日本大学大学院理工学研究科
まちづくり工学専攻落合研究室
設計理念
地域の薫りがする空間で、人と人が繋がり
自分の居場所と感じる建築を創る』
落合はる菜
Ochiai Haruna
2001 千葉県市川市 生まれ
2018 千葉県市川市立第二中学校 卒業 2020 千葉県習志野市立習志野高等学校 卒業 2024 日本大学理工学部まちづくり工学科 卒業 2024 日本大学大学院理工学研究科 入学
10年間吹奏楽部 「雑草の如く逞しく」
10年間吹奏楽を続け、個性を認め合いポジティブな環境をつるよう意識して活動してきました。
全日本マーチングコンテストでは
3年連続金賞受賞、また甲子園や千葉ロッテ等のスポーツ応援や地域 のお祭りや高齢者施設での演奏を通して、年齢や性別関係なく人と人をつなぐ、地域一丸 となった環境に感銘を受け、そんなコミュニティを創る空間を設計したいと考えています。
理工学研究科まちづくり工学専攻
建物単体だけでなく地域全体に視野を広げ、その地域に必 要とされている建築や、建築が地域に及ぼす影響を考える ことが重要だと思います。
そのため大学では建築学・土木学に加えて景観や観光、環 境や防災、健康や福祉といった幅広い分野を学びました。
またワークショップや設計演習のグループワークを通し て、自分の意見を主張するだけでなく相手の意見を受け入 れるコミュニケーション力を培いました。
落合正行研究室:建築計画、ストック活用 空き家や空き店舗等の既存ストックを活用した地域コ ミュニティの醸成をテーマに研究に取り組んでいます。 また、ArchicadやTwinmotionを用いた BIM
ル論文・外部プロジェクト・展覧会視察を通して、表現 力を培います。
今年のゼミナール合宿では、廃校した小学校をリノベー ションした「Yodge」で、空間に浸りながら論文の発表 会やそば打ち体験を行いました。
集合住宅再生プロジェクト空間表現発表 ゼミナール合宿
解体新書
第20回集合住宅再生 団地再生地域学生賞コンペ ー郊外に取り残された学生アパートを新たな居場所へー
高度経済成長期に完成した郊外住宅 地は就寝の場として単機能で特化さ れ、現在は高齢化、空き家増加と衰 退が著しい。 その歯止めとして、企業や大学の誘 致が進むも、それらが撤退するとよ り状況は悪化する。
本提案は、こうした郊外の負のスパ イラルを、緩やかに正のスパイラル に変えていく試みである。
郊外の大学移転と学生アパートの活用
2002年の工場等立地法の撤廃されると大学の都心回帰が始まり、人口減少・少子化が本格化し、最近でも郊外から 撤退する大学が増えている。
大学移転にともない、学生アパートの多くが空き室になるほか、郊外住宅地の景観や治安の悪化を引き起こす。
学生アパートの活用策として、その場しのぎの入居者募集や、解体され駐車場が連続する風景が容易に想像される。
郊外は若者層が減少し、一層高齢者ばかりになると言われており、そうした中での急速な開発は不向きである。
そのため本当に必要と思われる郊外機能を検討しながら時間をかけたゆっくりとした郊外機能の更新が必要である。
計画敷地の概要と調査・分析
対象地から1km圏内に、中央大学・明星大学・帝京大学の3つのキャンパスがある。
中央大学多摩キャンパスは2023年4月に、文京区茗荷谷キャンパスに移転した。
地域計画:市街化区域
用途地域:第一種低層住居専用地域 容積率:80%
建蔽率:40%
計画敷地の概要と調査・分析
エリア内の集合住宅全98件の 建築面積・戸面積を表したもの が右のグラフだ。
建築面積÷(戸数÷階数)
建築面積・戸面積・戸数からタイプごとの集合住宅の特徴を捉え、 各建物に見合った解体方法をまとめたものが下の表だ。
