め、自分たちの定めた悪を書き記す 者たちに災いあれ。
2彼らは、貧しい者を裁きから遠ざけ、わたしの民の 貧しい者から権利を奪い、やもめをえじきとし、孤 児を略奪する。
3あなたがたは、迫り来る災いの日に、何をするつも りか。あなたがたはだれのところに助けを求めて逃 げるのか。あなたがたの栄光をどこに残すのか。
4わたしを離れては、彼らは捕虜の下に屈し、殺され た者たちの下に倒れる。それでもなお、主の怒りは 静まらず、主の御手はなお伸ばされている。
5ああ、アッシリア人よ、それはわたしの怒りの杖、 彼らの手にある杖はわたしの憤りである。
6わたしは彼を偽善的な国民に遣わし、わたしの怒り の民に命令を下して、略奪品を奪い、略奪物を奪い、 彼らを街路の泥のように踏みにじらせる。
7しかし彼はそうは思っておらず、またその心もそう 思っていない。むしろ彼の心にあるのは、多くの 国々を滅ぼし、断ち切ることである。
8主は言われる。「わたしの君たちは皆、王ではない か。」
9カルノはカルケミシュのようではないか。ハマトは アルパデのようではないか。サマリアはダマスコの ようではないか。
10わたしの手が偶像の王国を見つけたとき、その彫 像はエルサレムやサマリアのものにまさっていた。
11わたしはサマリアとその偶像に対して行ったよう に、エルサレムとその偶像に対しても行わないだろ うか。
12それゆえ、主がシオンの山とエルサレムでそのす べての業を成し遂げられたとき、わたしはアッシリ アの王の強情な心の実と、その高慢な目つきの栄華 とを罰する。
13彼は言う、「わたしは自分の力と知恵によってこ れを成し遂げた。わたしは賢いからだ。わたしは民 の境界を取り除き、彼らの宝物を奪い、勇士のよう に住民を倒した。」
14わたしの手は、巣を見つけるように、民の富を見 つけた。人が残された卵を集めるように、わたしは 全地を集めた。翼を動かす者も、口を開ける者も、 鳴く者もいなかった。
15斧は、それを用いて切る者に対して誇るだろうか。 のこぎりは、それを振るう者に対して高ぶるだろう か。杖が、それを振り上げる者に対して震えるよう に。あるいは、杖が木ではないかのように、自らを 高く上げるように。
16それゆえ、万軍の主なる主は、その肥えた者たち の中に衰えを送り、その栄光の下に、火の燃えるよ うな熱を起こされる。
17イスラエルの光は火となり、その聖者は炎となり、 日のうちにそのいばらとおどろを焼き尽くす。
18そして、その森の栄えと、その肥沃な畑の栄えを、 魂も体も滅ぼし、彼らは旗持ちが気を失ってしまう ような状態になる。
19その森の残りの木々は少なくなり、子どもでも書 き記せるほどになる。
20その日には、イスラエルの残りの者と、ヤコブの 家の生き残った者たちは、もはや自分たちを撃った 者に頼らず、真実にイスラエルの聖なる主に従うで あろう。
21残りの者、ヤコブの残りの者は、全能の神のもと に帰るであろう。
22あなたの民イスラエルは海の砂のようであっても、 彼らの残りの者は帰って来る。定められた滅びは正 義で満ちあふれる。
23主なる万軍の神は、全地の真ん中に、定められた 滅びを起こされるからである。
24それゆえ、万軍の主なる神はこう言われる、「シ オンに住むわが民よ、アッシリア人を恐れてはなら ない。彼はエジプトのやり方で、杖をもってあなた を打ち、杖をあなたに向かって振り上げるであろう。
25もうしばらくすれば、憤りは止み、わたしの怒り は彼らを滅ぼすであろう。
26万軍の主は、オレブの岩でミディアン人を殺した ときのように、彼に鞭を振るわれる。彼の杖が海の 上にあったように、彼はエジプトのやり方でそれを 上げられる。
27その日には、彼の重荷はあなたの肩から取り去ら れ、彼のくびきはあなたの首から外され、くびきは 油注ぎのゆえに破壊されるであろう。
イザヤ
28彼はアイアテに着き、ミグロンに渡り、ミクマシ ュに馬車を停めた。
29彼らは渡り道を通り、ゲバに宿営した。ラマは恐 れられ、サウルのギブアは逃げ去った。
30ガリムの娘よ、声をあげよ。哀れなアナトテよ、 ライシュに声を聞かせよ。
31マデメナは取り除かれ、ゲビムの住民は逃げるた めに集まった。
32その日、彼はなおノブに留まり、シオンの娘の山、 エルサレムの丘に向かって手を振るであろう。
33見よ、主、万軍の主は、恐ろしい力で枝を切り落 とされる。背の高い者は切り倒され、高ぶった者は 低くされる。
34彼は鉄の力で森の茂みを切り倒し、レバノンは力 強い者の手によって陥落する。
第11章
1エッサイの根から本の芽が出て、その根から本 の枝が生え出る。
2主の霊が彼の上にとどまるであろう。それは知恵と 悟りの霊、計りごとと力との霊、主を知る知識と主 を恐れる霊である。
3主を畏れて、悟りを鋭くし、目で見て裁かず、耳で 聞いて責めることもないようにする。
4しかし、彼は正義をもって貧しい者を裁き、公平を もって地の柔和な者を戒め、その口の杖をもって地 を撃ち、その唇の息をもって悪者を殺すであろう。
5正義はその腰の帯となり、誠実はその心の帯となる。
6狼も子羊と共に住み、豹も子やぎと共に伏し、子牛 と若いライオンと肥えた家畜が共にいて、幼子がこ れを導く。
7牛と熊は草を食い、その子らは共に伏し、獅子も牛 のようにわらを食べる。
8乳飲み子はまむしの穴で遊び、乳離れした子はコカ トリスの巣に手を入れる。
9彼らはわたしの聖なる山のどこにも害を加えず、滅 ぼすこともしない。水が海を覆っているように、地 は主を知る知識で満たされるからである。
10その日には、エッサイの根が現れ、民の旗印とな り、異邦人はそれを慕い求める。その安息は栄光に 満ちる。
11その日、主は再び手を伸ばして、その民の残りの 者を、アッシリア、エジプト、パテロス、クシュ、 エラム、シナル、ハマテ、海の島々から救い出され るであろう。
12そして彼は諸国民のために旗を立て、イスラエル の追放された者を集め、ユダの散らされた者を地の 四隅から集めるであろう。
13エフライムのねたみは去り、ユダの敵対者は断ち 切られる。エフライムはユダをねたまず、ユダもエ フライムを悩ませない。
14彼らはペリシテ人の肩に乗って西に逃げ、東の 人々をまとめて略奪し、エドムとモアブに手を下す。 アンモン人は彼らに従う。
15主はエジプトの海の舌を徹底的に滅ぼし、その大 風をもって川の上に手を振り、それを七つの流れに 打ち、人々に乾いた足で渡らせるであろう。
16そして、彼の民の残りの者のために、アッシリヤ から出る大路が設けられる。それは、イスラエルが エジプトの地から上って来た日に、その大路があっ たのと同じである。
第12章
1その日には、あなたは言うであろう。「主よ、私は あなたをほめたたえます。あなたは私に向かって怒 られましたが、あなたの怒りは静まり、あなたは私 を慰めてくださいました。」
2見よ、神はわたしの救いである。わたしは信頼して 恐れない。主なる神はわたしの力、わたしの歌であ る。主はわたしの救いとなられた。
3それゆえ、あなたたちは喜びをもって救いの井戸か ら水を汲むであろう。
4その日には、あなたたちは言うであろう。「主をほ めたたえよ。その名を呼び求めよ。そのみわざを民 の中に告げ知らせよ。その名があがめられているこ とを語り伝えよ。」
5主にむかって歌え。主はすばらしいことを行われた からだ。このことは全地に知られている。
6シオンに住む者よ、叫べ、叫べ。イスラエルの聖者 は、あなたの中に大いなるお方だからである。
第13章
1アモツの子イザヤが見たバビロンの重荷。
2高い山の上に旗を掲げ、彼らに向かって声を張り上 げ、手を握って、彼らが貴族の門に入るようにせよ。
3わたしはわたしの聖なる者たちに命じ、またわたし の力ある者たち、わたしの威厳を喜ぶ者たちをわた しの怒りのために召した。
4山々に大群衆の叫びが響き、大勢の民が集まってい るような響きがある。万軍の主は戦いの軍勢を集め られる。
5主は遠い国から、天の果てから来て、その怒りの武 器をもって全地を滅ぼす。
6泣き叫べ。主の日が近づいているからだ。それは全 能者からの滅びとして来る。
7それゆえ、すべての手は弱り果て、すべての人の心 は溶け去るであろう。
8彼らは恐れ、苦しみと悲しみが彼らを捕らえ、産婦 のように苦しみ、互いに驚きあい、彼らの顔は炎の ようになる。
9見よ、主の日が来る。それは残酷な怒りと激しい憤 りを伴う日であり、主はこの地を荒廃させ、そこか ら罪人たちを根絶やしにされる。
10天の星と星座は光を放たず、太陽は出れば暗くな り、月も光を放たないであろう。
イザヤ
11そして、わたしはその悪のゆえに世を罰し、その 不義のゆえに悪者を罰する。また、高慢な者の傲慢 さを止め、恐ろしい者の傲慢さを低くする。
12わたしは人を純金よりも尊くし、オフィルの金の くさびよりも尊くする。
13それゆえ、万軍の主の怒りと、その激しい怒りの 日に、わたしは天を震わせ、地をその場所から動か す。
14そして、彼らは追いかけられた雌鹿のようになり、 捕える者のいない羊のようになり、おのおの自分の 民のもとへ帰り、おのおの自分の国へ逃げ帰るであ ろう。
15見つかった者は皆刺し貫かれ、彼らと結びついた 者は皆剣で倒れる。
16彼らの子供たちも彼らの目の前で打ち砕かれ、彼 らの家は略奪され、彼らの妻たちは強姦される。
17見よ、わたしはメディア人を彼らに対して奮い立 たせる。彼らは銀を顧みず、金を喜ばないであろう。
18彼らの弓は若者を打ち砕き、彼らは胎の子を憐れ まず、子供たちを容赦しない。
19そして、王国の栄光、カルデア人の高貴な美しさ であったバビロンは、神がソドムとゴモラを滅ぼし た時のようになる。
20そこには永遠に人が住まず、代々そこに住む者も なく、アラビア人もそこに天幕を張らず、羊飼いも そこに囲いを設けない。
21しかし、荒野の野獣はそこに伏し、その家は悲し げな生き物で満ち、ふくろうはそこに住み、サテュ ロスはそこで踊るであろう。
22島々の野獣はその荒れ果てた家で叫び、竜はその 美しい宮殿で叫ぶ。彼女の時は近づき、彼女の日々 は長く続かないであろう。
第14章
1主はヤコブをあわれみ、イスラエルを選び、彼らを その土地に住まわせるからである。異邦人も彼らと 結びつき、彼らはヤコブの家につき従うであろう。
2民は彼らを捕えて、その所に連れて行き、イスラエ ルの家は主の地で彼らを奴隷やはしためとして所有 し、かつて捕虜であった者たちを捕虜として連れて 行き、彼らを虐げた者たちを支配するであろう。
3主があなたの悲しみと恐れと、あなたが従わされた 厳しい奴隷状態からあなたを解放される日には、
4あなたはバビロンの王に対してこのことわざを唱え て言うであろう。「ああ、圧制者は絶えた。黄金の 都は絶えた。」
5主は悪者の杖と、支配者の笏を砕かれた。
6怒りをもって民を絶えず打ち、憤りをもって諸国の 民を治めた者は、迫害され、それを妨げる者はいな い。
7全地は安らかに静まり、人々は歌い始めた。
8まことに、もみの木とレバノンの杉はあなたのこと を喜び祝って言う、「あなたが倒れて以来、伐採者 は我々に立ち向かって来ない。」
9あなたが来られるとき、陰府はあなたのために動い てあなたを出迎え、あなたのために死者と地のすべ ての指導者たちを呼び起こし、諸国の王たちをみな 王座から立ち上がらせた。
10彼らは皆、あなたに言うであろう。「あなたも私 たちのように弱くなったのか。あなたも私たちのよ うになってしまったのか。」
11あなたの栄華は陰府に落とされ、あなたの琴の音 も消え去り、あなたの下にはうじが広がり、うじ虫 があなたを覆っている。
12ああ、暁の子ルシファーよ、汝はいかにして天か ら落ちたのか。諸国の民を弱めた汝はいかにして地 に倒されたのか。
13あなたは心の中でこう言った。「わたしは天に昇 り、わたしの王座を神の星々よりも高く上げ、北の 果てにある会見の山に座ろう。」
14わたしは雲の高い所に上ろう。いと高き者のよう になる。
15しかし、あなたは陰府に落とされ、穴の底に落と されるであろう。
16あなたを見る者たちは、あなたをじっと見つめて、 あなたに注目し、こう言うであろう。「この人は、 地を震わせ、国々を揺り動かした人なのか。
17世界を荒野のようにし、その町々を滅ぼし、捕ら われた者の家を開かなかったのは誰か。
18諸国の王たちは皆、それぞれ自分の家にいて、栄 光のうちに眠っている。
19しかし、あなたは忌まわしい枝のように墓から投 げ出され、剣で刺されて殺された者たちの着物のよ うに、穴の石に下って行き、足で踏みつけられる死 体のようになる。
20あなたは彼らと共に埋葬されることはない。あな たは自分の土地を滅ぼし、自分の民を殺したからで ある。悪を行う者の子孫は永遠に名を知られること はないであろう。
21彼らの先祖の罪のために、その子孫に虐殺の備え をせよ。そうすれば、彼らは立ち上がらず、地を占 領せず、世界の面を町々で満たすこともなくなる。
22万軍の主は言われる、「わたしは彼らに向かって 立ち上がり、バビロンからその名と残りの者と息子 と甥を断ち切る」と主は言われる。
23わたしはこれをにがりの所有地とし、池のような 水たまりとし、滅びの箒でそれを掃き取る、と万軍 の主は言われる。
24万軍の主は誓って言われた、「わたしが心に決め たことは必ず成就し、わたしが心に決めたことは必 ず成就する。
25わたしはわたしの国でアッシリアを打ち砕き、わ たしの山々で彼を踏みつける。そのとき、彼のくび きは彼らから離れ、彼の荷は彼らの肩から離れる。
26これは全地に定められた計画であり、これはすべ ての国々に伸ばされた手である。
27万軍の主が計画されたのに、だれがそれを無効に することができようか。主の手が伸ばされたのに、 だれがそれを元に戻すことができようか。
イザヤ
28アハズ王が死んだ年に、この重荷が課されました。
29パレスチナ全土の者よ、お前を打った者の杖が折 られたからといって喜ぶな。蛇の根からコカトリス が生まれ、その実は燃える飛ぶ蛇となるからだ。
30貧しい者の初子は食物を与えられ、乏しい者は安 らかに伏す。わたしは飢きんであなたの根を枯らし、 あなたの残りの者も殺す。
31門よ、泣き叫べ。町よ、叫べ。パレスチナ全土よ、 消え失せろ。北から煙が上がってくるからだ。定め られた時に、誰も孤独になることはない。
32それで、諸国の使者たちには何と答えるべきか。 主がシオンの基を据え、その民の貧しい者たちがそ れに信頼するであろう、と。
第15章
1モアブの重荷。モアブのアルは夜のうちに荒廃し、 沈黙させられる。モアブのキルは夜のうちに荒廃し、 沈黙させられる。
2彼はバジテとディボンの高き所に上って泣き、モア ブはネボとメデバの上で泣き叫ぶ。彼らの頭は皆、 髪がはげ、ひげはすべて切り落とされる。
3彼らはその街路で荒布をまとい、家の屋根の上や街 路で、みな泣き叫び、大いに泣く。
4ヘシュボンとエレアレは叫び、その声はヤハズにま で聞こえる。それゆえ、モアブの武装した兵士たち は叫び声をあげる。彼の命は彼にとって痛ましいも のとなる。
5わたしの心はモアブのために叫ぶ。その逃亡者たち は三歳の雌牛のようにツォアルに逃げる。彼らは泣 きながらルヒトの坂を登り、ホロナイムの道で滅び の叫びを上げる。
6ニムリムの水は荒れ果て、干し草は枯れ、草は枯れ、 緑のものはつもない。
7それゆえ、彼らは得た富と蓄えた物とを柳の谷に運 び去るであろう。
8その叫び声はモアブの境をめぐり、その泣き声はエ グライムにまで響き、その泣き声はベレリムにまで 届いた。
9ディモンの水は血で満ちる。わたしはディモンにさ らに多くの災いを、モアブの逃れた者と、その地の 残りの者とにライオンを臨ませる。
第16章
1小羊をセラから荒野、シオンの娘の山にある国の支 配者に送りなさい。
2巣から追い出された渡り鳥のように、モアブの娘た ちはアルノンの渡し場にいるであろう。
3計らいを立て、裁きを行い、あなたの影を真昼の真 ん中に夜のようにし、追われた者を隠し、さまよう 者を欺くな。
5そして、慈しみによって王座は堅く立てられ、彼は ダビデの幕屋で真実をもってそこに座り、裁きを行 い、公正を求め、正義を急ぐであろう。
6わたしたちはモアブの高慢のことを聞いた。彼は非 常に高慢である。その傲慢と高慢と怒りとについて である。しかし、彼の偽りはそうではない。
7それゆえ、モアブはモアブのために泣き叫ぶ。みな 泣き叫ぶ。キルハレセテの礎が打ち砕かれたので、 あなたたちは嘆く。
8ヘシュボンの野原とシブマのぶどうの木は衰え、異 邦人の君主たちはそこの主要な植物を枯らし、ヤゼ ルにまで達し、荒野をさまよい、その枝は伸びて海 を越えて行った。
9それゆえ、わたしはシブマのぶどうの木ヤゼルの泣 き声とともに嘆き悲しむ。ヘシュボンとエレアレよ、 わたしは涙であなたを潤す。あなたの夏の果実と収 穫を求める叫び声が消え去ったからだ。
10喜びは取り去られ、豊かな畑からは楽しみも消え 去り、ぶどう畑では歌うことも、叫ぶこともなくな る。ぶどう踏みをする者たちは、ぶどう酒を搾る機 械でぶどうを搾ることができない。わたしは彼らの ぶどう収穫の叫び声をやめさせた。
11それゆえ、わたしの心はモアブのために竪琴のよ うに鳴り響き、わたしの内臓はキルハレシュのため に鳴り響くであろう。
12モアブが高き所で疲れているのが見られると、彼 は祈るためにその聖所に来るが、勝つことはできな い。
13これはその時以来、主がモアブについて語られた 言葉である。
14しかし今、主はこう言われる。「雇人の年数と同 じ三年のうちに、モアブの栄華は、あの大軍ととも に卑しめられ、残りの者も非常に少なく、弱くな る。」
第17章
1ダマスコの重荷。見よ、ダマスコは町として取り去 られ、廃墟の塚となる。
2アロエルの町々は捨てられ、群れが伏す場所となり、 彼らを恐れさせる者はいない。
3エフライムの要塞は消え、ダマスコの王国とスリヤ の残りの民は滅びる。彼らはイスラエルの子らの栄 光のようになる、と万軍の主は言われる。
4その日には、ヤコブの栄光は衰え、その肉の肥えは やせ衰えるであろう。
5それは、収穫人が穀物を集め、その腕で穂を刈ると きのようになる。レパイムの谷で穂を集める人のよ うになる。
6しかし、オリブの木を振って取るように、そこに 落ち穂拾いのぶどうが残り、番上の枝のてっぺん に二、三個の実が残り、番外側の実り豊かな枝に
4モアブよ、わたしの追放者たちを汝と共に住まわせ よ。彼らを略奪者から守る隠れ家となれ。略奪者は 絶え、略奪者は絶え、抑圧者は国から絶え去るから だ。
イザヤ 四、五個の実が残る、とイスラエルの神、主は言わ れる。
7その日、人は自分の造り主を仰ぎ見、イスラエルの 聖なる方に目を留めるであろう。
8彼は自分の手で造った祭壇に目を留めず、自分の指 で造ったアシラ像や偶像にも目を留めない。
9その日には、彼らの堅固な町々は、イスラエルの子 らのゆえに捨てられた、捨てられた枝、最上の枝の ようになり、荒廃するであろう。
10あなたはあなたの救いの神を忘れ、あなたの力の 岩に心を留めなかったため、あなたは美しい植物を 植え、それを異国の挿し木で飾るであろう。
11あなたは昼にあなたの植物を成長させ、朝にあな たの種を芽生えさせなければならない。しかし収穫 は悲しみと絶望の日に山となる。
12災いだ、多くの民の群れは海の騒ぎのような声を 立て、諸国の群れは大水の騒ぎのような騒ぎを立て る。
13諸国の民は大水の奔流のように押し寄せる。しか し神は彼らを叱責されるので、彼らは遠く逃げ去り、 風の前の山々のもみ殻のように、また旋風の前の転 がるもののように追い払われる。
14見よ、夕べには災いが訪れ、朝にはもういない。
これが、我々を略奪する者たちの受ける報い、我々 を奪う者たちの受ける報いである。
第18章
1エチオピアの川の向こうにある、翼で覆う地は災い だ。
2彼は海から、水の上に葦の船に乗せて使者を遣わし、 こう言う。「速い使者よ、散らされ、皮を剥がされ た国民の所へ行きなさい。この国民は初めから今に 至るまで恐ろしい民であり、測り分けられ、踏みに じられ、川がその地を荒らした国民の所へ行きなさ い。」
3世に住む者、地に住む者よ、主が山々で旗を揚げら れるとき、見よ。主がラッパを吹かれるとき、聞け。
4主はわたしにこう言われた。「わたしは休み、わた しの住まいで、草の上の清らかな暑さのように、刈 り入れ時の暑さの中の露の雲のように、思いを巡ら そう。」
5収穫の前に、つぼみが完全になり、酸っぱいぶどう の花が熟しているとき、彼は鎌で小枝を切り取り、 枝を摘んで切り倒すであろう。
6彼らは共に山の鳥と地の獣に残される。鳥は彼らの 上で夏を過ごし、地の獣はすべて彼らの上で冬を過 ごす。
7そのとき、万軍の主のもとに、散らされ、皮を剥が れた民、その初めから今に至るまで恐るべき民、測 り分けられ、踏みつけられ、川がその地を荒らした 国民の贈り物が携えて来られる。それは万軍の主の 名の所、シオンの山である。
