リサーチ 東京ロジスティクス マーケットダイナミクス 2026年第2四半期
東京 主要指標(当四半期実績) 106,300坪 73,000坪 7.7% 月額坪当たり4,836円 +2.8% 賃料上昇
新規需要 新規供給 空室率 平均賃料 賃料変動率(前年同期比) 賃料サイクルのフェーズ
• Eコマース企業や3PL企業による需要は引き続き堅調 • 空室率は4四半期連続で低下し7.7%に • 建築コスト上昇と需給逼迫による賃料上昇が続く
注釈:東京圏に所在する賃貸の大型物流施設が対象。需給は当四 半期、面積は貸床面積を参照する。 Eコマース企業や3PL企業による需要は引き続き堅調で、2026年第2四半期の新規需要*は106,300坪となった。全体的な賃料上昇や空室率低下 を背景に、竣工当初は賃料水準の高さからリーシングに苦戦して空室が続いていた物件に対しても需要が見られるようになってきた。 当期の新規供給は神奈川県央エリアや圏央道エリアで計4棟、73,000坪となり、過去5年の四半期平均の175,600坪を下回った。今期竣工した4 棟のうち2棟は高稼働となった一方、残り2棟は周辺に供給が多い立地またはインターから距離のある立地のため低稼働での竣工となった。し かしながら、既存物件において空室消化が進んだことから、空室率は7.7%と前期比0.5ポイント、前年同期比2.6ポイントの低下となり、4四半 期連続の低下となった。
東京圏の賃料は月額坪当たり4,836円となり、前期比0.3%、前年同期比2.8%の上昇となった。建築コストの上昇を背景に新築物件の賃料水準が 上昇し、それが周辺の既存物件の賃料にも波及している。需給バランスの引き締まりを受けて、CPI連動条項の導入や契約期間の短期化を進め るオーナーが増えている。想定価格は前期比横ばい、前年同期比0.9%の上昇となった。金利の上昇を受けて想定キャップレートは3四半期連続 の上昇となったものの、賃料上昇がこれを相殺した。 見通し 需要が安定的に推移していることに加え、建築コストの上昇を受けて新規開発が選別的に行われていることから、東京圏全体の賃料上昇は今 後も継続すると見込まれる。ただし、周辺部に立地し競合が多い物件や、比較的空室が多いボックス型倉庫では、賃料上昇ペースは限定的な ものにとどまると考えられる。
今後もさらに金利が上昇した場合、それに伴いキャップレートにも上昇圧力がかかるとみられる。ただし、賃料の成長期待によってその一部 が相殺されるため、キャップレートの上昇幅は限定的と考えられる。今後も高い賃料成長が期待される好立地・高グレード物件を中心に、価 格上昇が続くと予想される。 東京圏大型物流施設の定義
所在
東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県および茨城県南西部
(*)当四半期における新規需要から退去による空室発生を差し引いた実質的な需要の増減。
延床面積
需給の推移 (1,000坪) 1,000
10%
800
8%
600
6%
400
4%
200
2%
0
2021年
2022年
2023年
2024年
2025年
2026年
0%
(上半期)
新規需要 50,000㎡(15,125坪)以上
新規供給
空室率
竣工年
2000年以降