リサーチ 東京リテール マーケットダイナミクス 2025年第3四半期
東京 主要指標 •
プライムリテールエリアの路面店舗需要は引き続き堅調
•
銀座中央通り沿いにヒューリック銀座ビルと清和銀座ビルが竣工
•
賃料はふたたび上昇加速
賃料 賃料変動率(前年同期比) 賃料サイクルのフェーズ
月額坪当たり102,164円 +4.8% 賃料上昇の減速
路面賃料が上昇をけん引 注釈:賃料は東京のプライムリテールの1棟の平均を参照。面積は貸床面積を 参照する。小売業販売額は東京都既存店を参照する。
消費者マインドの下げ止まりと総雇用者所得の緩やかな持ち直 しに支えられ、2025年7月の家計消費は持ち直しの動きがみら れた。訪日外客数は引き続き過去最高記録を更新しており、イ ンバウンド消費も増加が続いた。こうした状況下、小売業販売 額は前年比増加が続いた。百貨店の美術・宝飾・貴金属の売上 高は、各ブランドの値上げに伴う駆け込み需要による前年の高 い水準との比較で前年比減少が続いた。第3四半期の新規開業 事例には、銀座中央通りに開業したティファニーとハリー・ ウィンストン、銀座晴海通りに開業したカルティエ、表参道沿 いに開業したハリー・ポッターショップが挙げられる。 第3四半期には「ヒューリック銀座ビル」が中央通り沿いに竣 工した(地上12階建て、延床面積13,000㎡)。路面テナントは ハリー・ウィンストン、ヴァンクリーフアンドアーペルとなっ ている。また、「清和銀座ビル」も同じく中央通り沿いに竣工 した(地上13階建て、延床面積5,000㎡)。路面テナントはロ エベ(2025年12月開業予定)となっている。原宿では「神宮前 3丁目PJ(仮称)」が着工した。地上5階建て、延床面積1,300 ㎡の規模で、原宿通り沿いに2026年に竣工予定である。
第3四半期の賃料は月額坪当たり102,164円となり、前四半期比 2.4%の上昇、前年同期比4.8%の上昇となった。需給のひっ迫を 背景に、路面・空中階ともに上昇し、14四半期連続の上昇と なった。価格は、賃料上昇を反映し、前四半期比1.1%の上昇、 前年同期比4.0%の上昇となった。当四半期の事例には、国内事 業会社による「JMFビル神宮前01」の取得が挙げられる。価格 は55億円、NOI利回りは2.4%であった。
小売業販売額 前年比
15%
10% 5%
見通し
0%
オックスフォード・エコノミクスの10月時点の予測によれば、 2025年の個人消費は前回予測から上方修正され1.0%の増加、 2026年は据え置かれ0.7%の増加となっている。雇用・所得環 境の改善を背景に消費は持ち直すと予想される一方、リスク要 因には消費者心理の動向が挙げられる。
-5%
賃貸市場では、限定的な供給を背景に、路面店舗・空中階店舗 ともに賃料上昇が続き、平均賃料は上昇が続くと予測する。投 資市場においては、投資利回りは横ばい推移するとみられるた め、価格は賃料上昇に伴い、緩やかに上昇すると予想される。
-10% -15% -20%
2020
2021
2022
2023
2024
2025年 第2四半期
増減率 © Jones Lang Lasalle IP, Inc. 2025