このエリアでは、Dタイプの集合住宅が多いことが分かった。
特徴 ・多くの人が集まれる ・1ユニットが大きい
建築面積 200m² 以上を大、 それ以下を小、
戸面積 50m² 以上を広、 それ以下を狭として、 4タイプに分類した。
青…店舗付き住宅
赤…集合住宅
・設備が多くある ・ユニット数が多い ・1部屋が大きい
・広々した空間 ・仕切りが多い ・コミュニティが深い
向いている解体
・集会施設 ・複合施設
・浴場施設 ・設備を活かした空間 ・カフェ ・寛ぎ空間 ・ワーキングスペース ・思い出作り空間
①2F,8戸,木造
②2F,12戸,軽量鉄骨
③2F,6戸,木造
④2F,10戸,木造
⑤2F,4戸,木造
⑥2F,10戸,木造
⑦2F,8戸,木造
⑧2F,8戸,木造
⑨2F,20戸,鉄骨
⑩2F,8戸,木造
提案・コンセプト
学生アパートを使いながら解体する
建物の解体をあえて時間をかけて行い、解体途中も暫定的に
利用しつつ、既存の住民らの交流の機会としても捉えて、コ ミュニティ醸成の場に活用していく。
郊外の中だけで経済を循環させる
これまで郊外は都心との間で、大きな経済圏で成り立って きた。これからの郊外は、郊外の中だけで経済を循環させ る「小さな経済」をつくっていく。
・吹き抜け空間 ・自然を感じる
学生アパート活用のプロセス
phase.Ⅰphase.Ⅱphase.Ⅲphase.Ⅳphase.Ⅴphase.Ⅵ
現在のまちの建築プランは建物を迅速に壊し、 新しい建物を短スパンで建造する。
そんな現状を、解体する時間を長くすることで まちの建物のサイクルを緩やかにし、その時代
の地域に合った建物の提案を実現していく。
建物の建築スパンを緩やかにすることで、その
土地に何を建てればいいのか、また空き室・空 き家ならではの活用方法を提示する。
とれたて野菜の直売所 3 1 2
「地域アクティビティを生む畑」
1 2 3
Phase3では、解体が完了し畑となり、新たな地域アクティビ ティの場となる。
近隣住民の高齢者を中心に、近隣小学生への指導・通りす がりの方との会話からまちにコミュニティをひらく。
「主婦と学生から学ぶ!料理教室」
Phase3では、集合住宅の内壁を解体する。
2部屋の空き家を合体させ、平日は2台のキッチンを使 用した料理教室をまちにひらく。近隣に小学校・大学が あることから、ママさん世代の主婦を対象とする。
休日は地域住民が利用するレストランを運営し、地域コ ミュニティを図る。
「高齢者に活力を与える小浴場露天風呂」
Phase3では、解体が進み一部が半屋外空間となる。
この集合住宅は、タイプB(建築面積大・戸面積小)のた め、設備が多く残っている。そこで普段の銭湯は大 浴場に多くの人が入浴するが、空き家によって残っ
た設備を活用し、「小浴場を並べた銭湯」をまちにひ らき、地域コミュニティを再生する。
解体中の小浴場は、仮囲い部の壁を一部取り、目線 は閉ざし風は流れる空間にする。学生は料金を無料 にすることで、学生の呼び込みを図り、訪れる高齢 者に活力を与える。
「高齢者に活力を与える小浴場露天風呂」
住居が奥にあることで プライバシー強化される
地域住民が通る廃材を利用した導線
高齢者や学生の導線
廃材を利用したベンチ付近は 地域コミュニティを創出する 銭湯用階段
待合室や湯冷め場 で地域交流を図る
「主婦と学生から学ぶ!料理教室」
近隣に住む主婦が料理の先生
休日は地域に解放するレストラン
利用者としても運営としても使用する大学生の導線 デイサービスや畑から 高齢者が訪れる
空き家のキッチン2台で 平日は料理教室をひらく
木軸の見えた不思議な空間
3 1 2 5 4