第19章
1エジプトの重荷。見よ、主は速い雲に乗ってエジプ トに来られる。エジプトの偶像は主の前に揺り動か され、エジプトの心はその中で溶け去る。
2そして、わたしはエジプト人をエジプト人に敵対さ せる。彼らはおのおのその兄弟と、おのおのその隣 人と、町は町と、王国は王国と敵対して戦うであろ う。
3そしてエジプトの精神はその中で衰え、わたしはそ の計りごとを滅ぼす。彼らは偶像や呪術師、霊媒師、 魔術師に頼るようになる。
4わたしはエジプト人を残忍な君主の手に渡す。残忍 な王が彼らを支配する、と万軍の主なる神は言われ る。
5そして、海の水は減り、川は干上がり、干上がる。
6彼らは川の流れを遠くに変え、防御の川は空になっ て干上がり、葦や旗は枯れる。
7川のほとりの葦も、川の口の葦も、川のほとりに蒔 かれたものも、みな枯れて、追い払われ、消え失せ るであろう。
8漁師たちも嘆き、川に釣り糸を投げ入れる者たちも 皆嘆き、水の上に網を張る者たちも衰え衰える。
9また、亜麻の糸を紡ぐ者や、網を織る者も恥じ入る であろう。
10魚のために水門や池を造る者たちは皆、その目的 を果たせなくなる。
11確かに、ツォアンの君たちは愚かで、ファラオの 賢い議決者たちの助言は愚かなものとなった。どう してあなたたちはファラオに向かって、「私は賢者 の息子、昔の王たちの息子です」と言えるのか。
12彼らはどこにいるのか。あなたの賢人たちはどこ にいるのか。彼らに今あなたに告げさせ、万軍の主 がエジプトに対して立てられた計画を知らせなさい。
13ツォアンの君たちは愚か者となり、ノフの君たち は欺かれた。彼らはエジプトの諸部族の支えとなる 者たちさえも、エジプトを誘惑した。
14主は彼らの中に邪悪な霊を混ぜられた。彼らはエ ジプトのすべての業において彼らを迷わせた。酔っ た人が吐いた物の中でよろめくように。
15エジプトには、頭や尾、枝や葦のなす仕事は何 つないであろう。
16その日、エジプトは女たちのようになり、万軍の 主がその上に振るわれる御手を恐れおののくであろ う。
17そして、ユダの地はエジプトにとって恐怖の対象 となり、そのことを口にする者は皆、万軍の主がそ れに対して立てた計りごとゆえに、心の中で恐れる であろう。
18その日、エジプトの地の五つの町はカナンの言葉 を話し、万軍の主に誓う。そのうちの一つは「滅び の町」と呼ばれる。
19その日には、エジプトの国の真ん中に主のための 祭壇が建てられ、その境界に主のための柱が立てら れる。
イザヤ
20そしてそれはエジプトの地で万軍の主へのしるし となり、証しとなる。彼らは虐げる者たちのゆえに 主に呼び求めるからである。主は彼らに救い主、偉 大な者を遣わして、彼らを救い出される。
21その日、主はエジプトに知られるようになり、エ ジプト人も主を知るようになり、犠牲と供え物をさ さげるようになる。彼らは主に誓願を立てて、それ を果たすようになる。
22主はエジプトを撃ち、これを撃って癒される。彼 らは主に立ち返る。主は彼らの願いを聞き入れ、彼 らを癒される。
23その日には、エジプトからアッシリアへ出る大路 ができ、アッシリア人はエジプトに、エジプト人は アッシリアに侵入し、エジプト人はアッシリア人と 共に仕えるであろう。
24その日、イスラエルはエジプトとアッシリアとと もに第三の国となり、国中で祝福されるであろう。
25万軍の主は彼を祝福して言われる。「わが民エジ プトは祝福される。わが手の業であるアッシリアは 祝福される。わが嗣業であるイスラエルは祝福され る。」
第20章
1タルタンがアシュドドに来た年(アッシリアの王サ ルゴンが彼を遣わして)、アシュドドと戦って、そ れを占領した。
2そのとき、主はアモツの子イザヤによって言われた。
「行って、腰の荒布を解き、足のくつを脱ぎなさ い。」イザヤはそのとおりにし、裸足で歩いた。
3主は言われた、「わたしのしもべイザヤが三年間、 裸で、はだしで歩き、エジプトとエチオピアに奇跡 と奇跡を起こしたように、
4こうして、アッシリアの王はエジプト人の捕虜とエ チオピア人の捕虜を、若者も老人も、裸で裸足、尻 を露わにしたまま、エジプトに恥をかかせるために 連れ去るであろう。
5彼らは、自分たちの期待するエチオピアと、自分た ちの栄光であるエジプトとを恐れ、恥じるであろう。
6その日、この島の住民は言うであろう。「見よ、こ れが我々の望みである。我々はアッシリアの王から の救出を求めて、あちこちに逃げている。どうやっ て逃れようか。」
第21章
1海の荒野の重荷。南の嵐が吹き荒れるように、それ は荒野、恐ろしい地からやって来る。
2恐ろしい幻がわたしに告げられた。裏切る者は裏切 り、略奪者は略奪する。エラムよ、攻め上れ。メデ ィアよ、包囲せよ。わたしは彼らのため息をすべて 静めた。
3それゆえ、わたしの腰は痛みで満たされ、産婦の苦 しみのような苦しみがわたしを捕らえた。わたしは それを聞いてうなだれ、それを見て恐れおののいた。
4わたしの心はあえぎ、恐怖がわたしを脅かしました。 わたしの楽しみの夜は、わたしにとって恐怖に変わ りました。
5食卓を整え、見張り塔で見張り、食べ、飲み、君主 たちよ、立ち上がって盾に油を塗れ。
6主はわたしにこう言われました。「行って、見張り を立て、見たことを告げさせよ。」
7彼は二頭の騎手を引いた戦車と、ロバの戦車と、ら くだの戦車とを見て、注意深く耳を傾けた。
8彼は叫んだ。「ライオンだ。我が主君、私は昼間は 常に監視塔の上に立っており、夜は監視塔に留まっ ています。
9すると、見よ、二頭の騎兵を連れた戦車がやって来 る。彼は答えて言った。「バビロンは倒れた、倒れ た。その神々の彫像はすべて地に打ち砕かれた。」
10ああ、わたしの脱穀場と、わたしの打ち場の穀物 よ。わたしは万軍の主、イスラエルの神から聞いた ことを、あなたたちに告げた。
11ドマの重荷。彼はセイルからわたしに呼びかける。 「夜警よ、夜はどうなっているのか。夜警よ、夜は どうなっているのか。」
12夜回りは言った。「朝が来る。夜も来る。尋ねた ければ尋ねなさい。帰って来なさい。」
13アラビアに課せられた重荷。デダニムの旅の隊よ、 あなたたちはアラビアの森に宿営するであろう。
14テマの地の住民は渇いている者に水を持って来さ せ、逃げる者にはパンを与えて守った。
15彼らは剣から、抜き身の剣から、曲げられた弓か ら、そして戦争の悲惨さから逃げたからである。
16主はわたしにこう言われました。「雇人の年数と 同じ年のうちに、ケダルのすべての栄華は消えう せるであろう。
17ケダルの子らの勇士たち、弓を射る者の残りの数 は減るであろう。イスラエルの神、主がこれを言わ れたからである。
第22章
1幻の谷の重荷。あなたは今、何を病んでいるのか。 屋根にまで登ってしまったのか。
2あなたは騒ぎに満ち、騒々しい町、喜びに満ちた町 である。あなたの殺された人々は剣で殺されたので も、戦いで死んだのでもない。
3あなたの支配者たちは皆、共に逃げ、弓兵たちに縛 られている。あなたの中にいる者は皆、遠くから逃 げてきた者たちも共に縛られている。
4それゆえ、わたしは言った。「わたしから目を離し てください。わたしの民の娘が略奪されたので、わ たしは激しく泣きます。慰めようと努力しないでく ださい。」
5それは、幻の谷で、万軍の主なる神が、苦難と踏み つけと混乱を起こされ、城壁を破壊され、山々に叫 ばれる日だからである。
6エラムは戦車と騎兵と共に矢筒を担ぎ、キルは盾を 覆い隠した。
7そして、あなたの最も美しい谷は戦車で満ち、騎兵 たちは門の前に整列するであろう。
8そして彼はユダの覆いを暴き、あなたはその日、森 の家の武具を見た。
9あなたがたはダビデの町の破れ目がたくさんあるの を見た。そして下の池の水を集めた。
10あなたたちはエルサレムの家々を数え、城壁を強 化するために家々を破壊した。
11あなたたちはまた、二つの壁の間に、古い池の水 のための溝を造った。しかし、あなたたちはそれを 造った者に目を留めず、昔それを造った者に敬意を 払わなかった。
12その日、万軍の主なる神は、泣き叫び、髪を剃り、 荒布をまとわせるよう命じられた。
13見よ、喜びと楽しみと、牛を屠り、羊を殺し、肉 を食べ、酒を飲むこと。私たちは食べたり飲んだり しよう。明日は死ぬのだから。
14そして万軍の主はわたしの耳に啓示した。「この 罪は、あなたがたが死ぬまでは決して除き去られな いであろう。」と万軍の主なる神は言われる。
15万軍の主なる神はこう言われる。「あなたは行っ て、神殿を管理するシェブナの会計係のところへ行 き、こう言いなさい。
16あなたはここに何をしているのですか。あなたは ここにだれを所有しているのですか。高い所に自分 のために墓を掘り、岩に自分の住まいを掘るように、 ここに自分のために墓を掘ったのですか。
17見よ、主はあなたを大いなる捕囚によって連れ去 り、必ずあなたを覆うであろう。
18主は必ずあなたを激しく振り向いて、ボルのよ うに広い国に投げ入れるであろう。あなたはそこで 死に、あなたの栄光の戦車はあなたの主君の家の恥 となるであろう。
19わたしはあなたをあなたの地位から追い出し、あ なたの立場からあなたを引きずり下ろす。
20その日、わたしはわたしのしもべ、ヒルキヤの子 エリアキムと呼ぶであろう。
21わたしはあなたの衣を彼に着せ、あなたの帯を彼 に締めさせ、あなたの統治を彼の手にゆだねる。彼 はエルサレムの住民とユダの家の父となるであろう。
22わたしはダビデの家のかぎを彼の肩に置く。彼が 開けば、だれも閉じることができず、彼が閉じば、 だれも開けることができない。
23わたしは彼を堅固な場所に釘のように打ち付ける。 彼は父の家の栄光ある王座に座するであろう。
24そして、彼らは父の家の栄誉と子孫とすべての産 物、また杯の器からすべての瓶の器に至るまで、あ らゆる小さな器を彼に掛けるであろう。
25その日には、万軍の主は言われる、「堅く打ち付 けられた釘は抜かれ、切り落とされ、その上に載せ られていた荷は切り落とされる。主がそう言われた からだ。」
第23章
1ティルスの重荷。タルシシュの船よ、泣き叫べ。そ こは荒廃し、家もなく、入ることもできない。キテ ィムの地から、それは彼らに告げられる。
2島に住む人々よ、静まれ。海を渡るシドンの商人た ちがあなたたちに補給したのだ。
3シホルの種子、川の収穫は大水によってその収入と なり、シホルは諸国の民の市場となる。
4シドンよ、恥じよ。海は語る。海の力は言う。「わ たしは産みの苦しみを味わわず、子を産まず、若い 男を養わず、処女を育てない。」
5エジプトに関する報告を聞いたときと同じように、 彼らはティルスに関する報告を聞いてひどく苦しむ であろう。
6タルシシュへ渡れ。島に住む者よ、泣き叫べ。
7これがあなたの喜びの町か。その古さは遠い昔から ある。彼女は自らの足で遠くまで旅して寄留する。
8ツロの頂点に立つ町、その商人たちは君主たちであ り、その商人たちは地上の尊厳ある者たちであるツ ロに対して、だれがこのような計略を立てたのか。
9万軍の主は、すべての栄光の誇りを汚し、地のすべ ての尊厳ある者を軽蔑しようと計画された。
10タルシシュの娘よ、川のようにあなたの国を巡れ。 もはや力はない。
11主は海の上に手を伸ばし、国々を震わせた。主は 商人の町に対して命令を下し、その要塞を滅ぼされ た。
12そして彼は言った、「シドンの娘、虐げられた処 女よ、あなたはもう喜ぶことはない。立ってキッテ ムへ渡れ。そこでもあなたは安息することはないだ ろう。」
13カルデア人の地を見よ。この民は、アッシリア人 が荒野に住む者たちのためにそこを築くまでは存在 しなかった。彼らはそこに塔を建て、宮殿を建てた が、アッシリア人はそれを滅ぼした。
14タルシシュの船よ、泣き叫べ。お前たちの力は荒 廃したからだ。
15その日には、ツロは一人の王の時代に等しい七十 年の間忘れ去られる。七十年が過ぎた後、ツロは遊 女のように歌うであろう。
16忘れられた遊女よ、竪琴を手に取り、町を巡り歩 け。美しい調べを奏で、多くの歌を歌え。そうすれ ば、あなたは人々に覚えられるであろう。
17そして七十年が経過した後、主はティルスを訪れ、 彼女はその報酬を求めて、地上のすべての王国と姦 淫を行うであろう。
18彼女の商品と報酬は主への聖なる物となる。それ は蓄えたり、蓄えたりしてはならない。彼女の商品 は主の前に住む者たちの食物となり、また丈夫な着 物となるからである。
第24章
1見よ、主は地を荒廃させ、それを荒廃させ、それを ひっくり返し、そこに住む者を散らされる。
2祭司も民と同様であり、僕もその主人と同様であり、 女奴隷もその女主人と同様であり、買う者も売る者 と同様であり、貸す者も借りる者と同様であり、利 息を取る者も利息を与える者も同様である。
3地はことごとく荒らされ、ことごとく略奪される。
主がこの言葉を語られたからである。
4地は嘆き、衰え、世界は衰え、衰え、地の高慢な民 は衰えゆく。
5地もまたそこに住む者によって汚されている。彼ら が律法を破り、定めを変え、永遠の契約を破ったか らである。
6それゆえ、呪いは地を滅ぼし、そこに住む者は荒廃 し、それゆえ、地に住む者は焼かれ、生き残る者は わずかとなった。
7新しいぶどう酒は悲しみ、ぶどうの木は衰え、喜び にあふれた者たちは皆ため息をつく。
8太鼓の喜びは止み、喜ぶ者の騒ぎは止み、立琴の喜 びも止む。
9彼らは歌いながら酒を飲むことはない。強い酒はそ れを飲む者にとって苦いものとなる。
10混乱の町は破壊され、すべての家は閉ざされて、 誰も入ることができない。
11街路では酒を求める叫び声が響き、すべての喜び は暗くなり、国の陽気さは消え去った。
12町は荒廃し、門は破壊された。
13国中の民の間でこのようになるとき、オリブの 木を揺すり落とすようなこと、収穫を終えたぶどう を拾い集めるようなことが起こるであろう。
14彼らは声をあげ、主の威光を歌い、海から大声で 叫ぶであろう。
15それゆえ、あなたがたは火の中で主をほめたたえ よ。海の島々で、イスラエルの神、主の御名をほめ たたえよ。
16地の果てから、義人たちへの栄光の歌声が聞こえ てきた。しかし、わたしは言った。「わたしの衰え、 わたしの衰え、わたしの災いよ。不実な者たちは不 実な行いをした。まことに、不実な者たちは実に不 実な行いをした。」
17地に住む者よ、恐れと穴と罠があなたの上に臨む。
18そして、恐怖の叫びから逃げる者は穴に落ち、穴 の中から上がってくる者はわなに捕らえられる。高 い所の窓が開かれ、地の基が揺れ動くからだ。
19地はことごとく崩れ、地は完全に溶け、地は激し く揺らぐ。
20地は酔いどれのようによろめき、小屋のように揺 れ動き、その罪は重くのしかかり、地は倒れて二度 と起き上がらない。
21その日には、主は高い所にいる高官たちの軍勢と、 地にいる地の王たちを罰されるであろう。
22そして彼らは、捕虜が穴に集められるように集め られ、牢獄に閉じ込められ、多くの日が経ってから、 尋問を受けるであろう。
23そのとき、万軍の主がシオンの山とエルサレムで、 その長老たちの前で栄光のうちに統治されるとき、 月は恥じ、太陽は恥じ入るであろう。
第25章
1主よ、あなたはわたしの神です。わたしはあなたを あがめ、あなたの御名をほめたたえます。あなたは 不思議な業を行われたからです。あなたの昔からの ご計画は誠実で真実です。
2あなたは町を廃墟とし、堅固な町を廃墟とされまし た。異邦人の宮殿は町ではなく、決して建てられる ことはありません。
3それゆえ、強い民はあなたを讃え、恐ろしい諸国の 町はあなたを恐れるでしょう。
4あなたは、貧しい者の力、苦難のときに困っている 者の力、嵐からの避難所、暑さからの影、恐ろしい 者たちの突風が城壁に吹きつける嵐のとき。
5あなたは、乾いた所の暑さのように、異邦人の騒ぎ を鎮められます。雲の陰の暑さのように。恐ろしい 者の枝は低くされます。
6万軍の主はこの山ですべての民のために肥えた物の 宴会と、澱んだ酒の宴会を催される。それは骨髄に 満ちた肥えた物と、よく精製された澱んだ酒の宴会 である。
7そして彼は、この山で、すべての民の上に投げかけ られた覆いと、すべての国々の上に広げられた垂れ 幕とを破壊するであろう。
8主は勝利のうちに死を滅ぼし、主なる神はすべての 顔から涙をぬぐい去られる。また、主はご自分の民 の叱責を全地から取り去られる。主がこう言われた からである。
9その日には、こう言われる。「見よ、この方はわれ われの神である。われわれは彼を待ち望んでいた。 彼はわれわれを救って下さる。この方は主である。 われわれは彼を待ち望んでいた。われわれはその救 いを喜び楽しむ。」
10この山に主の手が留まり、わらが肥溜めのために 踏みつけられるように、モアブは主の下に踏みつけ られるからである。
11そして、泳ぐ者が泳ごうと手を広げるように、彼 は彼らの中に手を広げ、彼らの誇りと、彼らの手で 奪ったものを倒される。
12そして、あなたの城壁の高い砦の要塞は倒され、 倒され、地に、塵に帰されるであろう。
第26章
1その日、ユダの地でこの歌が歌われる。「我々は堅 固な町を持つ。神は城壁と防壁によって救いを定め られる。」
イザヤ
2門を開け、真理を守る正しい国民が入れるようにせ よ。
3あなたは、心をあなたに定めて頼る者を、全き平安 のうちに守られます。彼はあなたに信頼するからで す。
4とこしえに主に信頼せよ。主なる神には永遠の力が あるからだ。
5主は高い所に住む者を倒し、高い町を低くし、地に 倒して塵に帰される。
6貧しい者の足と、乏しい者の足がそれを踏みつける であろう。
7義人の道は正直である。あなたは最も正直な者であ り、義人の道を慎重に判断される。
8まことに、主よ、私たちはあなたの裁きの道であな たを待ち望みます。私たちの魂はあなたの御名と、 あなたの記憶を慕い求めます。
9わたしは夜、魂をもってあなたを慕い求め、わたし の内にある霊をもって、朝早くあなたを尋ね求めま す。あなたの裁きが地に下るとき、世界に住む者は 正義を学ぶからです。
10悪人に恵みが与えられても、彼は正義を学ばない。
彼は正義の地で不正を行い、主の威厳を見ることは ない。
11主よ、あなたの手が上げられるとき、彼らは見ま せん。しかし彼らは見て、民に対するねたみのため に恥じるでしょう。まことに、あなたの敵の火が彼 らを焼き尽くすでしょう。
12主よ、あなたはわたしたちに平和をお与えになり ます。わたしたちのすべてのわざを、あなたがわた したちのうちに成し遂げてくださったからです。
13主なる我らの神よ、あなた以外の主たちが我々を 支配してきました。しかし、我々はあなただけによ ってあなたの御名を唱えます。
14彼らは死んだ。彼らは生き返らない。彼らは消滅 した。彼らは復活しない。それゆえ、あなたは彼ら を罰して滅ぼし、彼らの記憶をすべて消し去られた のです。
15主よ、あなたは国民を増やされました。あなたは 国民を増やされました。あなたは栄光を与えられ、 これを地の果てまで遠く移されました。
16主よ、彼らは苦難のときにあなたを訪れ、あなた の懲らしめが彼らに臨んだとき、祈りを捧げました。
17主よ、私たちはあなたの目に、出産の時が近づき、 痛みに苦しみ、悲鳴を上げている妊婦のような者で す。
18わたしたちは身重になり、苦しみ、まるで風を産 んだかのようでした。地上に救いをもたらすことも できず、世界に住む者たちも倒れることはありませ んでした。
19あなたの死者たちは生き返り、私の死体と共によ みがえる。塵の中に住む者たちよ、目を覚まして歌 いなさい。あなたの露は草の露のようで、地は死者 を追い出すからだ。
20さあ、わが民よ、あなたの部屋に入り、あなたの 周りの戸を閉じなさい。憤りが過ぎ去るまで、しば らくの間、身を隠していなさい。
21見よ、主はその所から出て来て、地に住む者たち をその罪のために罰せられる。地もまたその血を現 し、もはやその殺された者を覆うことはない。
第27章
1その日、主は、その痛ましく、大きく、強い剣をも って、突き刺す蛇レビヤタン、曲がった蛇レビヤタ ンを罰し、海にいる竜を殺されるであろう。
2その日には、赤いぶどう酒の畑を歌いなさい。
3主なるわたしはこれを守る。わたしは絶えずこれに 水を注ぎ、だれもこれを傷つけないように、夜も昼 もこれを守る。
4わたしには怒りがありません。戦いのとき、だれが わたしに向かっておどろやとげを立てるでしょうか。 わたしはそれらを通り抜け、焼き尽くします。
5あるいは、彼がわたしの力に捕らわれて、わたしと 和平を結ぶならば、彼はわたしと和平を結ぶであろ う。
6彼はヤコブから出る者たちを根付かせ、イスラエル は花を咲かせ、芽を出し、世界の面を果実で満たす であろう。
