リントの信徒への 手紙
第1章
1兄弟たちよ、私たちはイエス・キリストを神から出 た方、すなわち生者と死者を裁く方として考えるべ きであり、私たちの救いについても同様に考えるべ きである。
2もし私たちが神を卑しい者と考えるなら、神からわ ずかなものしか受け取れないだろう。
3もし私たちがそうするなら、罪を犯すことになりま す。なぜなら、私たちがどこから、誰によって、ど のような場所に召されたのか、また、イエス・キリス トが私たちのためにどれほどの苦しみを受けられた のかを考えないからです。
4それでは、私たちは彼にどのような報いを返せばよ いのでしょうか。あるいは、彼が私たちに与えてく ださったものにふさわしい実を、どのような形で返 せばよいのでしょうか。
5実際、私たちの聖さに関して、私たちが神から受け ている恩恵はどれほど大きいことでしょう。神は私 たちを照らし、父のように私たちを子と呼び、迷い 滅びゆく私たちを救ってくださいました。
6私たちは彼にどんな賛美を捧げるべきでしょうか。 私たちが受けたこれらのことに対して、どんな報い を受けるべきでしょうか。
7私たちは理解力が欠けており、石や木、金、銀、青 銅といった人間の手によるものを拝んでいました。 そして私たちの人生は、死以外の何物でもありませ んでした。
8それゆえ、暗闇に包まれ、目の前に霧がかかってい たとき、私たちは見上げ、神の御心によって、私た ちを覆っていた雲を取り除くことができました。
9なぜなら、神は私たちを憐れみ、私たちを深く愛し て、私たちを救ってくださったからです。神は私た ちのうちに多くの誤りと滅びがあるのをご覧になり、 私たちには神を通して以外には救いの望みがないこ とをご存知でした。
10なぜなら、神は存在しなかった私たちを召し、無 から私たちを生み出すことを良しとされたからです。
第2章
1子を産まない不妊の女よ、喜びなさい。産みの苦し みを経験したことのない女よ、声を上げて叫びなさ
い。夫のない女は、夫のある女よりも多くの子を持 つからである。
2「子を産まない不妊の女よ、喜びなさい」と言われ た時、それは私たちのことを言われたのです。なぜ なら、私たちの教会は、子を授かる前は不妊だった からです。
3また、「産みの苦しみをしていない者よ、叫びなさ い」と言われた時、それは次のような意味を含んで いた。すなわち、産みの苦しみを経験する女性のよ うに、私たちは絶えず神に祈りを捧げるべきだとい うことである。
4そして、次のことは、夫のない女は夫のある女より も多くの子を持つということである。それは、神に 見捨てられたと思われていた私たちの民が、今や神 を信じて、神を持っていたと思われていた人々より も多くなったからである。
5また別の聖書にはこうあります。「わたしは正しい 人を招くためではなく、罪人を悔い改めに招くため に来た。」これは、失われた者たちが救われるとい う意味です。
6それは、本当に偉大で素晴らしいことである。まだ 立っているものを堅くするのではなく、倒れつつあ るものを堅くすることである。
7それゆえ、キリストは失われた者を救うことを良し とされ、世に来られたとき、多くの人を救い、すで に失われていた私たちを召された。
8こうして、神は私たちにこれほど大きな憐れみを示 してくださったのです。そして、何よりも、生きて いる私たちはもはや死んだ神々にいけにえを捧げた り、それらを礼拝したりせず、神によって真理の父 を知るに至ったのです。
9私たちが確かに彼を知っていることを、どのように して示すことができるでしょうか。それは、私たち が彼を知るに至った方を否定しないこと以外にあり ません。
10なぜなら、彼自身がこう言っているからです。 「だれでも人々の前でわたしを告白するなら、わた しも父の前でその人を告白します。」ですから、わ たしたちが救われた方を告白するなら、これがわた したちの報いです。
11しかし、私たちはどのように神を告白すべきでし ょうか。それは、神が言われたことを行い、その戒 めに背かないことによってです。口先だけでなく、 心と精神を尽くして神を礼拝することによってです。 なぜなら、神はイザヤ書でこう言っておられるから です。「この民は口先ではわたしを敬うが、その心 はわたしから遠く離れている。」
12ですから、ただ「主よ」と呼ぶだけでは救われま せん。なぜなら、イエスはこう言っておられるから です。「わたしに向かって『主よ、主よ』と言う者 が皆救われるのではなく、義を行う者だけが救われ るのです。」
13それゆえ兄弟たちよ、行いによって神を告白しよ う。互いに愛し合い、姦淫をせず、互いに悪口を言 わず、互いにねたまず、節制し、憐れみ深く、善良 であれ。
クレメンスのコリント人への第二の手紙
14また、互いの苦しみを思いやり、金銭を貪っては ならない。むしろ、善い行いによって神を告白し、 それ以外の行いによって告白してはならない。
