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SHIRO-Paper-Issue-3-202312

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PAPER

3 Issue November 2023

SHIROの未来 AtoZ

HOLY BASIL FORESTRY A 2 A 8 B 2

私たちが描く未来を 一緒に旅する 26のキーワード

生産者を訪ねる旅 ホーリーバジルの生産地 広島県東広島市へ

はじまりの森で語り合った 絶望と希望 SHIRO が向かう未来

SHIRO

が思い描く未来

SHIRO PAPERの創刊準備号の発行から 1 年。

北海道・砂川市にみんなの工場がオープンし、 来年秋には新しいレストランがオープン。

また長沼町では MAISON SHIRO が開業します。

未来の話をはじめましょう。

Illustration: 3KG / Text: SHINTARO KUZUHARA

私たちが描く未来を 一緒に旅する26 のキーワード

2023 年、創業の地である北海道では、みんなの工場がオープンしました。

そして来年、みんなの工場の敷地内にレストランと、長沼町に MAISON SHIRO がオープンします。 2022 年に SHIRO が運営を引き継いだ砂川パ ークホテルのリニューアル計画も現在進行中。また、今年の 9 月にはア ジア初の海外実店舗となる台湾店をオープンするなど、世界の多くの 方々に製品をお届けする展開も進めています。

もしかすると、次々と新しい分野に手を広げているように見えるかもし れません。そんなことはないんです。化粧品をつくるときにも、カフェ を営業するときにも、建物を建てるときにも、私たちが大切にしている ことは変わりません。安心・安全な素材を使うこと。素材の持つ力を最 大限引き出すこと。畑の、海の、森の都合に合わせてつくること。生産 者さんに直接お会いして、一緒に畑や森を歩いて、彼ら、彼女たちの目 を通して地球の様子を感じています。

大雨・ゲリラ豪雨、猛暑・水不足など、気候が変化しているのを感じます。 地球の恵みをいただいて製品をつくっているブランドとして、私たちが できることを考え、実行したい。 SHIRO PAPER の創刊準備号を発行し てからおよそ 1 年が経ち、 SHIRO の目指す方向が見えてきました。

LBERGO DIFFUSO A

地域まるごと ホテルで おもてなし

ひとつの建物にホテル機能を集約す るのではなく、街全体をホテルと考 えるイタリア発の取り組みが「アル ベルゴ・ディフーゾ」(分散型宿泊 施設)です。空き家や古民家を客室 に、地域のレストランを夕食会場に、 地域の温泉施設を浴室に。街にある 資源を活用し、ホテルとして必要 な機能を揃えます。SHIRO 誕生の 地、北海道砂川市には、これを実現 できる可能性があると考えています。

SHIRO が砂川でやってみたいこと のひとつです。

一般的なホテル ホテルの機能がひとつの建物で完結 Reception Reception Stay Bar Restaurant

アルベルゴ・ディフーゾ ホテルの機能が街に分散 Stay Restaurant Bar

ULK SHOP B

必要な量は、自分で決める

みんなの工場には、ものづくり体験をしながらオリジナルの香りをつく れる「ブレンダーラボ」があります。香りをブレンドするのはあなたです。 容量の異なる 2 種のボトルから自分で必要な量を選択し、自分で注ぐ。 この「自分にとって必要な量を考えること」がとても大切だと思います。 使う分だけしか買わなければ、無駄は自然と減っていくはず。ブレンダ ーラボを体験したあとは、自分の日常で活かせることがないか考えてみ てもらえたらうれしいです。

OMPOST C

生ゴミを 堆肥にして 循環する

活かした メニュー

野菜を カフェで提供

みんなの工場では、 カフェで調理する過 程で生じる生ゴミや、化粧品の製造過程で出る残渣などを、コンポスト に入れて堆肥化しています。堆肥は、SHIROの畑の土に混ぜ、そこで 育った野菜をカフェで使うという循環を目指しています。本来であれば 捨てられることの多い自然素材を用いて化粧品づくりを行なっている SHIROだからこそ、工場でもカフェでもそこから発生する生ゴミを焼 却することなく自社内での有機的な循環を実現します。