7主は、自分を打った者たちを打ったように、彼を打 ったのか。それとも、自分に殺された者たちを殺し たように、彼も殺されたのか。
8それが芽生えるとき、あなたはそれと論じ合うであ ろう。彼は東風の日にその荒々しい風を止められる。
9それゆえ、これによってヤコブの罪は清められ、こ れが彼の罪を除くすべての果実である。彼が祭壇の すべての石を砕いた白亜の石のようになり、アシラ 像や偶像は立たなくなる。
10しかし、防備を固めた町は荒れ果て、住まいは見 捨てられ、荒野のようになる。子牛はそこで草を食 い、伏して、その枝を食い尽くす。
11その枝が枯れると、それは折られ、女たちが来て、 それを火で焼く。それは理解のない民だからである。 それゆえ、彼らを造った者は彼らをあわれまず、彼 らを形作った者は彼らに恵みを示さない。
12その日、主は川の流れからエジプトの川まで打ち 破られ、イスラエルの子らよ、あなたたちは人ず つ集められるであろう。
13その日には、大きなラッパが吹かれ、アッシリア の地で滅びようとしていた者たちと、エジプトの地 で追放された者たちが来て、エルサレムの聖なる山 で主を礼拝するであろう。
第28章
1わざわいなるかな、高慢の冠とエフライムの酔いど れども。彼らの栄光ある美しさは、しおれた花のよ うで、酒に酔った者たちの肥えた谷の頂にある。
イザヤ
2見よ、主は力強くて強い者を持っておられる。それ は、雹の暴風雨や、破壊的な嵐のように、大水のあ ふれる洪水のように、その手によって地に打ち倒さ れるであろう。
3エフライムの酔いどれの高慢の冠は、足の下に踏み つけられる。
4肥えた谷の頂上にある栄光の美しさは、しおれた花、 夏の前の早い果実のようになる。人はそれを見ると、 まだ手にあるうちに食べてしまう。
5その日には、万軍の主は、その民の残りの者たちに とって、栄光の冠、美しい冠となる。
6正義の座に座す者には正義の霊が、戦いを門に向け る者には力となる。
7しかし彼らも酒のゆえに迷い、濃い酒のゆえに道を 踏み外す。祭司と預言者も濃い酒のゆえに迷い、酒 に呑み込まれ、濃い酒のゆえに道を踏み外す。彼ら は幻においても迷い、審判においてもつまずく。
8すべての食卓は吐物と汚れで満ちており、清い場所 はない。
9だれに知識を教えるのだろうか。だれに教を悟らせ るのだろうか。乳離れし、乳房から離された者たち である。
10というのは、戒めの上に戒め、戒めの上に戒め、 規則の上に規則、規則の上に規則、ここにも少し、 そこにも少し、というように。
11彼は、どもった唇と異国の言葉でこの民に語るで あろう。
12イエスは彼らに言われた。「これは疲れた者に休 息を与えるための休みである。これは慰めとな る。」しかし彼らは聞こうとしなかった。
13しかし主の言葉は彼らに対して戒めの上に戒め、 戒めの上に戒め、規則の上に規則、規則の上に規則、 ここにも少し、そこにも少しと重ねて加えられた。
それは彼らが進んで行っては、後ろに倒れ、砕かれ、 わなに掛かり、捕らえられるためであった。
14それゆえ、エルサレムにいるこの民を治める軽蔑 する者たちよ、主の言葉を聞きなさい。
15あなたがたはこう言っている。「我々は死と契約 を結び、陰府と和解した。激しい災いが過ぎ去って も、それは我々には来ないだろう。我々は偽りを避 け所とし、偽りの下に身を隠したからだ。」
16それゆえ、主なる神はこう言われる。「見よ、わ たしはシオンに礎石を置く。それは試された石、尊 い隅の石、確かな礎である。信じる者は急ぐことは ない。」
17わたしは裁きを測りなわに、正義を下げ振りに当 てる。雹は偽りの隠れ場所を押し流し、水は隠れ場 所をあふれさせる。
18そして、死と結んだ契約は破棄され、陰府との協 定も無効となる。満ちあふれる懲罰が通り過ぎると き、あなたたちはそれによって踏みつけられるであ ろう。
20というのは、寝床は人が体を伸ばすには短く、布 団は人が体を包むには狭いからである。
21主はペラジムの山で立ち上がったように立ち上が り、ギベオンの谷で怒ったように怒り、そのわざ、 その奇妙なわざを行ない、その奇妙なわざを成し遂 げるからである。
22それゆえ、あなたがたは嘲ってはならない。そう しないと、あなたがたの束縛が強くなるであろう。 わたしは万軍の主なる神から、全地に滅ぼしを下す と定められたことを聞いたからだ。
23耳を傾けてわたしの声を聞け。耳を傾けてわたし の言葉を聞け。
24耕す人は種をまくために日中耕すだろうか。畑 の土塊を砕いて耕すだろうか。
25彼がその表面を平らにした後、イチジクをまき、 クミンをまき散らし、主要な小麦と定められた大麦 とライ麦をそれらの場所に植え付けないだろうか。
26なぜなら、彼の神は彼に分別を教え、また彼を教 えられるからである。
27というのは、イチジクは脱穀機で脱穀せず、クミ ンは車輪で回さないからである。イチジクは杖で叩 き出し、クミンは棒で叩き出す。
28穀物は砕かれる。なぜなら、彼はそれを脱穀せず、 それを車の車輪で砕かず、それを騎兵で砕くことも しないからだ。
29これもまた万軍の主から出るものである。その計 りごとは不思議であり、その働きはすぐれている。
第29章
1わざわいなるかな、アリエルよ、ダビデの住んだ町 アリエルよ。年ごとに災いを加え、彼らに犠牲を捧 げさせよ。
2しかし、わたしはアリエルを苦しめる。そこには悲 しみと悲しみがある。わたしにとってそれはアリエ ルのようになる。
3わたしはあなたの周囲に陣を張り、塁を築いてあな たを包囲し、あなたに対して砦を築く。
4そして、あなたは倒されて、地面から話すようにな る。あなたの言葉は、塵から出てくる低い声となり、 あなたの声は、霊媒師のように地面から出てくるも のとなり、あなたの言葉は、塵からささやくように なる。
5また、あなたの異邦人の群れは小さな塵のようにな り、恐ろしい者たちの群れは消え去るもみ殻のよう になる。まことに、それは瞬のうちに起こるであ ろう。
6万軍の主は、雷鳴と地震と大音響と暴風と暴風雨と 焼き尽くす火の炎をもって、あなたを訪問されるで あろう。
19それが出て行く時から、それはあなたたちを捕ら えるであろう。それは朝ごとに過ぎ去り、昼も夜も 過ぎ去るであろう。その知らせを理解するだけでも、 煩わしいことである。
7そして、アリエルと戦うすべての国々の軍勢、彼女 とその武器と戦うすべての者、彼女を苦しめるすべ ての者は、夜の幻の夢のようになる。
イザヤ
8飢えた人が夢を見て、見よ、彼は食べるが、目が覚 めると、その心は空っぽであるように、渇いた人が 夢を見て、見よ、彼は水を飲み、目が覚めると、そ の心は弱り果て、その心は食欲をそそられるように なる。シオンの山に向かって戦うすべての国の群衆 も、そのようになる。
9立ち止まって驚け、叫び叫べ。彼らは酔っているが、 酒のせいではない。よろめいているが、強い酒のせ いではない。
10主はあなたがたの上に深い眠りの霊を注ぎ、あな たがたの目を閉じ、あなたがたの預言者、指導者、 先見者たちを覆われたからである。
11そして、すべての人々の幻は、あなたたちにとっ ては、封印された書物の言葉のようになった。それ を学者に渡して、『これを読んでください』と言う と、彼は『読めない。封印されているからだ』と言 う。
12そして、その書物を無学な者に渡して、『これを 読んでください』と言うと、彼は、『私は無学で す』と言う。
13それゆえ、主は言われた、「この民は口先ではわ たしに近づき、唇ではわたしを敬うが、その心はわ たしから遠く離れており、わたしに対する彼らの恐 れは人間の教えによるものである。
14それゆえ、見よ、わたしはこの民のうちに不思議 なわざを行う。それは不思議な不思議なわざである。 彼らのうちの賢い人の知恵は滅び、さとき人の悟り は隠される。
15災いなるかな、彼らは主の計画を隠そうと、深く 尋ね求める。彼らの行いは暗やみの中にあり、彼ら は言う。「だれがわれわれを見ているのか。だれが われわれを知っているのか。」
16確かに、あなたがたが物をひっくり返すことは、 陶工の粘土のようにみなされるであろう。なぜなら、 作品はそれを作った者について、「彼は私を造らな かった」と言うだろうか。あるいは、形作られたも のは、それを作った者について、「彼は理解してい なかった」と言うだろうか。
17もうしばらくすると、レバノンは肥沃な畑となり、 肥沃な畑は森のように尊ばれるであろう。
18その日には、耳の聞こえない者は書物の言葉を聞 き、目の見えない者は暗闇と暗やみから見えるよう になる。
19柔和な者たちも主によって喜びを増し、人々の中 の貧しい者たちもイスラエルの聖者によって喜ぶで あろう。
20恐るべき者は滅ぼされ、あざける者は滅ぼされ、 不義を待ち望む者はすべて断ち切られる。
21彼らは、言葉つで人を罪人とし、門で戒める者 に対して罠を仕掛け、無益なことで正しい者を惑わ す。
22それゆえ、アブラハムを贖われた主は、ヤコブの 家についてこう言われる。「ヤコブは今、恥をかか ず、その顔は今、青ざめない。」
23しかし、彼がその子ら、わたしの手のわざが彼の 中にいるのを見るとき、彼らはわたしの名を聖別し、 ヤコブの聖者を聖別し、イスラエルの神を畏れるで あろう。
24心において迷っていた者たちも悟りに達し、不平 を言っていた者たちも教えを学ぶであろう。
第30章
1主は言われる、「反逆の子らは災いだ。彼らは計り ごとをするが、わたしに従わず、覆いをおおうが、 わたしの霊に従わず、罪に罪を重ねる。」
2彼らはエジプトへ下って行こうとしながら、わたし の口によって願い求めず、ファラオの力を頼りにし、 エジプトの陰に頼ろうとしている。
3それゆえ、ファラオの力はあなたがたの恥となり、 エジプトの陰に頼ることはあなたがたの恥となる。
4彼の首長たちはツォアンにおり、彼の使節たちはハ ネスに来た。
5彼らは皆、自分たちに益を与えることも、助けるこ とも、利益を与えることもできず、かえって恥辱と 侮辱を与える民を恥じた。
6南の獣の荷は、苦悩と悲しみの地、若いライオンや 年老いたライオン、毒蛇、燃える飛ぶ蛇が来る地へ、 彼らはその富を若いロバの肩に、その財宝をラクダ の群れに乗せて、何の利益も得ない民のもとへ運ぶ。
7エジプト人の援助は無駄で、何の役にも立たない。 それゆえ、私はこのことについて叫んだ。「彼らの 力は、じっと座っていることだ。」
8今、行って、彼らの前でこれを板に書き記し、書物 に書き留めておきなさい。それは後の世に永遠に残 るものである。
9彼らは反逆の民、偽りを言う子ら、主の教えを聞こ うとしない子らだ。
10彼らは先見者たちに言う、「見てはならない」。 預言者たちに言う、「正しいことを私たちに預言す るな、巧みな言葉を語って、偽りの預言をせよ」。
11道から退け、道からそれよって、イスラエルの聖 なる者を私たちの前から立ち去らせてください。
12それゆえ、イスラエルの聖者はこう言われる。 「あなたたちはこの言葉を軽蔑し、抑圧と邪悪に頼 って、それにとどまっている。
13それゆえ、この不義は、あなたにとっては、高い 城壁に膨らんだ、今にも崩れ落ちそうな破れ口のよ うになり、その破れは、一瞬のうちに突然に起こる であろう。
14彼はそれを、陶器師の器が粉々に砕かれるように、 容赦なく打ち砕かなければならない。その破片の中 に、炉から火を取り出すことや、穴から水を取り出 すことさえできないほどの破片が見つからないよう に。
15主なる神、イスラエルの聖者はこう言われる。 「立ち返って休むことによって、あなたがたは救わ れる。静かにして信頼することによって、あなたが
イザヤ たは力を得る。しかし、あなたがたはそれを望まな かった。」
16しかし、あなたたちは言った、「いや、我々は馬 に乗って逃げる。だからあなたたちも逃げるのだ」。 また、「我々は速い馬に乗る。だからあなたたちを 追う者も速いのだ」。
17ひとりの叱責で千人が逃げ、五人の叱責であなた がたは逃げる。ついにあなたがたは山の頂のともし びのように、丘の上の旗のように残るであろう。
18それゆえ、主はあなたがたに恵みを施しようと待 ち、それゆえ、あなたがたに慈悲を示そうと高く上 げられる。主は公正の神である。主を待ち望む者は 皆幸いである。
19民はエルサレムのシオンに住む。あなたはもう泣 くことはない。主はあなたの叫びの声に大いに恵み を施し、それを聞くとあなたに答えられる。
20主があなたたちに苦難のパンと苦しみの水を与え ても、あなたたちの教師たちは、もはや隅に追いや られることはなく、あなたたちの目はあなたたちの 教師たちを見るであろう。
21あなたの耳はあなたの後ろで声を聞くであろう。
「これが道だ。右に行っても左に行っても、これを 歩め。」
22あなたたちはまた、あなたたちの銀の彫像の覆い と、あなたたちの鋳像の飾りを汚すであろう。あな たたちはそれを月経の布のように投げ捨てなければ ならない。あなたたちはそれにむかって、『ここか ら出て行け』と言わなければならない。
23そのとき、主はあなたの種を蒔くための雨と、地 の産物による食物を与えて、それは豊かで豊かにな るであろう。その日、あなたの家畜は広い牧草地で 草を食むであろう。
24地を耕す牛や子ろばも同様に、シャベルと扇でふ るい分けたきれいな飼料を食べなければならない。
25大虐殺の日には、塔が倒れるときに、すべての高 い山とすべての高い丘の上に川と水の流れが現われ るであろう。
26主がその民の傷を包み、その打ち傷を癒される日 に、月の光は太陽の光のようになり、太陽の光は七 倍になって、七日間の光のようになる。
27見よ、主の名は遠くから来る。その怒りは燃え、 その荷は重い。その唇は憤りに満ち、その舌は焼き 尽くす火のようだ。
28そして、その息はあふれ出る川のように、首の真 ん中まで達し、虚しいふるいで諸国の民をふるいに かける。また、人々のあごには手綱がつけられ、彼 らを迷わせる。
29あなたたちは、聖なる祭儀が行われる夜のように 歌い、人が笛を吹きながら主の山に、イスラエルの 全能者のもとへ行くときのように心から喜びに満た されるであろう。
30そして主はその栄光の声を聞かせ、その腕の燃え る様を、その憤りの激しさと、焼き尽くす火の炎と、 散らしと暴風と雹とによって示される。
31主の声によって、杖で打つアッシリア人は打ち倒 されるからだ。
32主が彼の上に置く地の杖が通るすべての場所では、 太鼓と立琴が鳴り響き、彼は震える戦いでそれをも って戦うであろう。
33トフェトは昔から定められており、王のために準 備され、深く大きく造られた。その山は火と多くの たきぎで、主の息が硫黄の流れのようにそれを燃や す。
第31章
1災いあれ、彼らは助けを求めてエジプトへ下る。彼 らは馬に乗り、戦車が多いからといってそれに頼り、 騎兵が非常に強いからといってそれに頼る。彼らは イスラエルの聖者を仰ぎ見ず、主を求めない。
2しかし、彼はまた知恵があり、災いをもたらし、そ の言葉を取り消さず、悪を行う者の家と、不義を行 う者を助ける者に対して立ち上がる。
3エジプト人は人間であって神ではない。彼らの馬は 肉であって霊ではない。主が手を伸ばされると、助 ける者も倒れ、助けられる者も倒れ、皆共に滅びる。
4主はわたしにこう言われた。「獅子と若い獅子が獲 物に向かってほえるとき、羊飼いの大群が彼に向か って呼び出されても、彼は彼らの声を恐れず、その 騒ぎのために卑下しない。そのように万軍の主はシ オンの山とその丘のために戦うために下って来られ る。」
5飛ぶ鳥のように、万軍の主はエルサレムを守り、守 ってこれを救い、越えてこれを保つであろう。
6イスラエルの子らが激しく反抗した方に、あなたた ちは立ち返れ。
7その日には、すべての人が、罪を犯すために自分の 手で造った銀の偶像や金の偶像を捨て去るからであ る。
8そのとき、アッシリア人は勇士の剣によって倒れる のではなく、卑しい者の剣によって彼を滅ぼすので はなく、彼は剣から逃げ、その若者たちは敗走する。
9彼は恐れてその要塞に逃げ込み、その首長たちは旗 印を恐れる、と主は言われる。その火はシオンにあ り、その炉はエルサレムにある。
第32章
1見よ、王は正義をもって治め、君主たちは公正をも って治める。
2そして、人は風を免れる隠れ場所、暴風雨を免れる 隠れ場のようになり、乾いた所の水の流れのように なり、疲れた地の大きな岩の陰のようになる。
3見る者の目は曇らず、聞く者の耳は聞くであろう。
4軽率な者の心も知識を理解し、どもる者の舌もはっ きりと語るようになる。
5卑しい者はもはや気前の良い者とは呼ばれず、無礼 な者はもはや気前の良い者とは言われない。
6邪悪な者は悪事を語り、その心は不義を行い、偽善 を行い、主に対して偽りを語り、飢えた者の魂を空 っぽにし、渇いた者の飲み物を絶やすからです。
7悪人の道具も悪い。彼は偽りの言葉で貧しい者を滅 ぼそうと邪悪な計略をめぐらす。たとえ貧しい者が 正しいことを語っても。
8しかし、惜しみない人は惜しみない事柄を計り、惜 しみない事柄によって立つのです。
9安楽な女たちよ、立ち上がれ。無頓着な娘たちよ、 わたしの声を聞け。わたしの言葉に耳を傾けよ。
10無頓着な女たちよ、あなたたちは多くの日と年の 間、悩むであろう。収穫は失敗し、集める日も来な いからである。
11安楽な女たちよ、震えよ。無頓着な女たちよ、動 揺せよ。衣服を脱ぎ、裸にし、腰に荒布を締めよ。
12彼らは乳房のため、美しい畑のため、実り豊かな ぶどうの木のために嘆くであろう。
13わたしの民の地に、いばらとおどろが生え出る。 喜びの町のすべての喜びの家にも。
14宮殿は捨てられ、町の群衆は残され、砦と塔は永 久に穴倉となり、野ろばの楽しみとなり、羊の群れ の牧場となるからだ。
15高い所から霊がわたしたちの上に注がれ、荒野が 肥沃な畑となり、肥沃な畑が森とみなされるまで。
16そのとき、公正は荒野にとどまり、正義は肥沃な 畑にとどまる。
17正義の働きは平和であり、正義の結果はとこしえ の平安と確信である。
18そしてわたしの民は平和な住まいと、安全な住居 と、静かな休息所に住むであろう。
19雹が森に降り注ぐとき、町は低い所にひっそりと 倒れるであろう。
20すべての水のそばに種を蒔き、牛やろばの足をそ こに送り出す人々は幸いである。
第33章
1災いあれ、あなたは略奪しても略奪されなかった。 裏切るとしても、彼らはあなたに裏切らなかった。
あなたが略奪をやめると、あなたは略奪され、裏切 ることをやめると、彼らはあなたに裏切る。
2主よ、どうかわたしたちをあわれんでください。わ たしたちはあなたを待ち望んでいます。朝ごとに彼 らの腕となり、苦難のときにわたしたちの救いとな ってください。
3騒ぎの響きによって人々は逃げ去り、あなたが立ち 上がられると諸国の民は散らされました。
4あなたがたの略奪品は、青虫が集めるように集めら れ、イナゴがあちこち走り回るかのように、主はそ れを襲うであろう。
5主は高くあがめられ、高い所に住まわれる。主はシ オンを公正と正義で満たされた。
6知恵と知識はあなたの時代の安定となり、救いの力 となる。主を恐れることは彼の宝である。
7見よ、彼らの勇敢な者たちは外で叫び、平和の使者 たちは激しく泣くであろう。
8大路は廃れ、旅人は絶え、彼は契約を破り、町々を 蔑み、誰も顧みない。
9地は嘆き、衰え、レバノンは恥じ、切り倒され、シ ャロンは荒野のようになり、バシャンとカルメルは その果実を振り落とす。
10今、わたしは立ち上がる、と主は言われる。今、 わたしは高く上がり、今、わたしは立ち上がる。
11あなたたちはもみ殻を孕み、刈り株を産み出すで あろう。あなたたちの息は火のようにあなたたちを 焼き尽くすであろう。
12そして、その民は石灰の焼け焦げのようになり、 切り取られた茨のように火で焼かれる。
13遠くにいる者たちよ、わたしのなしたことを聞き、 近くにいる者たちよ、わたしの力を認めよ。
14シオンの罪人たちは恐れ、偽善者たちは恐怖に驚 いている。私たちのうちのだれが、焼き尽くす火の 中に住むのか。私たちのうちのだれが、永遠の火の 中に住むのか。
15正しく歩み、正しく語る人、搾取によって得た利 益を軽蔑し、賄賂を取らずに手を振り、血の音を聞 かずに耳をふさぎ、悪を見ずに目を閉じる人。
16彼は高い所に住み、その防御の場所は岩の武器と なる。彼にはパンが与えられ、その水は確実である。
17あなたの目は美しい王を見るであろう。彼らはは るか遠くの地を見るであろう。
18あなたの心は恐怖を思い巡らす。書記官はどこに いるのか。納税者はどこにいるのか。塔を数えた者 はどこにいるのか。
19あなたは、荒々しい民を見ることはないだろう。 彼らはあなたが聞き分けられないほど深い言葉を話 し、あなたが理解できないほどどもった舌を持つ民 である。