住民との動線を分ける
住民との動線を分ける
デイサービス付き高齢者集合住宅
廃材を使用したベンチ
螺旋階段から続く展望台から まちの移り変わりを見る
解体で出た廃材を使用した遊歩道
採れたて野菜直売所
採れたて野菜直売所
廃材を使用したベンチ
1
2 3 4 5 「小宅を偲ぶ畑と展望台」
「解体後の正の遺産」
建物1と2は解体が終わり、新しい建物が建っている。
この地域でなにが必要とされているか、ゆっくり解体するこ とで熟考し、導き出すことができる。
既存の建物にあった螺旋階段をあえて残し、まちを眺める 展望台として活用する。
残りの土地は畑として利用し、建物5の食堂などで消費す る。廃材で舗道やベンチを作り、過去を思い返すことが できる空間を創出する。畑は住民から募り栽培を行う。
「多世代交流カフェ併設ワークスペース」
解体が進み一部が半屋外空間となる。
この学生アパートは複合施設とすることで多世代に渡
り利用を促し、本来学生のまちだった地域で学生の介入 しない繋がりを創出する。
手段として、サ高住の隣に広場を配置することでお年 寄りに興味を持っていただくこと、リモートワークが 増えた会社員にむけたワークスペースを配置するこ
と、既存のキッチンでカフェを営むなどを計画。
「地域の趣味趣向情報館」
空き室が建築面積の半分以下であるこの学生アパートで は集合住宅の内壁のみを解体する。
他の解体中の学生アパートと連携してイベントや教室を 行い地域のコミュニケーションツールの幅を広げる。
地域住民が主体となり趣味を共有することで新たな地域 の活性化に繋げる。また畑の野菜を消費する食堂を設け、 経済を循環させる。
「多世代交流カフェ併設ワークスペース」
完全な屋外広場で運動することで お年寄りの健康を促進する
お年寄りの健康を促進する
広い空間を確保した動線
完全な屋外広場で運動することで お年寄りの健康を促進する
キッチンを開放し地域住人で 料理教室を開くなどする
まだ住んでいる住民の動線を分離し プライバシーを確保する
まだ住んでいる住民の動線を分離し プライバシーを確保する
完全な屋外広場で運動することで 廃墟のわくわく感を創出する
他の和室で余った畳を椅子に 作り変えて利用 広い空間を確保した動線
壁材を剥がすことで風通りをよくし、 廃墟のわくわく感を創出する
サ高住からの
サ高住からの
高齢者もターゲットに デイサービス付き高齢者住宅
デイサービス付き高齢者住宅
他の部屋で余ったトイレを 風呂場にリユース
風呂場にリユース
和室をあえて残し 作り変えて利用
和室をあえて残し 広くすることで団らんを創出
1階平面図 縮尺1:100
5 「地域の趣味趣向情報館」
気軽に立ち寄り普段から コミュニティが生まれるようにし 集客もはかる
気軽に立ち寄り普段から コミュニティが生まれるようにし 集客もはかる
住民の動線を奥にすることで プライバシーが確保される
見渡しのよい利用者動線
見渡しのよい利用者動線 プライバシーが確保される
キッチンを用いて
キッチンを用いて
近隣住民の働く場として飲食店を営む 畑で取れた野菜を使用
小さなコミュニティで行われる イベントの場として活気促進
小さなコミュニティで行われる イベントの場として活気促進
畑でとれた野菜を販売 また地域住民の広報の場としても活用
畑でとれた野菜を販売 また地域住民の広報の場としても活用
解体後にでた廃材で ベンチを設置
解体後にでた廃材で ベンチを設置
地域住人のみぞ知る隠れ家的飲食店 思い出を作り解体に向けた心の準備を行う 住居の前に樹木を植え プライバシーを守る
地域住人のみぞ知る隠れ家的飲食店 思い出を作り解体に向けた心の準備を行う 住居の前に樹木を植え プライバシーを守る