O IT YOURSELF D

とにかくやってみる

まずは自分でやってみる。まずは自分でつくってみる。 そうやって、SHIROはスタートしました。ブランド誕 生から15 周年を迎えたが、これからもDIYの精神を 大切にしていきます。

HOTEL

NVIRONMENT E ENERATION G

地球沸騰時代に 私たちができること

観測史上もっとも暑い月となった 2023 年 7 月。国連事務総長は「地球温暖化の時代 は終わり、“地球沸騰”の時代が到来した」 と表現しました。生産者さんも「金木犀の 花が咲かない」「木々が種をつけない」な ど異変が起きていると話します。未来へ向 けて、私たちができることを本気でやって いかねばと思う毎日です。

ARM F

耕作放棄地をなくす

旬の素材を探して全国各地の生産者さんを訪ねる と、耕されずに荒れてしまった田畑をあちこちで 見かけます。農家の高齢化や、若者の農業離れに より、耕作放棄地が増加しているのです。畑が耕 されなくなると、里山が荒れ、野生動物が街に現 れるなどさまざまな問題が発生します。農地を守 り、景観をつくり、自然を未来に残すために、新 しいプロジェクトを計画中。お楽しみに。

「年齢」がハードルになってやりたいことができない、挑戦できないなん てもったいない。そこで私たちは定年退職制度をなくし、シニアの方々が 働きやすい環境を整えることにしました。年齢を重ねればそれだけ、たく さんの経験を積み、多くの知恵を蓄えています。その経験や知恵が若い世 代の価値観と混ざったときにきっと起きる、ミラクルな何かに期待してい るのです。世代が混じり「みんなで」働くことで、SHIROはさらに柔軟に 横や縦に伸びていきます。お客様だけでなく、スタッフの働く環境もより よい未来に向けて考えていきたいです。

身体に必要な栄養を 素材から直接取り入れる

SHIROの製品で用いている自然素材は、どれ も生産者さんがこだわりと想いを込めて育て ているものばかり。栄養もたっぷりで食べて おいしいのはもちろん、子どもたちにも食べ てほしいと思える安心さもあります。SHIRO CAFEのメニューでは、素材の良さを感じて いただけるメニューを提供しており、さらに お家でも楽しんでいただけるような製品を開 発しています。

森づくりはゆっくり育つ木に寄り添い、未来の景 色を想像しながら進めるもの。SHIRO も100年つ づく企業を目指して、100 年後にどんな社会が実 現していてほしいかを考え、今するべき選択をし ていきます。

J

OURNEY

素敵な素材をつくられている生産者さんに会い に、畑へ、海へ、山へ、森へ。SHIRO が進むべき 道を探しに、海を超えて他の国へ。私たちはずっ と旅をつづけています。旅で出会う人や価値観に よってSHIRO が形づくられていきます。

100 years

NOWLEDGE K

足を運んで知恵を得る

実際にその場所を訪れて、そこに生きる人たちと話すと必ず 新しい発見があり、今まで持ち合わせていなかった知恵を得 ます。その知恵は新しい製品づくりに活かされたり、みんな の工場に実装されたりしています。旅をして、知恵を得て、 実装して、また旅に出る。SHIRO の旅はまだまだつづきます。

砂川で進める、 SHIRO のまちづくり

砂川では市民が主役のまちづくりプロジェクト 「みんなのすながわプロジェクト」に取り組ん できました。自分たちができることをまちに提 供する。誰かのせいにせず、みんなでまちづく りに取り組んだことで、SHIRO もさまざまな気 付きを得ました。2023 年の春にオープンした 「みんなの工場」を皮切りに、砂川パークホテ ルのリブランディングをはじめるなど、新しい プロジェクトを砂川で進めています。

問題は使い捨てて しまうこと

最近、悪者扱いされることが多いプラ スチック。私たちもできる限り脱プラ に取り組んでいますが、ふと「プラス チックが悪いのだろうか?」と思うこ とがあります。問題はプラスチックで はなく、1 回使って捨ててしまうこと なのではないでしょうか。使い捨てる ものは受け取らない。繰り返し使える ものを選ぶ。プラスチック製品を大切 に長く使う。店舗やカフェを営業しな がら、ゴミを減らす方法を探りつづけ ていきます。