20わたしたちの祭りの町、シオンを見よ。あなたの 目はエルサレムを見るであろう。それは静かな住ま い、取り壊されることのない幕屋である。その杭の つも決して抜かれず、その綱のつも断ち切られ ることはない。
21しかし、栄光に満ちた主は、私たちにとって、広 い川と流れのある場所となります。そこには、櫂の あるガレ船は通らず、勇敢な船も通りません。
22主はわれらの裁き主、主はわれらの立法者、主は われらの王である。主はわれらを救って下さる。
23あなたの帆は解かれ、帆柱をしっかり張ることが できず、帆を広げることもできない。そのとき、多 くの略奪品の獲物は分けられ、足の不自由な者が獲 物を手に入れる。
24そこに住む者は、「私は病気だ」とは言わない。 そこに住む民は彼らの罪を赦される。
イザヤ 第34章
1諸国の民よ、近づいて聞け。民よ、耳を傾けよ。地 とその中にあるすべてのもの、世界とそこから生じ るすべてのものよ、聞け。
2主の憤りはすべての国々に臨み、その憤りはすべて の彼らの軍勢に臨み、主は彼らをことごとく滅ぼし、 彼らを虐殺に引き渡された。
3彼らの殺された者たちも投げ捨てられ、彼らの死体 から悪臭が立ち上り、山々は彼らの血で溶けるであ ろう。
4そして、天の万象はことごとく解け、天は巻物のよ うに巻き上げられ、その万象は、ぶどうの木から葉 が落ち、いちじくの木からいちじくが落ちるように、 すべて落ちて行くであろう。
5わたしの剣は天で洗われるからである。見よ、それ はイドマヤとわたしの呪いの民の上に下って裁きを 下すであろう。
6主の剣は血で満ち、脂肪で肥え、子羊と雄やぎの血、 雄羊の腎臓の脂肪で肥え太っている。主がボツラで 犠牲を捧げ、イドマヤの地で大虐殺をなさるからだ。
7そして、一角獣も彼らと共に下り、雄牛も雄牛と共 に下り、彼らの地は血に染まり、彼らの塵は肥え太 る。
8それは主の復讐の日であり、シオンの争いに対する 報復の年である。
9そして、その川はピッチに変わり、その塵は硫黄に 変わり、その地は燃えるピッチとなる。
10それは夜も昼も消えることなく、その煙は永遠に 立ち上る。それは代々廃墟となり、永遠にそこを通 る者はいない。
11しかし、鵜とサンカノゴイはそれを所有し、ふく ろうや烏もそこに住む。そして、その上に混乱の縄 と、空虚の石を張る。
12彼らはその国の貴族たちを王国に招くが、そこに は誰もいない。その国の君主たちは皆、無に等しい。
13その宮殿にはいばらが生え、その要塞にはイラク サやイバラが生い茂り、そこは竜の住処、ふくろう の庭となる。
14砂漠の野獣も島の野獣と出会い、サテュロスも仲 間に呼びかけ、フクロウもそこに休み、安息の地を 見つける。
15そこにふくろうは巣を作り、卵を産み、卵を孵し て、その陰に集まる。また、そこにハゲワシも、そ れぞれつがいとともに集まる。
16主の書を調べて読みなさい。これらの者のうち、 人も欠けることなく、その伴侶に欠けることはな い。それはわたしの口が命じ、主の霊が彼らを集め たからである。
17そして神は彼らのためにくじを引き、その手をも って彼らにそれを境界線で分け与えた。彼らはそれ を永遠に所有し、代々そこに住むであろう。
第35章
1荒野と寂しい所は彼らのために喜び、砂漠は歓喜し、 バラのように花を咲かせる。
2それは豊かに花を咲かせ、喜びと歌とをもって楽し む。レバノンの栄光、カルメルとシャロンの美しさ がそこに与えられ、彼らは主の栄光と、われらの神 の美しさを見る。
3弱った手を強くし、弱った膝を強くしなさい。
4心のおののく者たちに言え。「強くあれ。恐れるな。 見よ、あなたの神は復讐して来られる。神は報復し て来られる。彼は来て、あなたを救うであろう。」
5そのとき、盲人の目は開かれ、耳の聞こえない人の 耳は開けられる。
6そのとき、足の不自由な者は鹿のように跳びはね、 口のきけない者の舌は歌う。荒野に水がわき出し、 砂漠に川が流れるからである。
7そして、乾ききった地は池となり、渇いた地は水の 湧き出る地となる。龍たちが横たわる住まいには、 葦やイグサなどの草が生い茂る。
8そこには大路があり、道があり、それは聖なる道と 呼ばれ、汚れた者はそこを通ってはならない。それ はそれらの者のためのものである。旅人は愚か者で あっても、そこで迷うことはない。
9そこには獅子もおらず、貪欲な獣もそこに登らず、 そこには何も見られない。しかし、救われた者たち はそこを歩む。
10主に贖われた者たちは帰って来て、歌を歌い、永 遠の喜びを頭にのせてシオンに来る。彼らは喜びと 楽しみを得、悲しみと嘆きは逃げ去る。
第36章
1さて、ヒゼキヤ王の第十四年に、アッシリアの王セ ナケリブがユダの防備の堅い町々をことごとく攻め 攻め、これを占領した。
2アッシリアの王は、ラキシュからラブシャケを大軍 と共にエルサレムのヒゼキヤ王のもとに遣わした。 彼は布さらし場の道にある上の池の水道のそばに立 っていた。
3そのとき、宮廷の長であるヒルキヤの子エリアキム、 書記官シェブナ、および記録官アサフの子ヨアが彼 のもとに出てきた。
4ラブシャケは彼らに言った、「ヒゼキヤに告げなさ い。『大王、アッシリアの王はこう仰せられていま す。『あなたはいったい何を頼りにしているのか。
5わたしは言う、とあなたは言う。(しかしそれはむ なしい言葉である。)わたしは戦いのための計略と 力とを持っている。あなたはいったいだれを頼りに してわたしに逆らうのか。
6見よ、あなたはエジプトに対して、この折れた葦の 杖を頼りにしている。もし人がそれに頼れば、それ は彼の手の中に入り込み、彼を刺し貫くであろう。 エジプトの王ファラオも、彼に頼るすべての者に対 して、そのようにするのだ。
イザヤ
7しかし、あなたがわたしに、『われわれは主の神を 信頼している』と言うならば、それは、ヒゼキヤが 主の高き所と祭壇を取り除き、ユダとエルサレムに、 『あなたたちはこの祭壇の前で礼拝しなければなら ない』と言った主ではないか。
8それで、どうか今、私の主君であるアッシリアの王 に質入れをしてください。もしあなたが乗り手を付 けることができれば、私はあなたに二千頭の馬を与 えましょう。
9それなのに、どうしてあなたは、わたしの主君の最 も小さい家来のひとりの指揮官の顔を無視し、戦車 と騎兵をエジプトに頼るのですか。
10わたしは主の助けなしに、この地を滅ぼすために 上って来たのでしょうか。主はわたしにこう言われ ました。「この地に攻め上って、これを滅ぼせ。」
11そこで、エリアキム、シェブナ、ヨアはラブシャ ケに言った。「どうぞ、あなたの家来たちにアラム 語で話してください。私たちはそれが分かります。
城壁の上にいる民の耳元で、私たちにユダヤ人の言 葉で話さないでください。」
12しかし、ラブシャケは言った。「私の主君は、こ れらの言葉をあなたの主君とあなたに伝えるために、 私を遣わしたのですか。城壁の上に座っている人々 のところに私を遣わしたのではありませんか。彼ら はあなたたちと緒に自分たちの糞尿を食い、自分 たちの尿を飲むのです。」
13するとラブシャケは立ち上がり、ユダヤ人の言葉 で大声で叫んで言った。「アッシリアの王、大王の 言葉を聞きなさい。
14王はこう言う。「ヒゼキヤに欺かれてはならない。
彼はあなたを救うことはできない。」
15また、ヒゼキヤがあなたたちに主を信頼させて、 『主は必ず我々を救って下さる。この町はアッシリ アの王の手に渡されることはないだろう』と言って はならない。
16ヒゼキヤに耳を傾けてはならない。アッシリアの 王はこう言う。「贈り物をもって私と契約を結び、 私のところに出てきて、おのおの自分のぶどうの木 から収穫したものを食べ、おのおの自分の水ためか ら収穫したものを飲め。
17わたしが来て、あなたたちを、あなたたちの土地 のような土地、穀物とぶどう酒の土地、パンとぶど う畑の土地へ連れて行くまでは。
18ヒゼキヤがあなたたちを説得して、『主は我々を 救ってくださる』と言ってはならない。諸国の神々 のうち、どれが自分の国をアッシリアの王の手から 救い出しただろうか。
19ハマテとアルパデの神々はどこにいるのか。セフ ァルワイムの神々はどこにいるのか。彼らはサマリ アをわたしの手から救い出したのか。
20これらの国々のすべての神々のうち、自分の国を わたしの手から救い出したのはだれか。主がエルサ レムをわたしの手から救い出すとはどういうことか。
21しかし彼らは黙って、言も答えなかった。王が 「答えてはならない」と命令していたからである。
22そこで、ヒルキヤの子で宮廷の長であるエリアキ ム、書記官シェブナ、およびアサフの子で記録官の ヨアは、衣服を裂いてヒゼキヤのもとに来て、ラブ シャケの言葉を告げた。
第37章
1ヒゼキヤ王はこれを聞いて、衣を裂き、荒布を身に まとい、主の宮に入った。
2そこで彼は、宮廷の長老エリアキムと、書記官シェ ブナと、祭司の長老たちを荒布をまとって、アモツ の子預言者イザヤのもとに遣わした。
3彼らは彼に言った、「ヒゼキヤはこう言っています、 『きょうは悩みと、叱責と、冒涜の日です。子ども たちが産まれようとしていますが、産みの力があり ません。
4主君アッシリヤの王が生ける神を侮辱するために遣 わしたラブシャケの言葉を、あなたの神、主が聞か れるかもしれない。そして、あなたの神、主が聞か れた言葉を、戒められるかもしれない。それゆえ、 残っている者のために祈りなさい。
5そこでヒゼキヤ王の家臣たちはイザヤのもとにやっ て来た。
6イザヤは彼らに言った、「あなたたちは主君にこう 言いなさい。『主はこう仰せられる。アッシリアの 王の家臣たちがわたしを冒涜した言葉をあなたたち は聞いて恐れてはならない。
7見よ、わたしは彼に打撃を与える。彼はうわさを聞 いて自分の国に帰る。わたしは彼を自分の国で剣に よって倒す。
8そこでラブシャケは戻って来て、アッシリアの王が リブナと戦っているのを見つけた。彼はアッシリア の王がラキシュから出発したことを聞いていたから である。
9エチオピアの王ティルハカについて、「彼はあなた と戦うために出てきた」という知らせを聞き、ヒゼ キヤに使者を遣わしてこう言った。
10ユダの王ヒゼキヤにこう言いなさい。「あなたが 頼っているあなたの神は、エルサレムはアッシリア の王の手に渡されないと言って、あなたを欺いては ならない。
11見よ、あなたはアッシリアの王たちがすべての 国々に対して行ったこと、すなわち彼らを徹底的に 滅ぼしたことを聞いた。それでもあなたは救われる のか。
12わたしの先祖が滅ぼしたゴザン、ハラン、レゼフ、 テラッサルにいたエデンの子らを、諸国の神々は救 っただろうか。
13ハマテの王、アルパデの王、セファルワイム、ヘ ナ、イワの町の王はどこにいますか。
14ヒゼキヤは使者たちの手から手紙を受け取り、そ れを読み、主の宮に上って行って、それを主の前に 広げた。
15ヒゼキヤは主に祈って言った。
イザヤ
16万軍の主、イスラエルの神よ、ケルビムの間に住 まわれるあなたこそ、地上のすべての王国の唯の 神です。あなたは天と地を造られました。
17主よ、耳を傾けて聞いてください。主よ、目を開 いて見てください。生ける神をそしるために言った セナケリブのすべての言葉を聞きなさい。
18主よ、確かにアッシリアの王たちはすべての国々 とその国々を荒廃させました。
19彼らは自分たちの神々を火に投げ込んだ。それは 神ではなく、人の手で造った木や石に過ぎなかった からである。それゆえ、彼らはそれを滅ぼしたのだ。
20それゆえ、今、主であるわれらの神よ、われらを 彼の手からお救いください。そうすれば、地のすべ ての国々は、あなたが主であり、あなただけである ことを知るでしょう。
21そこでアモツの子イザヤはヒゼキヤに人をつかわ して言わせた。「イスラエルの神、主はこう仰せら れる。『あなたはアッシリアの王セナケリブに対し てわたしに祈られた。
22これは主が彼について言われた言葉である。「シ オンの娘である処女はあなたを軽蔑し、あなたを嘲 笑した。エルサレムの娘はあなたに向かって頭を振 った。」
23あなたはだれを非難し、だれを冒涜したのか。だ れに向かって声を張り上げ、だれの目を高く上げた のか。イスラエルの聖者に向かって。
24あなたは、あなたの家来たちによって主を侮辱し、 こう言いました。「わたしは、多数の戦車を率いて、 山々の頂、レバノンの奥地まで登り、そこの高い杉 と、えり抜きの樅の木を切り倒し、その領地の高み と、カルメル山の森に進入する。」
25わたしは穴を掘って水を飲み、足の裏で包囲され た場所のすべての川を干上がらせました。
26あなたは昔から聞いていないのか、わたしがこれ をどのように行ったか、また、わたしが昔からこれ を形造ったことを。しかし今、わたしはこれを成し 遂げ、防備の固い都市を廃墟の山とすることをあな たに強いる。
27それゆえ、そこに住む人々は力が弱く、落胆し、 恥じ入った。彼らは野の草、青草、屋根の上の草、 成長する前に枯れてしまった穀物のようであった。
28しかし、わたしはあなたの住まいも、あなたの出 入りも、またわたしに対するあなたの怒りも知って いる。
29わたしに対するあなたの怒りと、あなたの騒ぎが わたしの耳に達したので、わたしはあなたの鼻に鉤 をかけ、あなたの唇に手綱を掛け、あなたをあなた が通ってきた道に引き返す。
30そして、これがあなたたちへのしるしとなるであ ろう。あなたたちは今年は自然に育ったものを食べ、 二年目には自然に生えたものを食べ、三年目には種 を蒔き、刈り取り、ぶどう畑を植えてその果実を食 べるであろう。
31そしてユダの家の残りの者は再び下に根を張り、 上に実を結ぶであろう。
32エルサレムから残りの者が出て行き、シオンの山 から逃れる者たちが出る。万軍の主の熱心がこれを 行なうのだ。
33それゆえ、主はアッシリアの王についてこう言わ れる。彼はこの町に来ることはなく、そこに矢を放 つこともなく、盾をもってその前に来ることもなく、 これに向かって土塁を築くこともない。
34彼は来た道で帰り、この町に入ることはない、と 主は言われる。
35わたしはわたし自身のために、またわたしのしも べダビデのために、この町を守って救うであろう。
36すると主の使いが出て行って、アッシリア人の陣 営で百八万五千人を撃った。彼らが朝早く起きてみ ると、彼らは皆死体となっていた。
37こうしてアッシリアの王セナケリブは去って行き、 また戻ってニネベに住んだ。
38彼がその神ニスロクの宮で礼拝していたとき、そ の息子のアドラメレクとシャルエゼルが剣で彼を殺 し、アルメニアの地に逃げ去った。そして、その子 エサルハドンが彼に代わって王となった。
第38章
1そのころ、ヒゼキヤは病気で死にかけていた。アモ ツの子預言者イザヤが彼のもとに来て言った。「主 はこう仰せられます。『あなたの家を整えなさい。 あなたは死ぬであろう。生き残ることはないであろ う。』」
2そこでヒゼキヤは顔を壁に向けて主に祈った。
3ヒゼキヤは言った。「主よ、どうか思い出してくだ さい。私が真実と清い心をもってあなたの前に歩み、 あなたの目にかなうことを行ってきたことを。」そ してヒゼキヤは激しく泣いた。
4そのとき、主の言葉がイザヤに臨んだ。
5行ってヒゼキヤに言いなさい、『あなたの父ダビデ の神、主はこう言われる。『わたしはあなたの祈り を聞いた。わたしはあなたの涙を見た。見よ、わた しはあなたの寿命を十五年増やす。』
6わたしはあなたとこの町をアッシリアの王の手から 救い出し、この町を守る。
7これは主が約束されたこの事を成就されるという、 主からのあなたへのしるしとなるであろう。
8見よ、わたしはアハズの日時計に沈んだ度数の影を、 十度戻そう。こうして太陽は十度戻り、その度数だ け沈んでいった。
9ユダの王ヒゼキヤが病気にかかっていたが、その病 気が治ったとき、彼が書いた書物。
10わたしは、わたしの命が尽きるとき、陰府の門に 行くと言った。わたしの残りの年月は、すべて失わ れるのだ。
11わたしは言った。「わたしは生ける者の地で主を 見ることはないだろう。わたしはもはや、この世の 住民とともに人を見ることはないだろう。」
12わたしの年は去り、羊飼いの天幕のようにわたし から取り去られました。わたしは機織りのように自
イザヤ 分の命を断ち切りました。彼は衰弱の病をもってわ たしを滅ぼすでしょう。あなたは昼から夜までわた しを滅ぼされるでしょう。
13わたしは朝まで、彼がライオンのようにわたしの 骨をことごとく砕くだろうと予想していました。昼 から夜まで、あなたはわたしを滅ぼすでしょう。
14わたしは鶴や燕のように嘆き、鳩のように嘆き、 目を上げて衰えました。主よ、わたしは苦しんでい ます。どうかわたしのために引き受けてください。
15わたしは何と言えばよいだろうか。主はわたしに 語り、また自らそれを行われた。わたしはわたしの 魂の苦しみのうちに、一生静かに歩んでゆくであろ う。
16主よ、人はこれらのことによって生きており、私 の霊の命もこれらのことすべてにあります。どうか 私を立ち直らせ、私を生かしてください。
17見よ、わたしは平和のために大いに苦しみました。
しかしあなたはわたしの魂を愛して、それを滅びの 穴から救い出してくださいました。あなたはわたし の罪をすべて背後に投げ捨ててくださいました。
18陰府はあなたを賛美することができず、死はあな たを称えることができない。穴に下る者たちはあな たの真実を期待することができない。
19生きている者、生きている者は皆、私が今日する ようにあなたをほめたたえます。父は子供たちにあ なたの真実を知らせます。
20主はわたしを救おうとしておられた。それゆえ、 わたしたちは主の宮で、生涯、琴に響きながらわた しの歌を歌うであろう。
21イザヤはこう言っていた。「いちじくの塊を取っ て、それを腫れ物に絆創膏として塗れば、彼は回復 する。」
22ヒゼキヤはまた言った、「わたしが主の家に上る という前兆は何ですか。
第39章
1そのころ、バビロン王バラダンの子メロダク・バラ ダンはヒゼキヤに手紙と贈り物を送った。ヒゼキヤ が病気だったが、回復したと聞いていたからである。
2ヒゼキヤは彼らを喜び、その宝物の倉庫、銀、金、 香料、貴重な香油、武器庫全体、その宝物庫にある すべての物を彼らに見せた。その家の中にも、その 領土のすべてにも、ヒゼキヤが彼らに見せなかった ものは一つもなかった。
3そのとき、預言者イザヤはヒゼキヤ王のもとに来て 言った、「この人々は何と言いましたか。どこから あなたのところに来たのですか」。ヒゼキヤは答え た、「彼らは遠い国、バビロンから私のところに来 ました」。
4そこで彼は言った、「彼らはあなたの家で何を見ま したか」。ヒゼキヤは答えた、「彼らは私の家にあ るものを皆見ました。私の宝物庫の中に、彼らに見 せなかったものはつもありません」。
5そこでイザヤはヒゼキヤに言った。「万軍の主の言 葉を聞きなさい。
6見よ、あなたの家にあるもの、あなたの先祖が今日 まで蓄えてきたものがすべてバビロンへ運ばれ、何 も残らない日が来る、と主は言われる。
7また、あなたが生むあなたの息子たちも連れ去られ、 バビロンの王の宮殿で宦官となるであろう。
8ヒゼキヤはイザヤに言った。「あなたが語られた主 の言葉は良いことです。そしてまた言った。『私の 時代には平和と真実があるでしょう。』
第40章
1わたしの民を慰めよ、慰めよ、とあなたがたの神は 言われる。
2エルサレムに慰めの言葉を語り、彼女に叫べ。彼女 の戦いは終り、彼女の咎は赦された。彼女は主の手 からそのすべての罪に対して二倍の罰を受けたから だ。
3荒野で叫ぶ者の声がする。「主の道を備えよ。砂漠 に、われらの神のために、大路をまっすぐにせ よ。」
4すべての谷は高くされ、すべての山と丘は低くされ、 曲がった所はまっすぐにされ、でこぼこした所は平 らになる。
5主の栄光が現れ、すべての人が共にそれを見るであ ろう。主の口がそれを語ったからである。
6声がした。「叫べ。」彼は言った。「何と叫べばい いのか。肉なるものはみな草、その美しいものはみ な野の花のようだ。
7草は枯れ、花は散る。主の霊がその上に吹くからだ。 確かに民は草である。
8草は枯れ、花は散る。しかし、わたしたちの神の言 葉は永遠に立つ。
9良いおとずれを伝えるシオンよ、高い山に登れ。良 いおとずれを伝えるエルサレムよ、力強く声をあげ よ。声をあげよ、恐れることはない。ユダの町々に 告げよ。「見よ、あなたがたの神はここにいる。」
10見よ、主なる神は力強い手をもって来られ、その 腕は主のために治める。見よ、その報いは主と共に あり、その業はその前にある。
11彼は羊飼いのようにその群れを養い、腕に小羊を 集めて懐に入れて運び、乳飲み子を連れた者を優し く導くであろう。
12だれが、その手のひらで水を量り、指さしで天を 量り、地の塵を升で数え、はかりで山々を量り、天 秤で丘を量ったか。