1階平面図 縮尺1:100
クロマツイチカワ
ー地域に根差した高齢者住宅と商業施設設計ー
①「クロマツ住宅」
クロマツの減少という地域課題に取り組
みつつ、菅野エリアの特色を活かして活 力をもたらす高齢者住宅を設計する。
➁「SUGANO PARK」
東京外環自動車道の菅野エリアはクロマ ツの景観保全のため地下化されており、
高さ制限10mを考慮し、交通機能を持つ ショッピングモールをその上部に計画す る。
1 「クロマツ住宅」
クロマツの減少という地域課題に取り組みつつ、 菅野エリアの特色を活かして活力をもたらすサー ビス付き高齢者住宅を設計する。
地域特性
2
「SUGANO PARK」
東京外環自動車道の菅野エリアはクロマツの景観保全の ため地下化されており、高さ制限10mを考慮し、交通 機能を持つショッピングモールをその上部に計画する。
私が住んでいる千葉県市川市菅野エリアは閑静な住宅街で、歴史あ る建築物や神社、学校が多くある。
また、昔は海に突き出した入江だったためにクロマツが多く植栽さ れ、それが現在に引き継がれ菅野エリア独特の景観を形作っている。
現地調査・配置計画
クロマツマップ
現地調査にてクロマツの位置を把握 概要
配置計画
千葉県市川市菅野
種別:市街化区域
用途地域:第1種低層住居専用地域
容積率:100%
建蔽率:50%
高さ制限:10m
「クロマツ住宅」
提案・コンセプト
①小学生との交流
3F 高齢者向け集合住宅
2F 高齢者向け集合住宅
1F デイサービス
「クロマツを通して高齢者に活力を」
対象エリア付近の菅野小学校、国府台女子学院 小学校、日の出学園小学校の生徒が社会の授業 で歴史あるクロマツを観察しに来る。
そこでエネルギッシュな活力が生まれる。
心身の健康には自然のパワーは必須である。
昔から見慣れて愛着のあるクロマツを、見るという 目的で外に出て木に触れ、土に触れ、日光を浴びる。 自然のエネルギーから活力をもらう。
地域アクティビティであるクロマツの拠点地と して市川市主催でイベントを開催する。賑わい の中心となり、地域住民から活力をもらう。
ダイヤグラム
①敷地の形状に合わせたBOX ②クロマツ用にくり抜く
③小さなまちを乗せる
④地域の景観に溶け込む
デザイン方針
1F デイサービス
クロマツの視点場
2・3F 高齢者向け集合住宅
レクリエーションルーム in職員室
ご近所さんと交流自然を感じる生活日々の交流が災害時の備えUD駐車場計画 クロマツの視点場を多くつくることで地域特性を活用 したコミュニティ形成が可能となる。
レクリエーションルームin職員室とすることで、視野 が届き安心・安全なデイサービス施設となる。職員が 全体を見渡せるよう500mmの舞台上となっている。
黄色部分のバルコニーでは2・3住人での交流、赤部 分のクロマツ交流スペースでは18住人の交流を図る。
バルコニーからはクロマツで緑を感じる。
デイサービス利用者、居住者を同じ入口にすることで普段の何 気ない会話から顔見知りとなり、それが災害時の備えとなる。
駐車場はメイン通りの反対側に配置し景観に考慮する。
車いす車両は入口から最も近い位置に配置する。
(赤→デイサービス利用者、青→居住者)
「SUGANO PARK」
コンセプト
「すがののまちあわせ」
①「待ち合わせ」
自動車道の上の新たな居場所
②「町合わせ」
交通機能の充実によりとなり町へのアクセス向上
③「待幸せ」
施設利用者交流で幸せをまつ
ダイヤグラム
①既存のペデストリアンデッキ
高さに揃える(GL₊7m)
②外環吹抜の上に公園を乗っける
③商業・交通機能を入れる
外環吹抜
設計計画