手をかければずっと使える

壊れたら直す。一昔前なら当たり前だったのに、い つの間にか「壊れたら捨てて、新しいものを買う」 ようになってしまいました。企業としては新しい製 品が売れるほうがうれしいわけですが、それが本 当に良いことなのでしょうか? 壊れたら直すよう にするには、直しやすい設計が大切です。だから 「MAINTAINABLE 」(手入れできる)が大切。壊さ ないで、捨てないで、きれいにする。こうした考え は、お店づくりなどに活かされています。

質は高くて当たり前

SHIROは自然環境や未来のことを考え、自分たちが毎 日使いたいものをつくっています。もちろんその前提 として、高い品質を追求しています。品質に自信があ るからこそ、自分たちが思い描く未来についても堂々 と発信できるのです。

N ATURE PEN O EUSE R CANDINAVIA S

200万本の容器を リユースする

SHIROでは年間約400万本のボ トルを使用しています。この容 器を店舗で回収し、洗浄してか ら再利用するプロジェクトを進 めています。目標は半分の200 万本を回収すること。1 本のボ トルをブランドとお客様で循環 させて、できれば 10 回は使い たい。ボトルを仕入れるコスト を、洗浄するコストに充てたら きっと実現できるはずです。

自然の都合に合わせたものづくり

例えば、自然素材を原料にしている製品は在庫数が毎年変わ ります。なぜなら、その年によって採れる量が変わるからで す。2024年春にオープンする一棟貸しの宿泊施設「MAISON SHIRO」でも、森を健全に保つために間伐された木の中から、 柱や梁に使えそうな木を探しました。人間の都合ではなく、自 然の都合に合わせたものづくり。今は珍しいですが、未来には 当たり前になっていると私たちは考えています。

ガラス張りのラボ・工場

「みんなの工場」の工場エリアはガラス張り。研究開発から素 材処理、製造工程のすべてをご覧いただけます。ものづくりを 身近に感じてほしい。という想いだけでなく、私たちの正直な 製品づくりを伝えるために、過程を開き、みんなに見てもらう ことを大切にしています。

自然と生きる 北欧の価値観

人々が自然と共に暮らす北欧には「自然享 受権(freedom to roam)」という考え方が 根付いています。これは土地の所有者に損 害を与えない限りにおいて、すべての人が 自然の中を自由に通れるし、テントで休ん だり泊まったり、果実やキノコなどを採 取できる権利。もちろん「なんでもあり」 というわけではありません。自然の回復力 を踏まえ、自分の行動に責任を持ちながら 自然と接するのです。そんな北欧の人々の 気持ちの豊かさを SHIROも学んでいきた いと思っています。

あるべき未来に向かう道づくり

「本当はこうだったらいいのに」ということが、農業に も森にも街にもたくさんあります。私たちの製品や店舗 は、あるべき未来へお客様と一緒に進む道のりのような もの。これからも未来を想像し、道をつくりつづけます。

捨てない、

新しくつくらないお店づくり

私たちは「捨てないで活かすものづくり」を大切にしていま す。2023年 9 月にリニューアルした「ルクア イーレ店」や台 湾にオープンした「新光三越台北信義新天地 A11 店」を皮切り に、今あるものを大切にするロングライフデザインの提案とし て店舗を捉え、さまざまな工夫を施しています。ルクア イー レ店では使用できなくなったフレグランス容器を砕いて左官材 に混ぜ込み使用、台湾店では製品や資材などを運搬する木箱を オリジナルで制作しそのまま店舗の什器にしています。使い終 わったら捨てる、という考えが当たり前になっている今、大切 に使いつづける提案をどんどんしていこうと思っています。

ONDERW

ドキドキするような

未来のカケラを日常に

SHIROの製品や施設で得ることができる 感動体験。そこで心に残るワクワク感をぜ ひ日常に持ち帰ってください。自然を大切 にする心、ものづくりへの情熱や誇り。一 人ひとりの日常に活かされることで、未来 は少しずつ良い方向に変えていけるのでは ないかと考えています。