13だれが主の霊を導いたか。だれが主の助言者とな って主を教えたか。
14だれが彼に助言を与え、だれが彼に教訓を与え、 正義の道を教え、だれが彼に知識を教え、悟りの道 を示したか。
15見よ、諸国の民は桶の滴のようであり、秤の上 の小さな塵のように数えられる。見よ、神は島々を ごく小さなもののように持ち上げられる。
イザヤ
16レバノンは焼くには足りず、そこの獣も全焼のい けにえには足りなかった。
17主の前ではすべての国々は無に等しく、主にとっ ては無に等しいものとみなされ、むなしいものとみ なされる。
18それでは、あなたたちは神をだれにたとえようと するのか。また、どんな似姿に神を比べようとする のか。
19職人は彫像を溶かし、金細工人はそれを金で覆い、 銀の鎖を鋳造する。
20貧しくて供え物もない者は、朽ちることのない木 を選び、動かされることのない彫像を造るために、 巧みな職人を求める。
21あなたがたは知らなかったのか。あなたがたは聞 いたことがなかったのか。初めから告げられていな かったのか。地の基が置かれて以来、悟っていなか ったのか。
22神は地の円の上に座しておられ、そこに住む者は イナゴのようである。神は天を幕のように張り、住 むための天幕のように広げておられる。
23主は君主たちを無に帰し、地の裁判官たちを空虚 なものとなされる。
24まことに、それらは植えられず、まことに、それ らは蒔かれず、まことに、それらの株は地に根を張 らない。神がそれらの上に吹くと、それらは枯れ、 旋風がそれらをわらのように吹き飛ばすであろう。
25それで、あなたたちはわたしをだれにたとえるの か。わたしはだれと同等であろうか。と聖なる者は 言われる。
26目を高く上げて、これらのものを創造した者、そ の軍勢を数えて導き出した者を見よ。神はその大い なる力によって、これらすべてを名で呼ばれる。そ の力は強いからである。つとして欠けるものはな い。
27ヤコブよ、なぜあなたは言うのか。イスラエルよ、 なぜあなたは言うのか。「わたしの道は主に隠され、 わたしの裁きはわたしの神に無視されている。」
28あなたは知らなかったのか。聞いたことがないの か。永遠の神、主、地の果ての創造主は、弱ること なく、疲れることなく、その悟りは測り知れないこ とを。
29主は弱った者に力を与え、勢いのない者に強さを 増し加えられる。
30若者でさえ弱り果て、若者でさえも倒れるであろ う。
31しかし、主を待ち望む者は新たな力を得て、鷲の ように翼を張って上る。走っても疲れず、歩いても 弱らない。
第41章
1島々よ、わたしの前に静まれ。民よ、力を新たにせ よ。彼らを近づけ、語らせよ。われらは共に、裁き のために近づこう。
2だれが東から義人を起こし、彼をその足元に呼び寄 せ、諸国の民をその前に立たせ、王たちの上に君臨 させたのか。彼は彼らを剣の塵のように、弓の刈り 取られたわらのように与えた。
3彼は彼らを追跡し、自分が歩いて通らなかった道を 通って無事に通り過ぎた。
4だれが、初めから代々の民を呼び出して、これを成 し遂げたのか。主なるわたしが、初めであり、終わ りと共にいる。わたしがそれである。
5島々はそれを見て恐れ、地の果ての者たちも恐れて 近づいて来た。
6彼らは互いに助け合い、兄弟にむかって「勇気を出 しなさい」と言った。
7そこで、木工は金細工人を励まし、槌で木をならす 者は金床を打つ者を励まして、「これで木を割る準 備ができた」と言った。そして、動かないように釘 でそれを打ち付けた。
8しかし、イスラエルよ、あなたはわたしのしもべ、 わたしが選んだヤコブ、わたしの友アブラハムの子 孫である。
9わたしはあなたを地の果てから連れ出し、その指導 者たちの中から呼び出して言った、「あなたはわた しのしもべである。わたしはあなたを選んだ。あな たを捨てたのではない。」
10恐れるな、わたしはあなたと共にいる。落胆する な、わたしはあなたの神である。わたしはあなたを 強くし、あなたを助け、わたしの正義の右の手であ なたを支える。
11見よ、あなたに向かって激怒した者たちは皆、恥 じ入り、恥辱を受け、無に帰し、あなたと争った者 たちは滅びる。
12あなたは彼らを探しても見つけることはできない。 あなたと争った者たちも見つけることはできない。 あなたと戦う者たちは、無に等しいものとなり、無 価値なものとなる。
13あなたの神、主であるわたしがあなたの右の手を 握って言うからだ。「恐れることはない。わたしが あなたを助ける。」
14虫けらのようなヤコブよ、イスラエルの人々よ、 恐れるな。わたしがあなたを助ける、と主は言われ る。あなたの贖い主、イスラエルの聖者は。
15見よ、わたしはあなたを、鋭い歯を持つ新しい脱 穀機にする。あなたは山々を脱穀して、それを打ち 砕き、丘々をもみ殻のようにする。
16あなたが彼らをあおると、風が彼らを運び去り、 つむじ風が彼らを散らすであろう。あなたは主を喜 び、イスラエルの聖者を誇るであろう。
17貧しい者や乏しい者が水を求めても、それが得ら れず、渇きのために舌が動かないとき、主なるわた しは彼らの願いを聞く。イスラエルの神であるわた しは彼らを見捨てない。
18わたしは高き所に川を開き、谷間に泉を湧き出さ せる。荒野を水の池とし、乾いた地を水の源とする。
19わたしは荒野に杉、アシナガバチ、ミルトス、ア ブラナを植え、砂漠に樅、松、ツゲを植える。
イザヤ
20それは、主の手がこれをなし、イスラエルの聖者 がこれを創造されたことを、彼らが見て、知り、考 え、共に悟るためである。
21主は言われる、「あなたの訴えを提出せよ。あな たの強い論拠を提示せよ」とヤコブの王は言われる。
22彼らにそれを持ち出させ、これから起こることを 私たちに示させよ。彼らは先の事がらがどんなもの であるかを示し、私たちがそれを考え、その後の結 末を知るようにさせよ。あるいは、これから起こる ことを私たちに告げ知らせよ。
23この後に起ころうとする事を示してください。そ うすれば、あなたがたは神であることを、わたした ちは知ることができます。そうです、善を行うか悪 を行うか、わたしたちが驚き、共にそれを見ること ができるように。
24見よ、あなたがたは無から出た者であり、あなた がたのわざはむなしいものである。あなたがたを選 ぶ者は忌まわしい。
25わたしは北からひとりを起こす。彼は来る。日の 出る方から、わたしの名を呼ぶ。彼は、陶器師が粘 土を踏みつけるように、君主たちを踏みつける。
26だれが初めから告げて、わたしたちに知らせたで しょうか。だれが昔から告げて、わたしたちに「彼 は正しい」と言わせたでしょうか。まことに、示す 者はなく、告げる者はなく、あなたの言葉を聞く者 はいません。
27最初にシオンに、「見よ、彼らを見よ」と言うで あろう。そして、わたしはエルサレムに良い知らせ を伝える者を与えるであろう。
28わたしが見ていると、彼らの中には、わたしが尋 ねても、言も答えられるような人はひとりもいな かった。
29見よ、彼らはみな空であり、彼らの行いは無であ り、彼らの鋳た像は風と混乱である。
第42章
1見よ、わたしが支えるわたしの僕、わたしの選んだ 者、わたしの魂が喜ぶ者。わたしはわたしの霊を彼 の上に授けた。彼は諸国民に正義をもたらすであろ う。
2彼は叫ばず、声を上げず、その声を街路に聞かせな い。
3彼は傷ついた葦を折らず、くすぶる灯心を消すこと なく、真実に正義をもたらす。
4彼は地上に審判を定め終わるまで、衰えることも、 落胆することもない。島々は彼の律法を待ち望むで あろう。
5主なる神、天を創造して、これを伸ばし、地と、そ こから出るものを張り延ばし、その上の民に息を与 え、その中を歩む者に霊を与える者はこう言われる。
6主なるわたしは、正義によってあなたを召し、あな たの手を握り、あなたを守り、あなたを民の契約、 諸国民の光とする。
7盲人の目を開き、囚人を獄から引き出し、暗闇に座 する者を牢獄から連れ出すためである。
8わたしは主である。これがわたしの名である。わた しはわたしの栄光を他の者に与えず、わたしの賛美 を彫像に与えることはしない。
9見よ、先の事は過ぎ去った。そして、新しい事を私 は告げる。それらが起る前に、私はあなた方に告げ る。
10海とそこに住むすべてのもの、島々とそこに住む 人々とに下る人々よ、地の果てから新しい歌と主へ の賛美を主に歌いなさい。
11荒野とその町々、ケダルの住む村々は声をあげよ。 岩山に住む者たちは歌い、山々の頂から叫べ。
12彼らは主に栄光を帰し、島々でその賛美を告げ知 らせよ。
13主は勇士のように出て行き、軍人のようにねたみ をかき立て、叫び、ほえる。主は敵に打ち勝つ。
14わたしは長い間、黙って、静かに、慎んできた。 しかし今、わたしは産む女のように叫び、たちまち 滅ぼし、食い尽くす。
15わたしは山々や丘々を荒廃させ、そこにあるすべ ての草を枯らす。川々を島々にし、池を干上がらせ る。
16わたしは、盲人を彼らの知らなかった道に導き、 彼らの知らなかった道筋に導く。わたしは彼らの前 に暗黒を光とし、曲がった道をまっすぐにする。わ たしはこれらのことを彼らに行い、彼らを見捨てな い。
17彫像を信頼する者たち、鋳像に向かって「あなた たちは私たちの神です」と言う者たちは退き、大い に恥じ入るであろう。
18耳の聞こえない人よ、聞け。目の見えない人よ、 目を向けて、見えるようにせよ。
19わたしのしもべ以外に、だれが盲目であろうか。 わたしが遣わした使者のように、だれが耳の聞こえ ない者であろうか。全き者のように、だれが盲目で あろうか。主のしもべのように、だれが盲目であろ うか。
20あなたは多くのものを見ても、それを守らず、耳 を開いても、聞かない。
21主はその義を喜ばれ、律法を大いなるものとし、 尊ばれる。
22しかし、この民は奪われ、略奪され、皆穴に捕ら えられ、牢獄に隠されている。彼らは略奪されよう としても、救い出す者はなく、略奪されようとして も、「返せ」と言う者はいない。
23あなたがたのうちだれがこれに耳を傾けるか。だ れが耳を傾けて、後の時代について聞くか。
24だれがヤコブを略奪に渡し、イスラエルを盗賊の 手に渡したのか。それは、私たちが罪を犯した主で はないか。彼らは主の道を歩まず、その律法に従わ なかったからだ。
25それゆえ、主は激しい怒りと戦いの力を彼に注が れた。それが彼を四方に焼き尽くしても、彼は気づ
イザヤ かず、それが彼を焼き尽くしても、彼はそれを心に 留めなかった。
第43章
1しかし今、ヤコブよ、あなたを創造した主、イスラ エルよ、あなたを形造った主はこう言われる。「恐 れるな。わたしはあなたを贖い、あなたの名を呼ん だ。あなたはわたしのものなのだ。」
2あなたが水の中を渡るときも、わたしはあなたと共 にいる。川の中を渡るときも、川はあなたをあふれ させることはない。あなたが火の中を歩いても、あ なたは焼かれず、炎はあなたに燃え上がらない。
3わたしはあなたの神、主、イスラエルの聖者、あな たの救い主である。わたしはあなたの身代金として エジプトを与え、あなたのためにエチオピヤとセバ を与えた。
4あなたはわたしの目に尊ばれ、尊ばれ、わたしはあ なたを愛した。それゆえ、わたしはあなたのために 人を与え、あなたの命のために民を与える。
5恐れるな。わたしはあなたと共にいる。わたしはあ なたの子孫を東から連れてきて、あなたを西から集 める。
6わたしは北に言う、「引き下がれ」。南に言う、 「引き下がるな。わたしの息子たちを遠くから、わ たしの娘たちを地の果てから連れて来い。
7わたしの名によって呼ばれる者はすべて、わたしの 栄光のために、わたしは彼を創造し、わたしは彼を 形作り、まことに、わたしは彼を造った。
8目があって盲人、耳があって耳の聞こえない人を連 れ出せ。
9すべての国民を集め、民を集合させよ。彼らのうち のだれが、このことを告げ知らせ、昔のことをわれ われに示すことができようか。彼らに証人を提出さ せて、正しいと認めさせよ。あるいは、聞いて、 「それは真実だ」と言わせよ。
10主は言われる、「あなたがたはわたしの証人、わ たしが選んだわたしのしもべである。それはあなた がたがわたしを知り、わたしを信じ、わたしが神で あることを悟るためである。わたしの前に神は造ら れず、わたしの後にも神はいない。」
11わたしこそ主である。わたしのほかに救い主はい ない。
12あなたがたのうちに、まだ異国の神がいなかった とき、わたしは告げ、救い、示した。それゆえ、あ なたがたはわたしの証人である、と主は言われる。 「わたしが神であることの証人である。」
13まことに、わたしは、日の生まれる前から存在し ている。わたしの手から救い出せる者はいない。わ たしは働く、だれがそれを許せようか。
14主、あなたの贖い主、イスラエルの聖者はこう言 われる。「あなたのために、わたしはバビロンに人 をつかわし、そのすべての貴族と、船の中で叫んで いるカルデア人を倒した。
15わたしは主、あなたの聖なる者、イスラエルの創 造者、あなたの王である。
16海に道を造り、大水に道を造られる主はこう言わ れる。
17戦車と馬、軍隊と軍隊と勢力とを導き出す者は、 共に伏し、起き上がらず、消え去り、麻のように消 え去る。
18あなたたちは、以前の事を思い出してはならない、 また昔の事を考えてはならない。
19見よ、わたしは新しいことをする。今、それは起 こる。あなたがたはそれを知らないのか。わたしは 荒野に道を造り、砂漠に川を流す。
20野の獣も、竜も、ふくろうも、わたしを敬う。わ たしがわたしの民、わたしの選んだ者たちに飲ませ るために、荒野に水を、砂漠に川を与えるからだ。
21この民はわたしがわたしのために造ったものであ る。彼らはわたしの誉れを告げ知らせるであろう。
22しかし、ヤコブよ、あなたはわたしを呼ばなかっ た。イスラエルよ、あなたはわたしに飽き飽きして いた。
23あなたは燔祭の家畜をわたしに携えてこなかった。 また、犠牲をささげてわたしを敬うこともなかった。 わたしはあなたに供え物をさせず、香を焚いてあな たを煩わせることもなかった。
24あなたは金で甘いサトウキビを買ってくださらず、 あなたの供え物の脂肪で私を満たすこともありませ んでした。あなたはあなたの罪をもって私を働かせ、 あなたの咎で私を疲れさせました。
25わたしこそ、わたし自身のために、あなたのそむ きの罪を消し去る者であり、あなたの罪を思い出さ ない者である。
26わたしに思い起こさせてください。わたしたちは 共に訴えましょう。あなたが義と認められるように、 告げ知らせてください。
27あなたの父は罪を犯し、あなたの教師たちはわた しに対して背きを犯した。
28それゆえ、わたしは聖所の君たちを汚し、ヤコブ を呪いに、イスラエルを侮辱に渡した。
第44章
1しかし今、わたしのしもべヤコブよ、わたしが選ん だイスラエルよ、聞きなさい。
2あなたを造り、胎内に形造った主はこう言われる。 「わたしのしもべヤコブよ、恐れるな。わたしが選 んだエシュルンよ。
3わたしは渇いている者に水を注ぎ、乾いた地に川を 流す。わたしはあなたの子孫にわたしの霊を注ぎ、 あなたの子孫にわたしの祝福を注ぐ。
4彼らは草の中に生えるように、水路のそばの柳のよ うに芽生える。
5ある者は「わたしは主のものである」と言い、ある 者は自分をヤコブの名で呼び、またある者は主に署 名して、イスラエルの名を名乗るであろう。
イザヤ
6イスラエルの王、主、その贖い主、万軍の主はこう 言われる。「わたしは初めであり、また終わりであ る。わたしのほかに神はいない。」
7そして、わたしが昔の民を任命したように、だれが わたしのように召し、それを告げ、わたしのために それを整えるだろうか。また、これから起こること、 これから起こることを彼らに示しなさい。
8恐れるな、おののくな。わたしはあの時からあなた に告げ、告げておいたではないか。あなたがたはわ たしの証人である。わたしのほかに神がいるだろう か。いや、神はいない。わたしは神を知らない。
9彫像を造る者たちはみなむなしく、彼らの好む物は なんの役にも立たない。彼らは自分自身の証人であ って、見ず知らず、知らないので、恥をかくのだ。
10だれが、何の役にも立たない神を造り、何の役に も立たない彫像を鋳たのか。
11見よ、彼の同胞は皆恥じ入るであろう。また、そ の仕事に携わる者も人間である。彼らは皆集まって 立ちあがれ。しかし、彼らは恐れ、共に恥じ入るで あろう。
12鍛冶屋は火ばさみで炭火を焼き、槌で形を作り、 腕力でそれを加工する。しかし、彼は空腹で、力が 衰え、水も飲まず、弱り果てている。
13大工は定規を延ばし、直線でそれを仕上げ、かん なでそれを合わせ、コンパスで仕上げ、人の形に似 せて、人の美しさに合わせてそれを造り、それを家 の中に置く。
14彼は杉を切り倒し、糸杉と樫を取って、森の木々 の中でそれを自分のために強め、トネリコを植える と、雨がそれを養う。
15そのとき、人はそれを燃やすであろう。彼はそれ を取って暖まり、それを燃やしてパンを焼き、また 神を造ってそれを拝み、刻んだ像を造ってそれにひ れ伏すであろう。
16彼はその一部で火を燃やし、その一部で肉を食べ、 焼いて満腹し、身を温めて、「ああ、暖かい。火を 見た」と言う。
17彼はその残りで神、すなわち自分の刻んだ像を造 り、それにひれ伏して拝み、それに祈って言う、 「私を救ってください。あなたは私の神ですから」。
18彼らは知らないし、悟ることもできない。主が彼 らの目を閉じて、見ることができず、彼らの心を閉 ざして、悟ることができないようにしたからだ。
19だれも心に思いを巡らさず、知識も悟りもなく、 『わたしはその部は火で焼いた。またその炭火で パンを焼き、肉を焼いて食べた。その残りを忌まわ しいものとし、木の根元に倒れ伏すべきだろうか』 と言う者はいない。
20彼は灰を食らい、偽りの心が彼を迷わせ、自分の 命を救うこともできず、「私の右の手には偽りがあ るのではないか」とも言えない。
21ヤコブよ、イスラエルよ、これらのことを覚えて おけ。あなたはわたしのしもべである。わたしはあ なたを造り、あなたはわたしのしもべである。イス ラエルよ、あなたはわたしに忘れられない。
22わたしはあなたの背きを厚い雲のように消し去り、 あなたの罪を雲のように消し去った。わたしに立ち 返れ。わたしはあなたを贖ったのだ。
23天よ、歌え。主がこれをなされたからだ。地の下 の者よ、声をあげよ。山々よ、森よ、その中にある すべての木よ、声をあげて歌え。主がヤコブを贖い、 イスラエルの中で栄光を示されたからだ。
24あなたを贖う者、あなたを母の胎から形造った主 はこう言われる。「わたしはすべてのものを造る主 である。わたしはひとりで天を広げ、わたしの力で 地を広げる。
25それは偽り者のしるしを無効にし、占い師を狂わ せ、賢い人を退け、彼らの知識を愚かにする。
26彼は、しもべの言葉を確かなものとし、使者の計 りごとを成し遂げ、エルサレムに「汝は住む者とな ろう」と言い、ユダの町々に「汝らは再建され、わ たしはその朽ち果てた所を復興する」と言われる。
27深い淵に言う、「乾け。そうすれば、お前の川を 干上がらせる。」
28クロスについてはこう言われる。「彼は私の牧者、 私の望むことをすべて成し遂げる。」またエルサレ ムにはこう言われる。「あなたは建てられる。」神 殿にはこう言われる。「あなたの基礎が据えられ る。」
第45章
1主はその油を注がれた者、クロスにこう言われる。 わたしはその右の手を握り、彼の前で諸国の民を従 わせた。わたしは王たちの腰を解き、二つの扉を彼 の前で開く。その門は閉じられない。
2わたしはあなたの前に進み出て、曲がった道をまっ すぐにし、青銅の門を打ち砕き、鉄の貫の木を切り 裂く。
3わたしはあなたに、暗黒の宝と、隠れた所の隠され た富を与える。それは、わたし、主が、あなたの名 を呼ぶ者であり、イスラエルの神であることを、あ なたが知るためである。
4わたしのしもべヤコブと、わたしの選んだイスラエ ルのために、わたしはあなたを名で呼んだ。あなた はわたしを知らなかったが、わたしはあなたにあだ 名をつけた。
5わたしは主である。わたしのほかに神はいない。わ たしのほかに神はいない。あなたはわたしを知らな かったが、わたしはあなたを帯びさせた。
6こうして彼らは、日の出る方から西の方まで、わた しのほかに主はないことを知るようになる。わたし は主である。ほかに主はいない。
7わたしは光を造り、また暗きを創造する。わたしは 平和を造り、また災いを創造する。主なるわたしは これらすべてを行う。
8天よ、上から降れ、大雲よ、正義を降らせよ。地よ、 開け、救を生じさせよ、正義は共に芽生えよ。主な る私がこれを創造したのだ。
イザヤ
