リサーチ 福岡オフィス マーケットダイナミクス 2025年第2四半期
福岡 主要指標 •
建設業、金融業, 保険業、不動産業, 物品賃貸業等による移転や新規開設を背景に、純需要は前年同期比増加
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新築ビルの稼働率はじわじわ上昇しているものの、大規模新規供給の空室を反映して、空室率は8%台へ
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賃料は引き続き緩やかに上昇
新規供給と一部既存ビルが牽引
23,000 ㎡ 40,000㎡ 8.7% 月額坪当たり21,573円 +6.9% 賃料上昇
純需要 新規供給 空室率 平均賃料 賃料変動率(前年同期比) 賃料サイクルのフェーズ
注釈:需給と賃料は福岡のAグレードオフィスを参照。需給は年初か ら当期の累計、面積は貸床面積を参照する。
6月の九州・沖縄短観によれば、大企業全産業の業況判断DIは 28ポイントとなった。前回調査から2ポイントの悪化となった ものの、全国との比較で高い水準を維持した。製造業は4ポイ ントの悪化、非製造業は横ばいとなった。第2四半期に需要は 引き続き堅調となった。建設業、金融業, 保険業、不動産業, 物 品賃貸業を含む産業が、移転や新規開設を行い、新築ビルで稼 働率が上昇したほか、新規供給ビルも50%程度の稼働率で竣工 した。当期の純需要は23,000㎡となり、前年同期比22,000㎡の 増加、上半期の総計は29,000㎡となり、同14,000㎡の増加と なった。 第2四半期は2棟の新規供給がみられ、ストックは前四半期比 8%増加した。天神・赤坂・薬院エリアで、天神住友生命FJビ ジネスセンター(貸床面積23,000㎡)と天神ブリッククロス北 棟(貸床面積17,000㎡)が竣工した。空室率は8.7%となり、前 四半期比2.8ポイントの上昇、前年同期比3.1ポイントの上昇と なった。新築ビルの空室は徐々に減少しているものの、新規供 給が空室を抱えて竣工したことから、空室率が上昇した。 福岡Aグレードオフィスの定義
所在
第2四半期の賃料は月額坪当たり21,573円となり、前四半期比 1.5%の上昇、前年同期比6.9%の上昇となった。新規供給が牽引 したほか、既存ビルで賃料水準を上方修正する動きがマーケッ ト全体でみられた。価格は前四半期比2.3%の上昇、前年同期比 8.2%の上昇となった。投資利回りは横ばいで推移したため、価 格の上昇は主に賃料上昇を反映した。
見通し 6月のオックスフォード・エコノミクス経済成長見通しによれ ば、2025年の福岡市の実質GDP成長率は3月の予測から上方修 正され、前年比0.97%増となっている。リスクには、海外の通 商政策等の動き等が福岡の金融・経済に与える影響が挙げられ る。賃貸市場では、底堅い需要が見込まれるものの、大規模供 給が圧力となり、空室率の改善は限定的となる見通しである。 賃料は概ね横ばいで推移するとみられるが、空室率が上昇すれ ば緩やかに下落する可能性がある。投資市場では、投資家の関 心は依然として高くなっていることから、利回りは横ばいで推 移し、価格は概ね賃料の動向を反映して推移する見通しである。
福岡市の中央区、博多区内でJLLが指定したエリア
延床面積
15,000㎡(4,538坪)以上
需給の推移 1,000㎡ 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 -10
9% 8% 7% 6% 5% 4% 3% 2% 1% 0% 2020年
2021年
純需要 基準階面積
2022年
2023年
2024年
新規供給
600㎡(181坪)以上
2025年 上半期
空室率
1990年以降 © 竣工年 Jones Lang Lasalle IP, Inc. 2025