PERIENCE

ものづくりを学ぶ

みんなの工場にある 「ブレンダーラボ」 では、オリジナルの フレグランスをつく ることができます。

ひとりでも多くの方 に、自分で試してみ る、つくってみるこ との楽しさや大切さ を伝えたい。そんな 想いから生まれた場 所です。ぜひ皆さん も体験してみてくだ さい。

EGETABLES

野菜のおいしさを そのままお届け

「SHIRO CAFE」にはパスタやパンケーキ、ドリンク などさまざまなメニューがありますが、自慢は野菜で す。北海道産をはじめ、生産者さんから直接仕入れた 素材の味をよりシンプルに楽しんでいただけるメニュ ーを提供しています。「自然の素材をシンプルに」と いう私たちのものづくりの信念は、製品だけでなくカ フェメニューにも活かされています。

老いも若きも、 同じ

「大人は偉い」「子どもの意見は参考 にならない」こんなふうに、年齢に よって接する態度を変える必要はな いと思います。実際、子どもたちの 純粋な質問が製品につながることも あります。 子どもは、大人と比べて、 年齢が若いだけ。ひとりの人間とし てフラットにコミュニケーションす る未来を目指しています。

何かを生み出す過程で生まれる「無駄なもの」をゼロにする。これが SHIROが目指す未来の姿です。まずは副産物を極力少なくする努力が大事 になります。そのうえで、仕方なく排出してしまった副産物は、循環させ る。堆肥や他の製品の原材料として活用するようにします。これを実現す るには、原材料や製造工程を見直し、あらゆるものの「循環」を前提に考 え直さねばなりません。簡単な道のりではありませんが、未来のあるべき 姿を目指し、お客様と一緒に歩んでいきたいと思います。

Dears Collection 2023

ホリデーシーズンに SHIRO から、すべての 方へ愛と感謝を込めて贈る限定コレクション。 第 1 弾のパフュームにつづき、11 月 6 日(月) には第 2 弾として「アドベントカレンダー」、 「ホリデーセット(全 7 製品)」、「ホリデーメ イクアップセット(全 3 製品)」が登場します。

SHIRO NEWS

海外のお客様にも SHIRO の製品をお届け

今年初めて発売する「アドベントカレンダー」 は、本コレクションのためにつくられた新製 品や懐かしい復刻製品など SHIRO をまるごと体験できる アイテムがラインナップ。

安心して製品を ご購入いただくために

10月より「SHIRO のオンライン相談」サービ スを開始しました。店舗でお買い物をするよ うに、ご自身のお買い物やギフト選び、おす すめの使い方など、お気軽にご相談ください。 オンラインでのご購入限定で、人気のスキン ケア 18 製品を対象に 30日間お試し後、返品 可能な「スキンケアプログラム」とあわせて ご利用いただけます。気になっていたスキン ケア製品がある方は、この機会 にご自身の肌にぴったりなアイ テムを見つけてみてください。

今年 9 月にアジア初の海外実店舗として台湾 にオープンした「SHIRO 新光三越台北信義 新天地 A11 店」。お店づくりではロングライフ デザインを意識し、日本から製品や資材を搬 送する際に用いた木箱をそのまま什器にしま した。立ち寄られた際は、ぜひ注目して見て ください。さらに同月、中国では越境EC「天 猫国際(Tmall Global)」にブランド旗艦店 もオープン。今後も国内外問わずよりたくさ んのお客様に、SHIRO の製品を通して、し あわせをお届けしていきます。

フレグランス製品の容器が リニューアルして登場

フレグランス製品「ハンド美容液(全 5 種)」 がチューブタイプの容器へリニューアルしま した。香りやテクスチャーはそのままに内容 量をアップし、余すことなく最後までお使い いただけるように改良。新たな容器になるこ とで、お気に入りの香りをより持ち運びやす く、生活に寄り添うハンドケアアイテムに生 まれ変わりました。

お部屋で香りを広げる「フレグランスディフ ューザー」も、ギフトシーズンに向けて新た な容器で登場予定です。

11 月 1 日(水)から、ホリデー気分を盛り上げ る新メニューがスタート。砂川本店と自由が 丘店では、ココアムースと鮮やかなフランボ ワーズ、ほうれんそうピューレを添えた「パ ンケーキ ココアムース & フランボワーズ」 と、ルバーブの甘酸っぱさがアクセントのド リンク「ルバーブ×ビーツ×カルピス」、「ジ ンジャー×ハチミツレモン×ビーツ」をご用 意。渋谷ヒカリエ ShinQs 店では旬のいちご を楽しめるデザート感覚のドリンク「ストロ ベリーヨーグルト」をお楽しみいただけます。