9造り主と争う者よ、災いあれ。陶器の破片は土の陶 器の破片と争え。粘土はそれを形作る者に向かって、 「あなたは何を造るのか」と言うだろうか。あなた の作品には、「彼には手がない」と言うだろうか。
10父にむかって、「あなたは何を生んだのか」と言 い、女にむかって、「あなたは何を産んだのか」と 言う者は災いだ。
11イスラエルの聖なる者、その造り主である主はこ う言われる。「わたしの息子たちについて将来起こ ることをわたしに尋ね、わたしの手のわざについて わたしに命じなさい。」
12わたしは地を造り、その上に人を創造した。わた しはわたしの手で天を広げ、その万象を命じた。
13わたしは彼を正義によって立て、彼のすべての道 をまっすぐにする。彼はわたしの町を建て直し、わ たしの捕虜を、代価や報酬ではなく解放する、と万 軍の主は言われる。
14主はこう言われる。「エジプトの労働と、エチオ ピアとシバ人の商品、背の高い人々があなたのとこ ろにやって来て、あなたのものとなる。彼らは鎖に つながれてあなたの後を追って来て、あなたのとこ ろにひれ伏し、あなたに祈って言う、『確かに神は あなたの中にいます。ほかには神はいません。神は いません』と。
15まことに、あなたは、ご自身を隠しておられる神 です。イスラエルの神、救い主よ。
16彼らはみな恥じ入り、また恥じ入るであろう。偶 像を造る者たちは皆、共に滅びるであろう。
17しかし、イスラエルは主によって永遠の救いを受 け、永遠に恥じることも恥じることもありません。
18天を創造した主、地を形造り、これを造った神ご 自身がこう言われる。主はこれを堅く立て、むだに 創造せず、人が住むために形造られた。わたしが主 である。ほかに神はいない。
19わたしは地の暗い所で、隠れた所で語ったのでは ない。わたしはヤコブの子孫に、「わたしを尋ねる のはむだだ」とは言わなかった。主であるわたしは 正義を語り、正しいことを告げる。
20諸国の民のうちから逃れてきた者たちよ、集まれ、 共に近寄れ。木で彫った像を立てて、救うことので きない神に祈る者たちには、何の知識もないのだ。
21あなたがたは告げて、彼らを近づけ、共に相談し なさい。昔から、だれがこれを告げたか。昔から、 だれがこれを語ったか。主なるわたしではないか。 わたしのほかに神はいない。わたしのほかに、正義 の神、救い主はいない。
22地の果てのすべての人々よ、わたしを仰ぎ見て救 われよ。わたしが神である。ほかに神はいないから である。
23わたしは自分自身にかけて誓った。わたしの口か ら出た言葉は正義によって戻ってはならない。すべ ての者はわたしにひざまずき、すべての舌はわたし に誓う。
24まことに、人は言うであろう、「わたしは主に正 義と力とを得た。人々は主に来るであろう。主に憤 る者は皆、恥じ入るであろう。」
25イスラエルのすべての子孫は主によって義とされ、 誇るであろう。
第46章
1ベルは身をかがめ、ネボはかがみ、彼らの偶像は獣 や家畜の上にあった。あなたがたの車は重荷を積ん でおり、疲れた獣にとっては重荷となっている。
2彼らは身をかがめ、共に身をかがめ、その重荷を運 び出すことができず、自らも捕らわれの身となった。
3ヤコブの家よ、わたしに聞き従え。わたしによって 腹から産み落とされ、胎から運ばれたイスラエルの 家の残りの者すべてよ。
4あなたが年老いても、わたしはあなたを支え、しら がの髪になっても、わたしはあなたを支えます。わ たしはあなたを造り、また、わたしがあなたを担い、 わたしがあなたを救います。
5あなたがたはわたしをだれにたとえ、だれと同等と し、だれと比較し、わたしたちを同じようなものと するのか。
6彼らは袋から金を惜しみなく注ぎ出し、銀を天秤で 量り、金細工人を雇ってそれを神とし、ひれ伏して 拝む。
7彼らは彼を肩に担ぎ、担いでその所に立たせるが、 彼はその所から動くことはない。まことに、誰かが 彼に向かって叫んでも、彼は答えることができず、 彼を苦難から救うこともできない。
8このことを覚えて、男らしくなりなさい。罪人たち よ、もう度これを思い起こしなさい。
9昔のことを思い出せ。わたしが神である。ほかに神 はいない。わたしに並ぶ者はいない。
10初めから終わりを告げ、まだなされなかったこと を昔から告げ、わたしの計りごとは成る、わたしの 意図することはことごとく成し遂げると言われる。
11わたしは東から猛禽を呼ぶ、遠い国からわたしの 計りごとを実行する人を呼ぶ。まことに、わたしは それを語った、わたしはそれを成し遂げる。わたし がこれを計画した、わたしはそれを成し遂げる。
12義から遠く離れた心の強い者たちよ、わたしに聞 き従いなさい。
13わたしはわたしの正義を近づける。それは遠くな い。わたしの救いは遅れることはない。わたしはわ たしの栄光であるイスラエルのために、シオンに救 いを置く。
第47章
1バビロンの娘である処女よ、降りて塵の上に座り、 地に座れ。カルデア人の娘よ、王座はない。あなた はもはや、柔和で繊細な者とは呼ばれないだろう。
2石臼を取り、粉をひけ。あなたの髪の毛を解き、足 を露わにし、腿をさらし、川を渡れ。
3あなたの裸はあらわになり、あなたの恥は見られる。 わたしは復讐する。わたしはあなたを人として迎え ない。
4われらの贖い主、その名は万軍の主、イスラエルの 聖者。
5カルデア人の娘よ、黙って座れ、暗闇の中に退け。 あなたはもはや、諸国の女王と呼ばれることはない だろう。
6わたしはわたしの民に怒り、わたしの相続地を汚し、 彼らをあなたの手に渡した。あなたは彼らに慈悲を 示さず、老いた者に非常に重いくびきを負わせた。
7そしてあなたは、「私は永遠に貴婦人であろう」と 言った。それであなたはこれらのことを心に留めず、 その結末を思い起こさなかった。
8それゆえ、快楽にふけり、無頓着に暮らし、心の中 で「私だけ、私のほかに人はいない。私は未亡人と して座することも、子供を失うこともない」と言っ ているあなたよ、今これを聞きなさい。
9しかし、子供を失うことと、未亡人となること、こ の二つの事が、日のうちに瞬にしてあなたに臨 むであろう。これらは、あなたの魔術の多さと、呪 文の多さのゆえに、完全にあなたに臨むであろう。
10あなたは自分の悪に頼り、「だれも私を見ていな い」と言った。あなたの知恵と知識があなたを惑わ し、あなたは心の中で「私だけが存在する。私のほ かに誰もいない」と言った。
11それゆえ、災いがあなたに臨む。あなたはそれが どこから起るのか知らない。災いがあなたに臨む。
あなたはそれを払いのけることができない。また、 知らないうちに荒廃が突然あなたに臨む。
12今、あなたの魔法と、あなたが若いころから努力 してきた数々の魔術を携えて立ちなさい。そうすれ ば、あなたは利益を得ることができ、そうすれば、 あなたは勝利を得ることができるでしょう。
13あなたは多くの計略に疲れ果てている。今こそ、 占星術師、星占い師、月ごとの予言者たちが立ち上 がり、あなたに降りかかるであろうこれらの事から あなたを救ってください。
14見よ、彼らはわらのようになり、火が彼らを焼き 尽くす。彼らは炎の力から逃れることはできない。 暖まる炭もなく、その前に座る火もない。
15あなたが若い時から共に働いた商人たちも、あな たの身にこのようになる。彼らはそれぞれ自分の土 地にさまよい、あなたを救う者は人もいない。
第48章
1ヤコブの家よ、これを聞け。彼らはイスラエルの名 で呼ばれ、ユダの水から出て来た者であり、主の名 にかけて誓い、イスラエルの神を唱えるが、真実を もってではなく、正義をもってでもない。
2彼らは聖なる都の者と自称し、イスラエルの神に頼 る。その名は万軍の主である。
3わたしは初めから、初めの事を告げた。それはわた しの口から出て、わたしがそれを示して、わたしは それを突然に行い、そしてそれは実現した。
4わたしは、あなたが強情で、あなたの首は鉄の筋、 あなたの額は青銅であることを知っていたからであ る。
5わたしは初めからあなたにそれを告げ、それが実現 する前に、あなたにそれを示しました。それはあな たが、『わたしの偶像がこれを行なった。わたしの 彫像と鋳像がこれを命じた』と言うことのないため です。
6あなたはこれをすべて聞き、また見てきたのに、そ れを伝えようとしないのか。わたしは今から新しい 事、隠されていた事までもあなたに示したのに、あ なたはそれを知らなかったのだ。
7それらは今造られたのであって、初めから造られた のではない。あなたがそれらを聞いたことのない日 よりも前に造られたのではない。そうしなければ、 あなたは「見よ、私はそれらを知っていた」と言う であろう。
8まことに、あなたは聞かなかった。まことに、あな たは知らなかった。まことに、あなたの耳が開かれ ていなかった時から。なぜなら、わたしは、あなた が非常に不実な行いをし、胎内にいるときから罪人 と呼ばれていることを知っていたからである。
9わたしはわたしの名のために怒りを遅らせ、わたし の誉れのためにあなたを止め、あなたを滅ぼさない。
10見よ、わたしはあなたを精錬したが、銀ではなく、 苦しみの炉であなたを選んだのだ。
11わたしはわたし自身のために、わたし自身のため にそうする。わたしの名が汚されてよいだろうか。 わたしはわたしの栄光を他の者に与えない。
12わたしの名によって呼ばれたヤコブとイスラエル よ、わたしに聞き従え。わたしはそれである。わた しは最初であり、また最後でもある。
13わたしの手は地の基を据え、わたしの右の手は天 を広げた。わたしが呼ぶと、それらは共に立ち上が る。
14皆集まって聞け。彼らのうち、だれがこれらの事 を語ったか。主は彼を愛された。主は御旨をバビロ ンに行い、その腕はカルデア人に臨む。
15わたしは、まことに、わたしが語った。まことに、 わたしは彼を呼び、彼を導き、彼はその道を繁栄さ せるであろう。
16あなたがたはわたしに近づき、このことを聞きな さい。わたしは初めから秘密に語ってはいない。初 めからわたしはそこにいる。そして今、主なる神と その霊がわたしをつかわされた。
17あなたの贖い主、イスラエルの聖者なる主はこう 言われる。「わたしはあなたの神、主である。わた しはあなたに利益を教え、あなたの行くべき道にあ なたを導く。」
18ああ、あなたがわたしの戒めに聞き従っていたら、 あなたの平安は川のように、あなたの正義は海の波 のようであったであろうに。
イザヤ
19あなたの子孫は砂のようであり、あなたの腹から 出た者は砂利のようであった。彼の名はわたしの前 から断ち切られることも、滅ぼされることもなかっ たであろう。
20バビロンから出て、カルデア人から逃げよ。歌声 をあげて告げよ。これを告げよ。地の果てにまで告 げよ。主はそのしもべヤコブを贖われたと言え。
21主が彼らを荒野に導かれたとき、彼らは渇かなか った。主は彼らのために岩から水を流れ出させ、岩 を割ると水がほとばしり出た。
22主は言われる、「悪人には平安はない。」
第49章
1島々よ、わたしに聞け。遠くの民よ、耳を傾けよ。
主はわたしを胎内に宿ったときから呼び、わたしの 名を母の胎内に呼び求めた。
2主はわたしの口を鋭い剣のようにし、その御手の陰 にわたしを隠し、わたしを磨いた矢のようにし、そ の矢筒の中にわたしを隠された。
3そしてわたしに言われた、「イスラエルよ、あなた はわたしのしもべである。あなたによってわたしは 栄光を受ける。」
4そこで私は言いました、「私はむだに労苦し、むだ に力を費やした。しかし確かに私の裁きは主のもと にあり、私の働きは私の神のもとにある。」
5わたしを母の胎から造り、その僕として、またヤコ ブを主のもとに連れ戻すために造られた主は今言わ れる。「イスラエルは集められなくても、わたしは 主の目に栄光となり、わたしの神はわたしの力とな る。」
6そして彼は言った、「ヤコブの諸部族を立て直し、 イスラエルの残った者を帰らせることは、わたしの 僕としてあなたがする小さな事である。わたしはあ なたを諸国民の光としよう。それは、あなたが地の 果てにまでわたしの救いとなるためである。」
7イスラエルの救い主、その聖なる方、主は、人々に 軽蔑され、国民に忌み嫌われる者、支配者たちの奴 隷にこう言われる。王たちはこれを見て立ち上がり、 君主たちも拝む。それは、忠実な主、イスラエルの 聖なる方のゆえにである。主はあなたを選ぶであろ う。
8主はこう言われる。「恵みの時に、わたしはあなた の願いを聞き、救いの日に、あなたを助けた。わた しはあなたを守り、あなたを民の契約として与え、 地を堅くし、荒れ果てた嗣業を継がせる。
9捕囚の者たちには、「出て行け」と言い、暗闇にい る者たちには、「姿を見せよ」と言う。彼らは道で 草を食い、高き所に彼らの牧草地が広がる。
10彼らは飢えることも渇くこともなく、暑さや太陽 も彼らを襲いません。彼らをあわれむ者は、水の源 のそばに彼らを導かれるからです。
11わたしはわたしのすべての山を道とし、わたしの 大路は高く上げられる。
12見よ、これらの者は遠くから来る。また見よ、こ れらの者は北から、また西から来る。またこれらの 者はシニムの地から来る。
13天よ、歌え。地よ、喜び歌え。山々よ、声をあげ て歌え。主はその民を慰め、その苦しむ者をあわれ まれるからだ。
14しかしシオンは言った。「主はわたしを見捨て、 わたしの主はわたしを忘れた。」
15女が自分の乳飲み子を忘れて、自分の胎から生ま れた子を憐れまないことがあろうか。たとえ女が忘 れても、わたしはあなたを忘れない。
16見よ、わたしはあなたをわたしの手のひらに刻ん だ。あなたの城壁は常にわたしの前にある。
17あなたの子らは急いで出て行き、あなたを滅ぼす 者たちとあなたを荒廃させた者たちはあなたのとこ ろから出て行くであろう。
18目を上げて見よ、これらすべてが集まってあなた のところに来る。主は言われる。「わたしは生きて いる。あなたは必ずこれらすべてを飾りのように身 にまとい、花嫁のように身に付けるであろう。」
19あなたの荒廃と荒れ果てた場所、あなたの滅びの 地は、今やそこに住む人々のせいで狭くなり、あな たを呑み込んだ者たちも遠く離れるであろう。
20あなたが他の子を失った後に生まれる子供たちは、 再びあなたの耳に言うであろう。「この場所は私に とって狭すぎます。私に住める場所を与えてくださ い。」
21そのとき、あなたは心の中で言うであろう。「わ たしは子供たちを失い、孤独で、捕囚の身となり、 あちこちをさまよっているのに、だれがわたしにこ れらの子を産ませたのか。だれがこれらの子を育て たのか。見よ、わたしはひとり残されたのに、これ らの子はどこにいたのか。」
22主なる神はこう言われる、「見よ、わたしは諸国 の民に向かって手を上げ、わたしの旗を民に上げる。 彼らはあなたの息子たちを腕に抱き、あなたの娘た ちを肩に乗せて連れて来る。」
23王たちはあなたの養父となり、王妃たちはあなた の養母となる。彼女たちは地に顔を伏せてあなたに 身をかがめ、あなたの足のちりをなめる。そしてあ なたは、わたしが主であることを知るであろう。わ たしを待ち望む者たちは恥じることはない。
24力ある者から獲物が奪われるだろうか。あるいは、 正当な捕虜が解放されるだろうか。
25しかし、主はこう言われる。「勇士の捕虜も連れ 去られ、勇士の獲物も解放される。わたしは、あな たと争う者と争い、あなたの子供たちを救うから だ。」
26わたしは、あなたを虐げる者たちに、彼ら自身の 肉を与え、彼らは甘いぶどう酒のように、自分の血 に酔う。そして、すべての肉なる者は、わたしが主 なる神であり、あなたを救う者、あなたから贖い出 す者、ヤコブの全能者であることを知るようになる。
イザヤ 第50章
1主はこう言われる。「わたしが離縁したあなたの母 の離縁状はどこにあるか。わたしがあなたを売った 債権者は誰か。見よ、あなたがたは自分の身を売り 渡し、あなたがたの背きのゆえに、あなたがたの母 は離縁されたのだ。
2それゆえ、わたしが来たとき、ひとりもいなかった のか。わたしが呼んだとき、答える者がいなかった のか。わたしの手は短くて、贖うことができないの か。わたしには救い出す力がまったくないのか。見 よ、わたしの叱責によって、わたしは海を干上がら せ、川を荒野にする。水がないので、魚は臭くなり、 渇きのために死んでしまう。
3わたしは天を黒く覆い、荒布でその覆いとする。
4主なる神はわたしに学者の舌を与え、疲れた者に時 宜にかなった言葉を語る術をわたしに知らせた。主 は朝ごとにわたしを目覚めさせ、学者のようにわた しの耳を覚まされる。
5主なる神はわたしの耳を開いてくださったので、わ たしは反抗せず、背き去ることもありませんでした。
6わたしは打つ者たちに背を渡し、髪の毛をむしり取 る者たちに頬を渡し、恥とつばきから顔を隠さなか った。
7主なる神はわたしを助けて下さるから、わたしは恥 じることはない。それゆえ、わたしは顔を火打ち石 のように固めて、恥じることはないのを知っている。
8わたしを義と認めてくださる方が近くにおられる。 だれがわたしと争うだろうか。わたしたちは共に立 ちましょう。わたしに敵対する者はだれか。その者 はわたしに近づきなさい。
9見よ、主なる神はわたしを助けて下さる。だれがわ たしを罪に定めるのか。見よ、彼らはみな衣のよう に古び、虫がそれを食い尽くすであろう。
10あなたがたのうちに、主を畏れ、そのしもべの声 に聞き従い、暗やみの中を歩み、光を持たない者は いるか。その人は主の名に信頼し、その神に頼らな ければならない。
11見よ、火を燃やし、火花をまき散らす者たちよ。
あなたがたの火の光の中、あなたがたが燃やした火 花の中を歩め。あなたがたはわたしの手からこれを 得るであろう。あなたがたは悲しみのうちに伏し伏 すであろう。
第51章
1義を追い求める者、主を求める者よ、わたしに聞き 従え。あなたがたが切り出された岩と、あなたがた が掘り出された穴に目を留めよ。
2あなたの父アブラハムと、あなたを産んだサラとに 心を留めなさい。わたしは彼をただ人召し、祝福 し、彼を増やしたからである。
4わが民よ、わたしに聞き従え。わが国民よ、わたし に耳を傾けよ。律法はわたしから発せられ、わたし はわたしの裁きを民の光として安らかに守るからで ある。
5わたしの正義は近づき、わたしの救いはすでに現れ、 わたしの腕は諸国の民を裁く。島々はわたしを待ち 望み、わたしの腕に信頼する。
6目を上げて天を仰ぎ、地を見よ。天は煙のように消 え去り、地は衣のように古び、そこに住む者も同じ ように死ぬ。しかし、わたしの救いは永遠に続き、 わたしの正義は廃れることがない。
7義を知る者たちよ、心にわたしの律法を奉じる民よ、 わたしに聞き従え。人のそしりを恐れてはならない、 彼らのののしりを恐れてはならない。
8蛾は彼らを衣服のように食い尽くし、虫は彼らを羊 毛のように食い尽くす。しかし、わたしの正義は永 遠に続き、わたしの救いは代々続く。
9主の御腕よ、目覚めよ、目覚めよ、力を着けよ。昔 の日のように、昔の世代のように目覚めよ。ラハブ を刺し、龍に傷を負わせたのは、あなたではないか。
10あなたは海を乾かし、大いなる深淵の水を干上が らせ、海の深みを、贖われた者たちの渡る道とした ではないか。
11それゆえ、主に贖われた者たちは帰って来て、歌 いながらシオンに来る。彼らの頭には永遠の喜びが あり、彼らは楽しみと喜びを得、悲しみと嘆きは逃 げ去る。
12このわたしこそ、あなたを慰める者である。あな たはいったい何者なのか。死ぬべき人を恐れ、草の ように朽ち果てようとする人の子を恐れるとは。
13あなたは、あなたの造り主、主を忘れたのか。主 は天を広げ、地の基を据えられた。あなたは、迫害 する者の怒りを、毎日絶えず恐れたのか。迫害する 者の怒りはどこにあるのか。
14捕囚の民は解放されることを急いでいる。穴の中 で死ぬことがないように、またパンに欠乏すること がないように。
15しかし、わたしはあなたの神、主である。海を分 けた者、その波はとどろいた。その名は万軍の主で ある。
16わたしはわたしの言葉をあなたの口に置き、わた しの手の陰であなたを覆った。わたしは天を植え、 地の基を据え、シオンに「あなたはわたしの民であ る」と言うためである。
17目覚めよ、目覚めよ、立ち上がれ、エルサレムよ。 あなたは主の手からその激しい怒りの杯を飲み、震 えの杯の残りを飲み干した。
18彼女が産んだすべての息子たちの中には、彼女を 導く者はなく、彼女が育てたすべての息子たちの手 を取る者もいない。
3主はシオンを慰め、その荒れ果てたすべての所を慰 め、その荒野をエデンのようにし、その砂漠を主の 園のようにされる。そこには喜びと楽しみ、感謝と 賛美の声が聞かれる。
19これら二つの事があなたに臨んだ。だれがあなた を哀れむことができようか。荒廃と、滅びと、飢饉
イザヤ と、剣。だれによってあなたを慰めることができよ うか。