15また、私たちは人を恐れるのではなく、神を恐れ ましょう。それゆえ、もし私たちがそのような悪を 行うなら、主はこう言われました。「たとえあなた がたがわたしに結びつき、わたしの懐にいても、わ たしの戒めを守らないなら、わたしはあなたがたを 捨てて、あなたがたに言うだろう。『わたしから離 れ去れ。悪を行う者たちよ、あなたがたがどこから 来たのか、わたしは知らない。』」
第3章
1それゆえ、兄弟たちよ、良心のためにこの世での旅 を喜んで捨て、私たちを召された方の御心を行い、 この世を去ることを恐れないようにしましょう。
2主は言われる、「あなたがたは狼の中にいる羊のよ うになる」。ペトロは答えて言った、「もし狼が羊 を引き裂いたらどうなるのですか」。イエスはペト ロに言われた、「羊は死んだ後、狼を恐れてはなら ない。あなたがたも、殺されても、その後は何もで きない者たちを恐れてはならない。むしろ、あなた がたが死んだ後、魂も体も地獄の火に投げ込む力を 持つ方を恐れなさい」。
3兄弟たちよ、よく考えなさい。この世における肉体 の旅は、ほんのわずかで、短い期間に過ぎない。し かし、キリストの約束は偉大で素晴らしい。それは、 来たるべき王国と永遠の命である。
4では、それを得るためには、私たちは何をすべきで しょうか。私たちは、聖く正しく生き、この世の すべてのものを自分のものではないと見なし、それ らを欲しがらないようにしなければなりません。な ぜなら、それらを所有したいと願うなら、私たちは 義の道から外れてしまうからです。
5主はこう言われる。「だれも二人の主人に仕えるこ とはできない。」だから、もし私たちが神と富とに 仕えようとするなら、それは私たちにとって何の益 にもならない。たとえ全世界を手に入れても、自分 の魂を失ったら、何の益になるだろうか。
6この世と来世は敵対するものである。これは姦淫と 堕落、貪欲と欺瞞について語っているが、これらの ことを捨てる。
7ですから、私たちは両方を友とすることはできませ ん。どちらか一方を捨てて、もう一方を楽しむこと を決意しなければなりません。そして、私たちは、 今のものを小さく、はかなく、朽ちるものとして憎 み、来るべきものを愛する方が良いと考えます。来 るべきものは、真に善く、朽ちることがないからで す。
8なぜなら、もし私たちがキリストの御心を行うなら ば、私たちは安息を得るからです。しかし、もしそ うでないならば、もし私たちがキリストの命令に従 わないならば、永遠の刑罰から私たちを救い出すも のは何もありません。聖書は預言者エゼキエルを通
してこう言っています。「ノア、ヨブ、ダニエルが 立ち上がったとしても、彼らは捕囚の身にある自分 の子らを救い出すことはできない。」
9それゆえ、もしそのような義人たちが、その義によ って自分の子らを救うことができないのなら、どう して私たちは、洗礼を聖く汚さずに保たなければ、 神の国に入ることを望むことができるでしょうか。 また、私たちが聖く正しい行いをしたと認められな ければ、誰が私たちの弁護者となってくれるでしょ うか。
10ですから、兄弟たちよ、私たちは戦いが間近に迫 っていることを知って、あらゆる真剣さをもって戦 いましょう。多くの人が、朽ちる報酬のために、長 い旅をして戦いに赴くのです。
11しかし、冠を受けるのはすべての人ではなく、多 くの労苦を払い、栄光に輝く努力をする者だけです。 ですから、私たちも皆冠を受けるように、そのよう に努力しましょう。朽ちることのない、まっすぐな 道を走り続けましょう。そして、大勢でそこへ進み、 冠を受けるように努力しましょう。たとえ皆が冠を 受けることができなくても、できる限り冠に近づき ましょう。
12さらに、私たちは次のことを考えなければなりま せん。不滅の戦いにおいて、不正な行いをした者は、 連れ去られて鞭打たれ、競技場から追放されます。 ですから、あなたがたは、不滅の戦いにおいてふさ わしくない行いをした者が、どのような罰を受ける と思いますか。
13
預言者は、自分の印を守らない者たちについてこ う語る。「彼らの虫は死なず、彼らの火は消えない。 彼らはすべての肉なる者にとって見世物となる。」
14ですから、私たちはまだ地上にいる間に悔い改め ましょう。私たちは、職人の手の中にある粘土のよ うなものです。陶工が器を作って、それが手の中で 形が崩れたり、壊れたりしても、再び作り直すこと ができます。しかし、火の炉に投げ込んでしまった ら、もうどうすることもできません。
15ですから、私たちはこの世にいる間に、肉におい て行ったあらゆる悪事を心から悔い改め、悔い改め る時がまだあるうちに、主によって救われるべきで す。
16なぜなら、この世を去った後は、もう自分の罪を 告白したり、悔い改めたりすることはできないから です。
17それゆえ兄弟たちよ、父の御心を行い、自分の肉 体を清く保ち、主の戒めを守って、永遠の命をつか もう。主は福音の中でこう言っておられる。「あな たがたが小さなことを守らなかったなら、だれが大 きなことをあなたがたに与えてくれるだろうか。」 わたしはあなたがたに言う。小さなことに忠実な者 は、大きなことにも忠実である。