限定スキンケア 旬シリーズ「ゆず」

旬の素材を味覚で楽しむように肌や髪にも取 り入れてほしい、という想いから誕生した SHIRO の旬シリーズ。ホーリーバジルにつ づいて、徳島県の「木頭柚子」を使った製品 が 12 月に登場します。収穫したその日のう ちに果汁を絞り、農園に広がるゆずの力とフ レッシュな香りをそのまま「オイルインウォ ーター」と「ハンドクリーム」に閉じ込めて お届け。

年明けは、定番でも人気の「酒かす米ぬか」 も旬シリーズで初登場する予定です。

SHIRO CAFE の ホリデーメニュー
SHIRO

SHIRO の世界観を堪能できる 一棟貸しの宿泊施設

MAISON SHIRO が 2024 年春にオープンします。 「 馬 マ 追 オイ の名水」で知られる北海道夕張郡長沼町。 美しいクリエイティブを、自然の循環を守りながら叶える そんな建物づくりを行っています。

森を健全に保つために私たちができること

樹齢 60 年の木々を伐採して、60 年間住む家を建てる。そして新たに芽生えた幼い木を 60 年間大切に育 てつづける。私たちはそんなシンプルな循環を目指して MAISON SHIRO を設計・建設しています。日本の 国土の 7 割は森林です。でも、日本で使用される木材の 6 割( 2021 年度林野庁)を輸入に頼っています。 あれ? どうして? 日本の森に生えている木を使って家を建てることはできないの?  身近な農産物や植物を素材として使い、自 然に合わせた化粧品づくりをしてきた SHIRO が現在取り組んでいるのは、森の都合に合わ せた建物づくり。MAISON SHIRO のプロジ ェクトは、設計者から大工まで、関係者みん なで森に入り、木こりたちと話しながら木を 伐ることからはじめました。今回使用してい るのは間伐材が中心です。太く成長した木を 残すために伐られた間伐材は細く、1 本で梁 に使うには十分ではありませんでした。そこ で、建築家と構造設計者が議論を繰り返し、 細い木材を束ねて構造をつくり、柱の本数を 減らしたオープンな空間を実現しています。  あまり前例のない取り組みですから、いろ いろな壁にぶつかっています。その度に、設計者、構造設計者、大工、そして施主である私たちが集まり、 知恵を出し合い解決方法を探ります。今は極端なこだわりを持った工法と見られている私たちの建物づくり ですが、将来的にはこれがスタンダードになっていると信じています。がごめ昆布や酒かすを使ったスキン ケア製品を発売した時も理解されるのには時間がかかりました。でも、今では SHIRO の定番製品です。

森の都合に合わせた建物づくりを根付かせ、私たち一人ひとりが使った分の木を育てられているかを意識 すれば、森は健全に保たれるはず。

宿泊棟の隣には、蒸留設備を備えた「シロラボラトリ ー」を設置。近隣の森林を管理する過程で生まれる間 伐材やその枝葉、森に自生する笹やヨモギなどを、馬 追山の天然の湧水である「馬 マ 追 オイ の名水」を用いて蒸留 し、SHIROの製品に使用します。宿泊者には実際の SHIROのものづくりの工程の一部をご覧いただけます。 製品の原料となる素材の 蒸留設備「シロラボラトリー」

サウナで感じる

北海道の自然の恵み

施設に併設するサウナは、北海道愛別町の白樺と札幌 軟石を使用。薪ストーブ、電気ストーブ共に本場フィ ンランドのIKI STOVEを設置し、爽快な熱気・熱波を お楽しみいただけます。ロウリュウには、シロラボラ トリーで生まれる蒸留水を用います。