20あなたの息子たちは気を失い、網の中の野牛のよ うに、すべての通りの入口に倒れている。彼らは主 の怒りと、あなたの神の叱責に満ちている。
21それゆえ、苦しんでいる人、酒に酔っている人、 これを聞きなさい。
22あなたの主、主、その民の訴えを弁護されるあな たの神はこう言われる。「見よ、わたしはあなたの 手から震えの杯、わたしの憤りの杯の残りを取り去 った。あなたは二度とそれを飲むことはない。
23しかし、わたしは、あなたを苦しめる者たちの手 にそれを渡す。彼らはあなたの魂に、「身をかがめ よ、われわれは渡ろう」と言う。そしてあなたは、 渡って行く者たちに、自分の体を地面や街路のよう に伏せさせる。
第52章
1目覚めよ、目覚めよ。シオンよ、力を着けよ。聖な る都エルサレムよ、美しい衣を着けよ。今からは、 割礼を受けていない者や汚れた者は、もはやあなた のところに入ることはない。
2エルサレムよ、塵を振り払って立ち上がって座れ。 シオンの捕らわれた娘よ、首の縄を解いて解放せよ。
3主はこう言われる。「あなたたちはただで自分を売 った。しかし、あなたたちは金なしで贖われる。」
4主なる神はこう言われる、「わたしの民は以前エジ プトに下ってそこに滞在したが、アッシリア人は理 由もなく彼らを虐げた。
5それゆえ、主は言われる、「今、わたしがここに何 の用をなしたのか。わたしの民は、何の理由もなく 連れ去られた。彼らを治める者たちが、彼らを泣き 叫ばせているのだ」と主は言われる。わたしの名は、 日々、絶えず冒涜されている。
6それゆえ、わたしの民はわたしの名を知るであろう。 それゆえ、その日には、わたしが語っている者であ り、見よ、それはわたしであることを知るであろう。
7山々の上にいる者の足はなんと麗しいことか。良い おとずれを携えて来て、平和を告げ知らせ、良い知 らせを携えて来て、救いを告げ知らせ、シオンに 「汝の神は支配しておられる」と言う者。
8あなたの番人たちは声をあげ、声を合わせて歌う。
主がシオンを再び導くとき、彼らは目と目を合わせ るからだ。
9エルサレムの廃墟よ、喜びの声をあげて共に歌え。
主がその民を慰め、エルサレムを贖われたからだ。
10主はすべての国々の目の前でその聖なる腕を現さ れました。そして、地の果てまでもが私たちの神の 救いを見るでしょう。
11立ち去れ、立ち去れ、そこから出て行け。汚れた ものに触れてはならない。そこの中から出て行け。
主の器を担ぐ者たちよ、清くあれ。
12あなたたちは慌てて出て行かず、逃げて出て行か なくてよい。主があなたたちの前に進まれ、イスラ エルの神があなたたちの報いとなられるからである。
13見よ、わたしのしもべは賢明に事を運び、高めら れ、称賛され、非常に高くなるであろう。
14多くの人があなたに驚いたように、彼の顔はどん な人よりも傷つき、彼の姿は人の子らよりも傷つい ていた。
15こうして彼は多くの国々に水を注ぎ、王たちは彼 に対して口を閉ざす。彼らは告げられなかったこと を見、聞いたことのないことを悟るからである。
第53章
1だれがわたしたちの告げた言葉を信じたか。主の腕 はだれに示されたか。
2彼は主の前に、若木のように、乾いた地から出た根 のように育つ。彼には姿も美しさもない。私たちが 彼を見るとき、彼に慕うような美しさはない。
3彼は人々に軽蔑され、捨てられ、悲しみの人で、病 を知っている。私たちは彼から顔を隠した。彼は軽 蔑され、私たちは彼を尊ばなかった。
4まことに、彼はわたしたちの病を負い、わたしたち の痛みを担った。しかし、わたしたちは彼を、神に 打たれ、苦しめられた者とみなしていた。
5しかし、彼は私たちの罪のために刺され、私たちの 咎のために砕かれた。私たちに平和をもたらす懲罰 が彼に下り、彼の傷によって私たちは癒された。
6わたしたちはみな羊のように迷い、おのおの自分の 道に向かって行った。そして主はわたしたちすべて の者の咎を彼に負わせた。
7彼は虐げられ、苦しめられたが、口を開かなかった。 ほふり場に引かれていく小羊のように、毛を切る者 の前に黙っている羊のように、彼は口を開かない。
8彼は牢獄から、また裁判からも解放された。だれが 彼の世代を語り伝えようか。彼は生ける者の地から 断ち切られた。わたしの民の背きのゆえに、彼は打 たれたのだ。
9彼は悪人とともに墓に葬られ、死んだときには富め る者とともに葬られた。彼は暴虐を働かず、その口 には偽りがなかったからである。
10しかし主は彼を砕くことを喜ばれ、彼を苦しめら れた。あなたが彼の魂を罪の償いの供え物となさる とき、彼は子孫を見、その命を長く保ち、主の御心 は彼の手によって栄えるであろう。
11彼は自分の魂の苦しみを見て、満足するであろう。 私の義なる僕はその知識によって多くの人を義とす るであろう。彼は彼らの咎を負うからである。
12それゆえ、わたしは彼に大いなる者たちと共に分 捕り物を分け与え、彼は強い者たちと共に分捕り物 を分ける。彼は自分の魂を死にまで注ぎ出し、罪人 たちと共に数えられ、多くの人の罪を負い、罪人た ちのためにとりなしをしたからである。
イザヤ 第54章
1不妊の女よ、子を産まなかった女よ、歌え。産みの 苦しみを味わわなかった女よ、声をあげて歌え。孤 児の子は、妻の子よりも多いからだ、と主は言われ る。
2あなたの天幕の場所を広げ、あなたの住まいの幕を 張りなさい。惜しまずにあなたの綱を長くし、あな たの杭を強くしなさい。
3あなたは右にも左にも突き進み、あなたの子孫は異 邦人を相続し、荒れ果てた町々を人が住めるように するであろう。
4恐れるな、あなたは恥じることはない。落胆するこ とはない、あなたは恥じることはない。あなたは恥 じ入ることはない。あなたは若い時の恥を忘れ、未 亡人となった時の侮辱をもう思い出さないからだ。
5あなたの造り主はあなたの夫、その名は万軍の主、 あなたの贖い主はイスラエルの聖者、全地の神と呼 ばれるであろう。
6主はあなたを、捨てられ、心に悲しむ女、若い時の 妻として召し、拒絶されたとあなたの神は言われる。
7わたしはほんの一瞬の間あなたを見捨てたが、大き な慈しみをもってあなたを集める。
8わたしは怒りに燃えて、しばらくの間、あなたから 顔を隠したが、永遠の慈しみをもって、あなたを憐 れむ、とあなたの救い主である主は言われる。
9これはわたしにとってはノアの水のようなものであ る。わたしはノアの水が再び地を覆わないと誓った ように、あなたに対して怒ったり、あなたを責めた りしないと誓ったのだ。
10山々は移り、丘々は移る。しかし、わたしの慈し みはあなたから移らず、わたしの平和の契約は移ら ない、とあなたをあわれむ主は言われる。
11ああ、あなたは苦しめられ、嵐に翻弄され、慰め られることもない。見よ、わたしはあなたのために 美しい色の宝石を敷き、あなたの基礎をサファイア で築こう。
12わたしはあなたの窓を瑪瑙で造り、あなたの門を カーネリアンで造り、あなたのすべての境界を美し い石で造ろう。
13あなたのすべての子どもたちは主によって教えを 受け、あなたの子どもたちの平安は大きいであろう。
14あなたは正義によって堅く立つであろう。あなた は抑圧から遠く離れている。恐れることはない。恐 怖からも遠く離れている。それはあなたに近づかな いであろう。
15見よ、彼らは必ず集まるが、それはわたしによる のではない。あなたに敵対して集まる者は、あなた のゆえに倒れるであろう。
16見よ、わたしは炭火を吹き出してその仕事をする ための道具を作り出す鍛冶屋を創造した。また破壊 者を創造して滅ぼすために滅ぼす者を創造した。
17あなたに向かって造られる武器はどれも成功しな い。裁きの時、あなたに向かって立ち上がるすべて の舌を、あなたは罪に定める。これは主のしもべた
ちの嗣業であり、彼らの義はわたしから来る、と主 は言われる。
第55章
1渇いている者はみな、水に来て飲みなさい。金のな い者も来て買い、食べなさい。また、来て、金を支 払わず、代価を払わないで、ぶどう酒と乳を買いな さい。
2なぜ、パンにもならないものに金を費やし、満足を 得られないものに労苦を費やすのか。わたしの言う ことをよく聞き従い、良いものを食べ、豊かな物で 魂を喜ばせなさい。
3耳を傾けてわたしのもとに来なさい。聞きなさい。 そうすれば、あなたの魂は生きる。わたしはダビデ の確かな恵みを、あなたと永遠の契約として結ぼう。
4見よ、わたしは彼を民の証人、民の指導者、指揮官 として立てた。
5見よ、あなたはあなたの知らない国民を召し、あな たを知らない国民はあなたの神、主のため、イスラ エルの聖者のために、あなたのところに走って来る。 主はあなたに栄光を与えられたからである。
6主が見つかるうちに主を求めよ。主が近いうちに主 を呼び求めよ。
7悪人はその道を捨て、不義の人はその思いを捨て、 主に立ち返れ。そうすれば、主は彼をあわれんでく ださる。われらの神に立ち返れ。そうすれば、主は 豊かに赦してくださる。
8わたしの考えは、あなたがたの考えと異なり、わた しの道は、あなたがたの道と異なるからだ、と主は 言われる。
9天が地よりも高いように、わたしの道はあなたがた の道よりも高く、わたしの考えはあなたがたの考え よりも高いのです。
10雨が降って、雪が天から降って、天に戻らず、地 を潤し、地に芽を出させ、種蒔く者に種を与え、食 べる者にパンを与えるように、
11そのように、わたしの口から出るわたしの言葉も、 むなしくわたしのもとに帰っては来ない。それはわ たしの望むことを成し遂げ、わたしがそれを送り出 したことを必ず成し遂げる。
12あなたたちは喜びをもって出て行き、平和をもっ て導かれるからである。山々や丘々はあなたたちの 前で声をあげて歌い、野の木々はみな手を打ち鳴ら すであろう。
13いばらの代わりにもみの木が生え、おどろの代わ りにミルトスの木が生え出る。これは主の名となり、 絶えることのない永遠のしるしとなる。
第56章
1主はこう言われる。「公正を守り、正義を行え。わ たしの救いは近づき、わたしの正義が現れるからだ。
イザヤ
2これを行なう人、これを守る人の子は幸いである。 彼は安息日を汚さず、その手をとどめてあらゆる悪 を行わない。
3主に従う寄留の者は、『主はわたしをその民から完 全に分離した』と言ってはならない。宦官は、『見 よ、わたしは枯れ木だ』と言ってはならない。
4主はわたしの安息日を守り、わたしの喜ぶことを選 び、わたしの契約を堅く守る宦官たちにこう言われ る。
5わたしは彼らに、わたしの家とわたしの城壁の内に、 息子、娘よりも良い場所と名を与える。わたしは彼 らに、絶えることのない永遠の名を与える。
6また、主に従い、主に仕え、主の名を愛し、そのし もべとなる外国人の子ら、安息日を守ってこれを汚 さず、わたしの契約を堅く守る者たちも、
7わたしは彼らをわたしの聖なる山に連れて行き、わ たしの祈りの家で彼らを喜ばせる。彼らの全焼の供 え物と犠牲はわたしの祭壇で受け入れられる。わた しの家はすべての民の祈りの家と呼ばれるからであ る。
8イスラエルの追いやられた者を集める主なる神は言 われる、「しかし、わたしは彼のもとに集められた 者のほかに、ほかの者をも彼のもとに集める」。
9野のすべての獣よ、食い尽くすために来なさい。森 のすべての獣よ。
10彼の番人たちは盲目で、皆無知であり、皆口のき けない犬であり、吠えることもできず、眠ったり、 伏したり、居眠りを好んだりしている。
11まことに、彼らは飽くことを知らない貪欲な犬で あり、悟ることのできない羊飼いである。彼らはみ な自分の道を求め、おのおの自分の利益を自分の方 から求めている。
12彼らは言う、「さあ、酒を持って来よう。強い酒 を飲んで満腹になろう。明日は今日と同じであり、 さらに豊かであろう」。
第57章
1義人は滅びるが、だれもそれを心に留めない。慈悲 深い人は取り去られるが、義人が来たるべき災いか ら取り去られることを誰も考えない。
2彼は平和に入り、彼らは自分の床で休み、それぞれ 自分の正しい道を歩む。
3しかし、魔術師の子ら、姦淫する者と遊女の子孫よ、 ここに近づきなさい。
4あなたがたはだれを相手に戯れ事をするのか。だれ に対して口を大きく開け、舌を突き出すのか。あな たがたは、背教の子ら、偽りの子孫ではないか。
5あらゆる青々とした木の下で偶像を燃やし、谷底の 岩の裂け目の下で子供たちを殺しているのか。
6川の滑らかな石の中にあなたの分があり、それらは あなたの分である。あなたはそれらに注ぎの供え物 を注ぎ、穀物の供え物を捧げた。私はこれらのもの で慰めを得ることができようか。
7あなたは高くて高い山に寝床を設け、そこにも犠牲 を捧げるために登って行かれた。
8あなたは、戸口や柱の後ろに、あなたの記念を立て た。あなたは、わたし以外の者に自分を現し、上っ て行ったからである。あなたは自分の寝床を広くし、 彼らと契約を結び、彼らの寝床を見てそれを愛した。
9あなたは香油を持って王のもとへ行き、香料を増し、 使者を遠くに遣わし、陰府にまで堕落した。
10あなたは、自分の道の重圧に疲れ果てた。しかし、 あなたは「望みはない」とは言わなかった。あなた は自分の手の命を見つけたので、悲しまなかった。
11あなたはだれを恐れて、わたしを思い出さず、心 に留めようともしなかったのか。わたしは昔から黙 っていたのに、あなたはわたしを恐れないのか。
12わたしはあなたの義とあなたの行いを告げよう。 それらはあなたにとって何の益にもならないからで ある。
13あなたが叫ぶとき、あなたの仲間があなたを救い 出すであろう。しかし、風は彼らをことごとく吹き 飛ばし、空は彼らを奪い去るであろう。しかし、私 に信頼を置く者は地を所有し、私の聖なる山を受け 継ぐであろう。
14そして、こう言うであろう。「立てよ、立てよ、 道を備えよ。わたしの民の道から、つまずきとなる ものを取り除け。」
15永遠に住み、その名を聖という、高く崇高な方が、 こう言われる。「わたしは高く聖なる所に住み、砕 けてへりくだった心を持つ者と共に住み、へりくだ った者の霊を生かし、砕かれた者の心を生かす。」
16わたしはいつまでも争おうとはせず、いつまでも 怒ろうとも思わない。わたしの前で霊が衰え、わた しが造った魂が衰えるからだ。
17彼の貪欲の罪のために、わたしは怒り、彼を撃っ た。わたしは身を隠し、怒ったので、彼は自分の心 の道に曲がって進んだ。
18わたしは彼の道を見た。そして彼を癒し、彼を導 き、彼と彼を嘆く者たちに慰めを与える。
19わたしは唇の結ぶ実を創造する。遠くにいる者に も、近くにいる者にも、平和、平和があるようにと 主は言われる。わたしは彼らを癒す。
20しかし、邪悪な者たちは、静まることができない 荒れ狂う海のようで、その水は泥や汚れを投げ出す。
21わたしの神は言われる、「悪人には平安はな い。」
第58章
1大声で呼ばわって、惜しまず、ラッパのように声を あげて、わたしの民にその背きを、ヤコブの家には その罪を告げ知らせよ。
2しかし、彼らは日々わたしを尋ね求め、義を行い、 神の定めを捨てなかった国民のように、わたしの道 を知ることを喜びとする。彼らは正義の定めをわた しに求め、神に近づくことを喜ぶ。
イザヤ
3彼らは言う。「なぜ我々は断食したのに、あなたは 気づかないのか。なぜ我々は心を苦しめたのに、あ なたは気づかないのか。見よ、断食の日に、あなた たちは喜びを見出し、すべての労苦を払うのだ。」
4見よ、あなたたちは争いと論争と悪の拳で打つため に断食している。あなたたちは今日のように、高い 所に声を響かせるために断食してはならない。
5これはわたしが選んだ断食なのか。人が自分の魂を 苦しめる日なのか。葦のように頭を垂れ、その下に 荒布と灰を敷く日なのか。あなたはこれを断食と呼 び、主に受け入れられる日と呼ぶのか。
6わたしが選ぶ断食とは、悪の束縛を解き、重荷を解 き、虐げられている者を自由にし、すべてのくびき を断ち切ることではないか。
7それは、飢えた者にあなたのパンを与え、追い出さ れた貧しい者をあなたの家に連れて来ることではな いか。裸の者を見て、これを着せ、自分の肉体から 身を隠さないことではないか。
8そのとき、あなたの光は暁のように輝き出し、あな たの健康はすみやかに回復する。あなたの正義はあ なたの前に進み、主の栄光があなたの報いとなる。
9あなたが呼べば、主は答えられる。あなたが叫べば、 「ここにおります」と言われる。あなたが、くびき と、指を立てることと、むなしい言葉を口にするこ とを、あなたの中から除き去れば、
10あなたが飢えた者にあなたの魂を引き出し、苦し む魂を満たすなら、あなたの光は暗闇の中に輝き、 あなたの暗黒は真昼のようになる。
11主は常にあなたを導き、干ばつのときにあなたの 魂を満たし、あなたの骨を太らせる。あなたは潤さ れた園、水の絶えることのない泉のようになる。
12あなたに属する者たちは、廃墟となった古い場所 を再建し、数世代にも渡る基礎を築き上げるであろ う。そしてあなたは、「破れ目を修復する者、住む べき道を回復する者」と呼ばれるであろう。
13もしあなたが安息日からあなたの足を遠ざけ、わ たしの聖日にあなたの楽しみを行わず、安息日を喜 びの日、主の聖なる日、尊い日と呼び、これを尊ん で、自分の道を行わず、自分の楽しみを求めず、自 分の言葉を語らないならば、
14そのとき、あなたは主を喜びとし、わたしはあな たを地の高い所に進ませ、あなたの父ヤコブの相続 地であなたを養わせる。主の口がそれを語ったから である。
第59章
1見よ、主の手は短くて救えないのではない。その耳 は鈍くて聞けないのではない。
2しかし、あなたがたの不義は、あなたがたとあなた がたの神との間を隔て、あなたがたの罪が神の顔を あなたがたから隠したので、神はあなたの言うこと を聞いてくださらないのです。
3あなたがたの手は血で汚れ、あなたがたの指は不義 で汚れている。あなたがたの唇は偽りを語り、あな たがたの舌は邪悪な言葉をつぶやいている。
4正義を叫ぶ者はなく、真実を弁護する者もいない。 彼らはむなしいことを頼み、偽りを語り、悪事を企 て、不義を生み出す。
5彼らはコカトリスの卵を孵化させ、蜘蛛の巣を編み ます。その卵を食べた者は死に、砕かれたものは毒 蛇になります。
6彼らの巣は衣服とはならず、彼らはそのわざで身を 覆うこともない。彼らのわざは不義のわざであり、 暴虐のわざが彼らの手にある。
7彼らの足は悪に走り、罪のない者の血を流すことに 急ぎ、彼らの思いは不義の思いであり、彼らの道に は荒廃と滅びがある。
8彼らは平和の道を知らず、その歩む道には公平さが なく、曲がった道を歩む者は皆、平和を知ることが ない。
9それゆえ、審判はわたしたちから遠く離れ、正義は わたしたちに追いつかない。わたしたちは光を待ち 望んでいるが、暗闇を見ている。輝きを待ち望んで いるが、暗闇の中を歩んでいる。
10私たちは盲人のように壁を手探りし、目がないか のように手探りし、真昼にも夜のようにつまずき、 死んだ人のように荒れ果てた場所にいます。
11わたしたちはみな、熊のようにほえ、鳩のように 激しく嘆き、裁きを待ち望んでいるが、それはなく、 救いを待ち望んでいるが、それはわたしたちから遠 く離れている。
12わたしたちのそむきの罪はあなたの前に増し、わ たしたちの罪はわたしたちに不利な証言をしていま す。わたしたちのそむきの罪はわたしたちとともに あり、わたしたちの不義はわたしたちが知っていま す。
13主に背き、偽りを語り、私たちの神から離れ、抑 圧と反抗を語り、偽りの言葉を心に思い浮かべて、 それを口にした。
14審判は退けられ、正義は遠く離れている。真実は 路上に倒れ、公平は入り込むことができないからだ。
15まことに、真実は滅び、悪から離れる者は自らを 捕虜とする。主はそれを見て、公正な裁きがないこ とを不快に思われた。
16そして彼は人がいないのを見て、仲裁する者がい ないのを不思議に思った。それゆえ、彼の腕は彼に 救いをもたらし、彼の正義は彼を支えた。
17彼は正義を胸当てとして着け、救いの兜を頭にか ぶり、復讐の衣を着物として着、熱心を外套として 身にまとっていた。
18神は彼らの行いに応じて報復し、その敵対者たち には怒りを、その敵たちには報復し、島々には報復 する。
19こうして、彼らは西から主の御名を、日の出る方 からその栄光を恐れる。敵が洪水のように押し寄せ てくるとき、主の霊は彼に向かって旗を掲げる。
イザヤ
20贖い主はシオンに来られ、またヤコブの中で罪か ら立ち返る者たちのところに来られる、と主は言わ れる。
21主は言われる、「わたしと彼らとの契約はこれで ある。あなたの上にあるわたしの霊と、あなたの口 に入れたわたしの言葉は、今より永遠に、あなたの 口から、あなたの子孫の口から、あなたの子孫の子 孫の口から絶えることはない」。
第60章