18そこで、彼はこう言っている。「あなたがたの体 を清く保ち、あなたがたの印を汚れのないものにし なさい。そうすれば、あなたがたは永遠の命を受け るであろう。」
第4章
1あなたがたのうちだれも、「この肉体は裁かれず、 復活もされない」と言ってはならない。あなたがた は、この肉体を持っていた間に救われたのではなく、 何によって救われたのか、何によって希望を見出し たのか、よく考えなさい。
2ですから、私たちは自分の肉体を神の宮として保た なければなりません。あなたがたは肉体において召 されたように、肉体において裁きを受けることにな るからです。私たちを救ってくださった唯一の主イ エス・キリストは、まず霊であられ、その後肉体とな って私たちを召されました。ですから、私たちもま たこの肉体において報いを受けることになるのです。
3ですから、互いに愛し合いましょう。そうすれば、 神の国に達することができるでしょう。癒される時 間があるうちに、私たちの医者である神に自分自身 を委ね、報いを神にささげましょう。
4では、私たちはどんな報いを与えるべきでしょうか。
それは、清い心からの悔い改めです。なぜなら、神 はすべてのことを前もってご存じであり、私たちの 心の奥底まで探り出しておられるからです。
5ですから、私たちは口先だけでなく、心を込めて神 を賛美しましょう。そうすれば、神は私たちを子ど もとして受け入れてくださるでしょう。主はこう言 われました。「わたしの父の意志を行う者は、わた しの兄弟である。」
6それゆえ、兄弟たちよ、私たちを召してくださった 父の御心を行い、生きるようにしましょう。徳を追 い求め、罪に陥らせる悪を捨て、あらゆる不敬虔か ら逃れましょう。そうすれば、災いが私たちに降り かかることはありません。
7なぜなら、もし私たちが善く生きることに努めるな らば、平和は私たちについてくるからです。しかし、 そうする人を見つけるのはどれほど難しいことでし ょう。ほとんどの人は人間の恐れに駆り立てられ、 未来の約束よりも現在の楽しみを選ぶからです。
8彼らは、今の喜びがどれほど大きな苦しみをもたら すかを知らない。また、未来の約束がどれほどの喜 びをもたらすかも知らない。
9もし彼ら自身がそうするならば、もっと容易に耐え られたであろう。しかし彼らは今、罪のない魂を邪 悪な教えで汚染し続けている。彼らは、自分たち自 身と、彼らの教えを聞く者たちが二重の裁きを受け ることを知らないのだ。
10ですから、私たちは清い心で神に仕えましょう。 そうすれば、私たちは義人となるでしょう。しかし、 神の約束を信じないために神に仕えないなら、私た ちは惨めな思いをするでしょう。
11預言者はこう言っている。「心に疑いを抱いて、 『これらのことは先祖の時代から聞いてきたが、 日々期待しているにもかかわらず、つも見たこと がない』と言う二心のある者は、不幸である。」
13ですから、兄弟たちよ、私たちは疑わず、希望を もって報いを受けることを期待しましょう。なぜな ら、神は真実な方であり、人ひとりにその行いに 応じて報いを与えると約束してくださったからです。
14それゆえ、もし私たちが神の御前で正しいことを 行うならば、私たちは神の国に入り、私は約束を受 けるでしょう。それは、目が見たこともなく、耳が 聞いたこともなく、人の心に思い浮かんだこともな いものです。
15それゆえ、私たちは愛と義をもって神の国が来る のを、常に待ち望んでいましょう。なぜなら、私た ちは神の現れる日を知らないからです。
第5章
1ある人が主の王国はいつ来るのかと尋ねたとき、主 ご自身が答えられた。「二人が一つになり、外にあ るものが内にあるものとなり、男と女がもはや男で も女でもない時である。」
2互いに真実を語り合うとき、二人はつとなり、偽 りなくして、二つの体につの魂が宿るのです。
3そして、外にあるものは内にあるものと同義である。 これは、魂を内なるもの、体を外なるものと呼ん でいる。したがって、あなたの体が示すように、あ なたの魂も善行によって示されるべきである。
4そして男と女は男でも女でもない。つまり、彼は私 たちの怒りを男、情欲を女と呼んでいるのです。
5それゆえ、人がこれらのどちらにも従わないような 境遇に陥ったとき(どちらも慣習の蔓延と悪しき教 育によって理性を曇らせ、暗くする)、
6しかし、むしろ、それらから生じる霧を払い、恥に 満ちて、悔い改めによって魂と霊を理性の従順にお いてつに結び合わせるならば、パウロが言うよう に、私たちの中には男も女もありません。
12ああ、愚か者たちよ!自分たちを木にたとえてみ よ。ぶどうの木を例にとれ。まず葉を落とし、次に 芽を出し、それから酸っぱいぶどうが実り、それか ら熟した実を結ぶ。わたしの民も同じように、苦難 と災難に耐えてきたが、これから良いものを受ける であろう。