※サウナは宿泊のお客様にのみお楽しみいただけます。

旬のホーリーバジルの香りを そのままボトルに

残暑がつづく 9 月初旬、広島県東広島市で無農薬・無化学肥料で野菜を 栽培している「ひなた農園」さん を訪ねました。SHIROでは、 ひなた農 園で育つホーリーバジルを、旬の素材を楽しむ『ホーリーバジルオイルイ ンウォーター』の素材として使用しています。全国的に猛暑日がつづい た 202 3 年の夏、広島は降水量が非常に少なく、水が大好きなホーリーバ ジルは例年ほどには成長しませんでした。「でも、背丈が低い分、香りが ギュッと凝縮されています。今までで一番力強いホーリーバジルかもしれ ません」と日向実香さんは言います。畑に漂うホーリバジルの香りを逃さ ずにそのままボトルに詰め込むために、新鮮なまま蒸留所に届けます。早 朝に広島の畑で収穫したホーリーバジルを車に積んで、午前中に広島を出 発。瀬戸大橋を渡り、鳴門海峡を越えて、1 5 時には淡路島にある蒸留所 に到着しました。化粧品の「旬」って少し伝わりづらいかもしれませんね。

SHIROの 旬シリーズは、季節の素材を使うのはもちろん、収穫した素材 を新鮮なまま製品化しています。

実はホーリーバジルオイルインウォーターは、昨年まで茶色でした。そ れが今年は透明に。これは、蒸留の様子を見ていた日向さんのお子さん、 奏太くんとこころちゃんの素朴な疑問がきっかけでした。蒸留機から出て くる蒸留水は透明なのに、製品は茶色い。「どうして?」と質問されたの です。去年は後から乾燥させたホーリーバジルのエキスを加えることで茶 色くなっていたのですが、子どもたちにきっかけをもらい、旬をそのまま 届けることについて改めて考えました。畑や車の中、そして蒸留所には翌 日まで満ちていたあのホーリーバジルの香りをボトルに閉じ込めたいと思 い、シンプルな処方でつくることを淡路島で決めました。

日向俊介さん・実香さんご夫妻は、東京でフラワーショップに勤務され ていました。独立へ向けて準備を進めてい た 201 1 年 3 月に東日本大震災 が発生。そこで一度立ち止まったときに、「安心して食べられるものをつ くりたい」という想いに気が付いたおふたりは、実香さんの地元である広 島への移住を決めました。ひなた農園では、無農薬で化学肥料を使わずに 育てた野菜セットを販売しています。なじみのある季節野菜から珍しい品 種まで、ひなた農園で丁寧に育てられた野菜はおいしくて、見ていて楽し い。野菜セットに同梱されている「ぽかぽか便り」には、野菜をおいしく 食べるレシピの他、子どもたちとのバタバタした日常が記されていて、ま るで故郷の親戚から届く便りのようです。人は食べたものでできていると 聞いたことがあります。いや、その通りですよね。奏太くんとこころちゃ んは、ひなた農園の米を食べ、自家製の味噌でつくった味噌汁を飲み、野 菜を食べているから、あんなに健やかに育っているんですね。来年も広島 を訪れて、彼らと遊びたい。今年は仕事に偏り過ぎて撮りそびれてしまっ たふたりの写真を撮りたいと思っています。