1起きよ、輝きなさい。あなたの光が来たからである。
主の栄光があなたの上に輝いている。
2見よ、暗黒が地を覆い、暗黒が諸国の民を覆う。し かし、主はあなたの上に輝き、その栄光があなたの 上に現れる。
3異邦人たちはあなたの光に近づき、王たちはあなた の昇る輝きに近づきます。
4目を上げて見よ。彼らは皆集まって、あなたのとこ ろに来る。あなたの息子たちは遠くからやって来て、 あなたの娘たちはあなたのそばで養われる。
5そのとき、あなたは見て、共に流れ、あなたの心は 恐れ、広くなる。海の富があなたのものとなり、異 邦人の軍勢があなたのところに来るからである。
6らくだの大群があなたを覆う。ミディアンとエファ のヒトコブラクダも皆シェバからやって来て、金と 香を携えて来て、主を讃える。
7ケダルのすべての羊の群れはあなたのところに集め られ、ネバヨテの雄羊はあなたに仕える。彼らはわ たしの祭壇に受け入れられて上って来る。そしてわ たしはわたしの栄光の宮を輝かせる。
8雲のように飛び、鳩のように窓に集まるこれらの者 はだれか。
9確かに、島々は私を待ち構え、タルシシュの船がま ず私を待ち、あなたの息子たちを遠くから、銀や金 とともに、あなたの神、主の名とイスラエルの聖者 の前に連れてくるであろう。主があなたに栄光を与 えられたからである。
10異邦人の子らがあなたの城壁を築き上げ、彼らの 王たちがあなたに仕えるであろう。わたしは怒りを もってあなたを撃ち、恵みをもってあなたを憐れん だからである。
11それゆえ、あなたの門は絶えず開かれ、昼も夜も 閉じられることはない。それは、人々が異邦人の軍 隊をあなたのところに連れて来ることができ、また 彼らの王たちも連れて来ることができるためである。
12あなたに仕えない国民や王国は滅び、まことに、 それらの国々は完全に荒廃するであろう。
13レバノンの栄光があなたのところにやって来て、 もみの木、松の木、箱が共に私の聖所の場所を美し くする。そして私は私の足元を栄光あるものにする。
14あなたを苦しめた者たちの子孫もあなたのところ にやって来て、あなたを侮辱した者たちも皆あなた の足の裏にひれ伏し、あなたを「主の都、イスラエ ルの聖なる者のシオン」と呼ぶであろう。
15あなたは見捨てられ、憎まれ、誰もあなたの中を 通らなかったが、わたしはあなたを永遠の誉れとし、 幾世代にもわたる喜びとする。
16あなたは異邦人の乳を吸い、王たちの乳房を吸う であろう。そして、主なるわたしがあなたの救い主、 あなたの贖い主、ヤコブの全能者であることを知る であろう。
17わたしは青銅の代わりに金を、鉄の代わりに銀を、 木の代わりに青銅を、石の代わりに鉄を与える。ま た、わたしはあなたのつかさたちに平和を与え、あ なたの取り締まりをする者たちに正義を与える。
18あなたの国には暴虐の声がもう聞かれず、あなた の国境には荒廃も破壊も起こらない。あなたはあな たの城壁を「救い」と呼び、あなたの門を「賛美」 と呼ぶであろう。
19太陽はもはや昼はあなたを照らさず、月も輝きを 放たない。しかし主はあなたにとって永遠の光とな り、あなたの神はあなたの栄光となる。
20あなたの太陽は再び沈まず、あなたの月も退かな い。主があなたの永遠の光となり、あなたの嘆きの 日々は終わるからである。
21あなたの民は皆義人となり、わたしの植えた枝、 わたしの手の業である地を永遠に受け継ぐであろう。 それはわたしが栄光を受けるためである。
22小さな者が千人となり、小さき者が強い国民とな る。主なるわたしは、その時にそれを速やかに行う。
第61章
1主なる神の霊がわたしの上にある。主はわたしに油 を注いで、柔和な者に福音を宣べ伝えさせ、心の傷 ついた者を癒し、捕らわれ人に解放を告げ、縛られ ている者に解放を告げさせるために、わたしを遣わ された。
2主の恵みの年と、われらの神の復讐の日とを告げ知 らせ、悲しむすべての者を慰めるためである。
3シオンの嘆き悲しむ者たちに、灰の代わりに美しさ を、悲しみの代わりに喜びの油を、憂いの心に代え て賛美の衣を与え、彼らを正義の木、主の植えた木 と呼び、主が栄光をお受けになるよう。
4彼らは、古びた廃墟を再建し、以前の荒廃した場所 を復興し、何世代にもわたって荒廃した町々を修復 する。
5異邦人が立ってあなたの羊の群れを飼うようになり、 異邦人の子らがあなたの耕作者、ぶどう栽培者とな る。
6しかし、あなたたちは主の祭司と呼ばれ、人々はあ なたたちを私たちの神の奉仕者と呼ぶであろう。あ なたたちは異邦人の富を食い、その栄光を誇るであ ろう。
7あなたがたは恥辱の代償として二倍の物を受け、恥 辱の代償としてその分け前を喜ぶであろう。それゆ え、彼らはその土地で二倍の物を所有するであろう。 永遠の喜びが彼らにあるであろう。
イザヤ
8主なるわたしは公正を愛し、焼き尽くすいけにえを 奪うことを憎む。わたしは真実をもって彼らのわざ を導き、彼らと永遠の契約を結ぶ。
9彼らの子孫は諸国民の間で知られ、彼らの子孫は諸 国の民の間で知られるようになる。彼らを見る者は 皆、彼らが主が祝福された子孫であることを認める であろう。
10私は主によって大いに喜び、私の魂は私の神によ って喜びに満たされる。主は私に救いの衣を着せ、 正義の衣で私を包んでくださる。花婿が装飾品で身 を飾り、花嫁が宝石で身を飾るように。
11地がその芽を出させ、園がその中に蒔かれたもの を芽生えさせるように、主なる神は正義と賛美をす べての国々の前に芽生えさせられるからです。
第62章
1シオンのために、わたしは黙っていない、エルサレ ムのために、わたしは休まない。その正義が輝きと して現れ、その救いが燃えるともしびのようになる まで。
2諸国の民はあなたの義を見、すべての王はあなたの 栄光を見るであろう。そして、主の口が名づける新 しい名によってあなたは呼ばれるであろう。
3あなたは主の手にある栄光の冠となり、あなたの神 の手にある王冠となる。
4あなたは、もはや「見捨てられた」とは呼ばれず、 あなたの国は、もはや「荒れ果てた」とは呼ばれな い。あなたはヘフツィバと呼ばれ、あなたの国はベ ウラと呼ばれる。主があなたを喜ばれるからである。
あなたの国は結婚する。
5若者が処女をめとるように、あなたの息子たちはあ なたをめとるであろう。花婿が花嫁を喜ぶように、 あなたの神はあなたを喜ぶであろう。
6エルサレムよ、わたしはあなたの城壁に番人を置い た。彼らは昼も夜も決して黙ってはならない。主を 唱える者たちよ、黙ってはならない。
7彼がエルサレムを堅く立て、地上でエルサレムを誉 められる者とするまで、彼に安息を与えてはならな い。
8主はその右の手と力ある腕をもって誓われた。「わ たしはもう二度とあなたの穀物を敵の餌食にするこ とはなく、あなたが苦労して得た酒を異邦の民が飲 むこともない。」
9しかし、それを集めた者たちはそれを食べて主をほ めたたえ、それを集めた者たちはわたしの聖なる庭 でそれを飲むであろう。
10通れ、門を通り抜けよ。民の道を整えよ、大路を 築きよ。石を集め、民のために旗を掲げよ。
11見よ、主は世の果てにまで宣言された。「シオン の娘に告げよ。見よ、あなたの救いは来る。見よ、 彼の報いは彼と共にあり、彼の業はその前にあ る。」
12彼らは聖なる民、主に贖われた者と呼ばれる。あ なたは尋ね求められる町、見捨てられない町と呼ば れる。
第63章
1エドムから来る者、ボツラから染めの衣をまとって 来る者、その衣は栄光に満ち、その力は大きく、旅 は激しい。正義を語るわたしは、救う力ある者だ。
2なぜ、あなたの着物は赤いのか、あなたの着物は酒 脂肪を踏む者のように赤いのか。
3わたしはひとりで酒ぶねを踏み、民のうちわたしと 共にいる者はひとりもいなかった。わたしは怒りを もって彼らを踏みつけ、憤りをもって彼らを踏みつ ける。彼らの血はわたしの衣に注ぎかけられ、わた しの着物はすべて汚される。
4わたしの心には復讐の日があり、わたしの贖われた 者の年が来たからです。
5わたしは見ても助ける者はなく、支える者もいない のに不思議に思った。それゆえ、わたしの腕がわた しを救い、わたしの怒りがわたしを支えた。
6わたしは怒りをもって民を踏みつけ、わたしの憤り で彼らを酔わせ、彼らの力を地に打ち倒す。
7わたしは主の慈しみと主への賛美を語ります。主が わたしたちに賜ったすべてのこと、また主がその憐 れみと豊かな慈しみとに従ってイスラエルの家に賜 った大いなる恵みについてです。
8なぜなら、彼は言った、「確かに彼らはわたしの民、 偽りを言わない子供たちだ」。このように彼は彼ら の救い主であった。
9彼らが苦しむすべてのとき、神は苦しまれた。そし て、御使いが彼らを救い、その愛と憐れみによって 彼らを救い、彼らを背負い、昔からずっと彼らを支 え続けた。
10しかし彼らは反抗し、イエスの聖霊を怒らせたの で、イエスは彼らの敵となり、彼らと戦われたので す。
11そこで神は、昔のモーセとその民のことを思い出 して言われた。「彼らを海から導き上った者はどこ にいるのか。羊の群れの牧者と共に、その聖なる霊 を彼の内に授けた者はどこにいるのか。」
12モーセの右の手につかまって彼らを導き、彼らの 前で水を分け、永遠の名を残されたのは誰でしょう か。
13荒野の馬のように、彼らを深い淵に導き、つまず かせないのは誰か。
14獣が谷に下るように、主の霊がこれを休ませた。 あなたはそのようにあなたの民を導き、栄光ある名 を得た。
15天から見下ろし、あなたの聖性と栄光の住まいか ら見てください。あなたの熱心と力はどこにあるの か、あなたの心の響きと、私に対するあなたの慈し みはどこにあるのか。それらは抑えられているのか。
16確かに、あなたは私たちの父です。たとえアブラ ハムが私たちのことを知らず、イスラエルが私たち
イザヤ を認めていなくても。主よ、あなたは私たちの父、 私たちの救い主です。あなたの名はとこしえに続き ます。
17主よ、なぜあなたは私たちをあなたの道から迷わ せ、あなたを恐れることによって私たちの心をかた くなにされたのですか。あなたのしもべたちのため に、あなたの嗣業の部族を帰ってきてください。
18あなたの聖なる民がそれを所有したのはほんのし ばらくのことです。私たちの敵はあなたの聖所を踏 みにじりました。
19私たちはあなたのものです。あなたは彼らを支配 したことがなく、彼らはあなたの名で呼ばれたこと もありません。
第64章
1ああ、あなたが天を裂き、降りて来られれば、山々 があなたの前に崩れ落ちても、
2溶ける火が燃えるように、火が水を沸騰させるよう に、あなたの敵にあなたの名を知らせ、諸国の民が あなたの前に震えるように。
3あなたが、わたしたちが予期していなかった恐ろし いことをなさったとき、あなたは降りて来られ、 山々はあなたの目の前で崩れ落ちました。
4神よ、世の初めからこのかた、あなた以外に、神が 待ち望む者のために備えられたものを、人は聞いた こともなく、耳で聞いたこともなく、目で見たこと もありません。
5あなたは、喜びながら正義を行う者、あなたの道に おいてあなたを思い起こす者に会われます。見よ、 あなたは怒っておられます。私たちは罪を犯したか らです。彼らには存続があり、私たちは救われます。
6しかし、わたしたちはみな汚れたもののようであり、 わたしたちの義はみな汚れた布切れのようであり、
わたしたちはみな木の葉のように枯れ、わたしたち の不義は風のようにわたしたちを吹き飛ばしてしま うのです。
7あなたの名を呼び求める者、奮い立ってあなたを捕 らえる者は一人もいません。あなたは私たちから顔 を隠し、私たちの罪のゆえに私たちを滅ぼされたか らです。
8しかし今、主よ、あなたはわたしたちの父です。わ たしたちは粘土であり、あなたはわたしたちの陶器 師です。わたしたちは皆、あなたの御手の作品なの です。
9主よ。どうか、あまり激しく怒らないでください。 また、とこしえに罪を覚えないでください。どうか、 ごらんください。私たちはみなあなたの民です。
10あなたの聖なる町々は荒野となり、シオンも荒野 となり、エルサレムは荒れ果てた。
11私たちの聖なる美しい家、私たちの先祖があなた を讃えた家は火で焼かれ、私たちの楽しい物はすべ て破壊されました。
12主よ、あなたはこれらの事のためにご自身を慎ま れるのですか。あなたは黙って、わたしたちをひど く苦しめられるのですか。
第65章
1わたしを尋ねなかった者たちはわたしを尋ね、わた しを尋ね求めなかった者たちはわたしを見つける。 わたしの名で呼ばれなかった国民に、わたしは言っ た、「わたしを見よ、わたしを見よ」。
2わたしは、自分の思いのままに、良くない道に歩む 反逆の民に、日中手を伸ばしてきた。
3彼らはわたしの顔に向かって絶えずわたしを怒らせ、 園で犠牲をささげ、れんがの祭壇の上で香をたき、
4彼らは墓場に留まり、墓所に宿り、豚の肉を食べ、 その器には忌まわしいもののスープが入っている。
5彼らは言う。「あなたは人で立っていなさい。私 に近づくな。私はあなたよりも聖なる者だから。」 彼らは私の鼻の中の煙、日中燃える火のようだ。
6見よ、わたしの前にこう書いてある。「わたしは黙 っていない。報いを彼らの懐に返す。
7主は言われる、「あなたがたの罪と、あなたがたの 先祖たちの罪は共に、山々で香をたき、丘々でわた しを冒涜した。それゆえ、わたしは彼らの昔の行い を彼らの胸の中で量り取る。」
8主はこう言われる、「新しいぶどう酒が房の中に見 つかったとき、人が『それを滅ぼしてはならない。 そこには祝福がある』と言うように、わたしもわた しのしもべたちのためにそのようにして、彼らをこ とごとく滅ぼさないでおこう。」
9わたしはヤコブから子孫を出し、ユダからわたしの 山々を継ぐ者を出す。わたしの選んだ者たちはそれ を相続し、わたしのしもべたちはそこに住むであろ う。
10わたしを尋ね求めるわたしの民のために、シャロ ンは羊の群れのおりとなり、アコルの谷は牛の群れ の伏す場所となる。
11しかし、あなたがたは主を捨て、わたしの聖なる 山を忘れ、その集団のために食事を用意し、その数 に応じて酒の供え物を用意する者たちである。
12それゆえ、わたしはあなたがたを剣に数え、あな たがたは皆、ひれ伏して屠られるであろう。わたし が呼んでもあなたがたは答えず、わたしが話しても 聞かず、わたしの目の前で悪を行い、わたしが喜ば ないことを選んだからだ。
13それゆえ、主なる神はこう言われる。「見よ、わ たしのしもべたちは食べるが、あなたたちは飢える。 見よ、わたしのしもべたちは飲むが、あなたたちは 渇く。見よ、わたしのしもべたちは喜ぶが、あなた たちは恥じる。
14見よ、わたしのしもべたちは心の喜びのために歌 うが、あなたたちは心の悲しみのために叫び、霊の 悩みのために泣き叫ぶであろう。
15あなたたちはわたしの選んだ者たちに呪いの名を 残すであろう。主なる神はあなたたちを殺し、その しもべたちを別の名で呼ぶであろう。
16地上で自分を祝福する者は、真実の神によって自 分を祝福するであろう。地上で誓いを立てる者は、 真実の神によって誓うであろう。なぜなら、以前の 苦難は忘れ去られ、それらは私の目から隠されてい るからである。
17見よ、わたしは新しい天と新しい地を創造する。 以前のものは思い出されることも、心に浮かぶこと もなくなる。
18しかし、わたしが創造するものを永遠に喜び楽し みなさい。見よ、わたしはエルサレムを喜びとして 創造し、その民を楽しみとして創造する。
19そして、わたしはエルサレムで喜び、わたしの民 を喜ぶ。そこにはもはや泣き声も、叫び声も聞こえ ない。
20そこには、もはや生涯を終えない幼子も、寿命を 全うしない老人もいない。幼子は百歳になっても死 ぬが、罪人は百歳になっても呪われる。
21彼らは家を建ててそこに住み、ぶどう畑を作って その実を食べるであろう。
22彼らが建てても、ほかの人が住むことはない。彼 らが植えても、ほかの人が食べることはない。わた しの民の寿命は木の寿命のようであり、わたしの選 民は自分の手で造ったものを長く楽しむからである。
23彼らはむだに労苦せず、苦労して産み落とすこと もない。彼らは主に祝福された者の子孫であり、そ の子孫も彼らと共にいるからである。
24彼らが呼ぶ前に、わたしは答え、彼らがまだ話し ているうちに、わたしは聞くであろう。
25狼と子羊は共に草を食い、獅子は牛のようにわら を食べ、塵は蛇の食物となる。彼らはわたしの聖な る山のどこにおいても、害を及ぼすことも、滅ぼす こともしない、と主は言われる。
第66章
1主はこう言われる。「天はわたしの王座、地はわた しの足台である。あなたがたがわたしのために建て る家はどこにあるのか。わたしの安息の場所はどこ にあるのか。
2主は言われる、「これらのものはすべてわたしの手 で造られ、これらのものはすべて存在してきた。し かし、わたしは貧しく、砕かれた心を持ち、わたし の言葉におののく人に目を留める。」
3牛を殺す者は人を殺したのと同じ。小羊を犠牲にさ さげる者は犬の首を切ったのと同じ。供え物をささ げる者は豚の血をささげたのと同じ。香をたく者は 偶像を祝福したのと同じ。まことに、彼らは自分の 道を選び、その魂は忌まわしい行いを喜んでいる。
5主の言葉におののく者たちよ、主の言葉を聞け。わ たしの名のゆえにあなたがたを憎み、あなたがたを 追い出したあなたがたの同胞は言った。「主が栄光 を受けられるように。しかし、主はあなたがたの喜 びのために現れ、彼らは恥じ入るであろう。」
6町から騒々しい声が聞こえ、神殿から声が聞こえ、 敵に報復する主の声が聞こえる。
7彼女は産みの苦しみが始まる前に子を産み、苦しみ が来る前に男の子を産んだ。
8だれがこのような事を聞いたか。だれがこのような 事を見たか。地は日にして産み出されようか。 つの国民が挙に誕生しようか。シオンは産みの苦 しみを味わうと、すぐにその子らを産み出した。
9主は言われる、「わたしは産ませておいて、産ませ ないでいようか。産ませておいて、胎を閉じておこ うか」とあなたの神は言われる。
10エルサレムを愛するすべての人々よ、エルサレム とともに喜び楽しめ。エルサレムのために悲しむす べての人々よ、エルサレムとともに喜び楽しめ。
11あなたがたは、その慰めの乳房を吸って満ち足り、 その豊かな栄光を搾って喜ぶであろう。
12主はこう言われる。「見よ、わたしは彼女に平和 を川のように与え、諸国の栄光を川の流れのように 与える。そのとき、あなたたちは乳を吸い、彼女の 脇に抱かれ、彼女の膝の上であやされる。」
13母が人を慰めるように、わたしはあなたたちを慰 めよう。あなたたちはエルサレムで慰められるであ ろう。
14あなたがたはこれを見ると、心は喜び、骨は草の ように栄えるであろう。主の御手はそのしもべたち に示され、その憤りはその敵に対して示されるであ ろう。
15見よ、主は火と共に来られ、その戦車は旋風のよ うであり、その怒りは激しい憤りをもって、その叱 責は火の炎をもって行われる。
16主は火と剣をもってすべての肉なる者と争われる からである。主に殺される者は多くなるであろう。
17園の真ん中にある一本の木の後ろで、自らを聖別 し、身を清め、豚の肉や忌まわしいものやねずみを 食べる者たちは、共に滅ぼされる、と主は言われる。
18わたしは彼らの行いと、彼らの考えとを知ってい る。わたしがすべての国民とすべての言葉の人々を 集める時が来る。彼らは来て、わたしの栄光を見る であろう。
4わたしも彼らの迷いを選び、彼らの恐れを彼らにも たらす。わたしが呼んでも答える者はなく、わたし が語っても彼らは聞かなかったからである。彼らは わたしの目の前で悪を行い、わたしが喜ばないこと を選んだ。
19そして、わたしは彼らの中に一つのしるしを立て、 彼らのうちの逃れた者たちを諸国の民、すなわち、 弓を引くタルシシュ、プル、ルド、トバル、ヤワン、 遠い島々に遣わす。彼らはわたしの名声を聞いたこ ともなく、わたしの栄光を見たこともない。彼らは 異邦人の中でわたしの栄光を告げ知らせるであろう。
20イスラエルの人々が清い器に供え物を携えて主の 宮にささげるように、彼らはすべての国々から、馬 や戦車、輿、騾馬、速い獣に乗って、主への供え物
としてすべての兄弟をわたしの聖なる山エルサレム に携えて来るであろう、と主は言われる。
21わたしはまた彼らの中から祭司とレビ人を選ぶ、 と主は言われる。
22わたしが造ろうとしている新しい天と新しい地が わたしの前に存続するように、あなたの子孫とあな たの名も存続する、と主は言われる。
23そして、新月から新月へ、また安息日から安息日 へと、すべての肉なる者がわたしの前に礼拝するた めに来るであろう、と主は言われる。
24彼らは出て行って、わたしに背いた人々の死体を 見る。彼らのうじは死なず、彼らの火は消えず、彼 らはすべての肉なる者に忌み嫌われる。