Photograph & Text: SHIN SASAKI

SHOP LIST

北海道

SHIRO 砂川本店 北海道砂川市豊沼町 54-1 みんなの工場内

SHIRO 札幌ステラプレイス店 北海道札幌市中央区北 5 条西 2-5 JR タワー 札幌ステラプレイス センター B1

関東

SHIRO 表参道本店

SHIRO BEAUTY 表参道本店

SHIRO 自由が丘店

SHIRO NEWoMan 新宿店

SHIRO ルミネエスト新宿店

SHIRO 伊勢丹新宿店

SHIRO 丸ビル店

SHIRO 銀座三越店

東京都渋谷区神宮前 5-2-7 2F

東京都渋谷区神宮前 5-2-7 B1F

東京都目黒区自由が丘 2-9-14 アソルティ 1F B1F

東京都新宿区新宿 4-1-6 NEWoMan 新宿 1F

東京都新宿区新宿 3-38-1 ルミネエスト新宿 B1

東京都新宿区新宿 3-14-1 伊勢丹新宿店本館 1 階=化粧品

東京都千代田区丸の内 2-4-1 丸の内ビルディング B1F

東京都中央区銀座 4-6-16 銀座三越 地下 1 階 ギンザコスメワールド

SHIRO +Q(プラスク)ビューティー 東京都渋谷区渋谷 2-24-12 渋谷スクランブルスクエア

渋谷スクランブルスクエア店 ショップ&レストラン 6階 SHIRO +Q(プラスク)ビューティー店

SHIRO 渋谷ヒカリエ ShinQs店

東京都渋谷区渋谷 2-21-1 渋谷ヒカリエ ShinQs 1F

SHIRO ルミネ池袋店 東京都豊島区西池袋 1-11-1 ルミネ池袋 B1

SHIRO 玉川髙島屋S C店 東京都世田谷区玉川 3-17-1 玉川髙島屋 S C 南館 1F

SHIRO ルミネ北千住店 東京都足立区千住旭町 42-2 ルミネ北千住 3F

SHIRO ルミネ横浜店 神奈川県横浜市西区高島 2-16-1 ルミネ横浜 1F

SHIRO ルミネ大宮店 埼玉県さいたま市大宮区錦町 630 番地 ルミネ大宮店 ルミネ 2 3F

SHIRO/TIAT DUTY FREE BEAUTY 東京都大田区羽田空港 3-4-2 第 2 ターミナル 3 階 国際線出国エリア内

発行人:福永敬弘

中部

SHIRO タカシマヤ ゲートタワーモール店 愛知県名古屋市中村区名駅 1-1-3 タカシマヤ ゲートタワーモール 6F

SHIRO ジェイアール名古屋タカシマヤ店 愛知県名古屋市中村区名駅 1-1-4 ジェイアール名古屋タカシマヤ 3F 化粧品

近畿

SHIRO 大丸京都店 京都府京都市下京区四条通高倉西入立売西町 79 大丸京都店 1F

SHIRO ルクア イーレ店 大阪府大阪市北区梅田 3-1-3 ルクア イーレ 2F

SHIRO 阪急うめだ店 大阪府大阪市北区角田町 8-7 阪急うめだ本店 3F HANKYU BEAUTY

SHIRO 大丸心斎橋店

SHIRO 大阪タカシマヤ店

大阪府大阪市中央区心斎橋筋 1-7-1 大丸心斎橋店本館 1F

大阪府大阪市中央区難波 5-1-5 髙島屋 大阪店 1 階化粧品売場

SHIRO 大丸神戸店 兵庫県神戸市中央区明石町 40 番地 大丸神戸店 本館 1F 化粧品

九州

SHIRO 岩田屋店

SHIRO 博多阪急店

台北

Issue 3

編集長:今井浩恵 Editor in Chief: Hiroe Imai

クリエイティブ・ディレクター:佐々木信(3KG)

Creative Director: Shin Sasaki

エディター:葛原信太郎

Editor: Shintaro Kuzuhara

表紙写真:澤圭太 Cover Photograph: Keita Sawa

発行:株式会社シロ

お問い合わせ

TEL: 0120-275-606

MAIL: info@shiro-shiro.jp

福岡県福岡市中央区天神 2-5-35 岩田屋本店 本館1階=化粧品

福岡県福岡市博多区博多駅中央街 1-1 博多阪急 1F 化粧品

SHIRO 新光三越台北信義新天地 A11 店 台灣台北市信義區松壽路 11 號 1 樓

London

SHIRO St. Christopher s Place Ground Floor, 15 St Christopher's Place, London W1U 1NJ, UK

SHIRO Monmouth Street Ground Floor, 63 Monmouth Street, London, WC2H 9DG, UK

Publisher: Takahiro Fukunaga

プロデューサー:伊藤亜由美(CREATIVE OFFICE CUE)

Producer: Ayumi Ito

編集企画:野木村美里

Editorial Planning: Misato Nogimura

PR・校正:小林穂乃香

Public Relations: Honoka Kobayashi

PR・撮影:笹木舞子 Public Relations: Maiko Sasaki

印刷:北海道新聞社 Print: The Hokkaido Shimbun Press Thanks to: 高尾僚将 / 陣内雄 / 日向俊介 / 日向実香 / 日向奏太 /

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