●商業施設内に交通機能
1
都市マスタープランより
計画地は交通機能となる
都市マスタープランより
商業施設の1Fに交通機 能を入れ込む
●公園内の施設 5
菅野駅北口公園は都市公園の街区公園で官庁が管理し
ている。よってこの事業は 官庁・民間が関わってくる。
また「SUGANO PARK」の管理運営は官庁が行う。
案内情報コーナー
市川市が管理運営を行う
WC
案内情報コーナーの人が管理する
カフェ
● 7 レンタサイクル
2
●菅野駅既存のペデストリアン
デッキとつなげる
●公共トイレ 3
建物の端にして夜は外動線のみ通行可能
● 4
外環自動車道の吹き抜け部に空中公園機能
地域アクティビティである北口公園の緑の連続を つなぐため、ホール計画の場所にあった菅野駅北 口公園を外環の上(高さ7m)に移転する。
交通・商業
市川市が民間に委託して運営を行う
●地域交流を図る多目的ホール
交通機能をホール棟まで持ってくることで新たな発信地として認識させる。
音楽ホール 多目的ホール 菅野公民館
菅野駅付近には他の駅周辺に比べて 多目的 ホールが少ない。また市川市は、吹奏楽部 が演奏できるようなホールが「市川市文化 会館」の1箇所しかない。音楽と交流は近 い関係にある と考えるため、地域の小・中 学生が音楽の発表で使用できる多目的ホー ルを計画する。
◎
●やっぱりクロマツのまち
魅力ある菅野エリアの景観を 次の時代へと繋いでいく ために、クロマツを減少させずまちに溶け込ませる。
主に地域の小・中・高校生が、吹奏楽の地区 予選や、合唱コンクールで使用する音楽ホール。
大型楽器を運ぶためトラックからのモノ導線、 観客のホワイエ、ホール、記念品ショップのヒ ト導線がスムーズになるよう設計した。
形成菅野駅の隣、外環自動車道の上に位置 する。この地域は高齢者が多いものの、駐車 場やタクシーが少ない為、1Fは交通機能をも つ。管理者導線と利用者導線で棟を分けるこ とで、視覚的にも導線的にも利用しやすくし た。
ホール内はロールバックチェアを使用し、普 段は大空間として使用できる。
市川市の都市マスタープランより交通機能を
2F平面図 SUGANO PARK
外環自動車道の上の新たな居場所である
「SUGANO PARK」は地域の子どもから高齢 者まで自由気ままに過ごせる空間だ。
芝生ではクロマツを鑑賞しながら座ったり 寝転がったり、各々が思い思いに過ごす。
ホール棟
レンタサイクルの拠点をつくり、モビリ ティの充実を図る。
カフェは地域の障害者が働くチャレンジ ショップで、福祉のまちづくりに取り組む。
ショッピング棟
京成菅野駅から既存のペデストリアンデッ キ+7mで繋がる。現在、駅周辺に商業施設 がかなり少なく不便なため、スーパーや飲食 店の充実で地域住民の生活の質があがる。
市川市の魅力を発信する案内所を設置し、 地域愛着を深めるきっかけとなる。
レンタルバイク・駐輪場
03 やまテラス
ー大村美術館の小規模増築ー
大学院1年次の夏、貴社の意匠設計部で インターンシップを経験した時の成果物 で、山梨県韮崎市に存在する「大村美術 館」の増築提案である。
広い敷地を活かし、来館者の回遊を促す
分棟配置、山に囲まれた立地を活かし、 景色を楽しめるよう片流れ屋根で地域に 根差した居場所空間を創出した。
課題与条件 地域特性
計画地条件
計 画 地:山梨県韮崎市神山町
敷地面積:約4000m²
用途地域:指定なし
建 蔽 率:70%
容 積 率:200%
防火地域:指定なし
高度地区:指定なし
日陰規制:指定なし
計画建物条件
・延べ床面積200m²以下
展示室:60m²程度
図書コーナー:40m²程度
事務室:25m²
トイレ:20m²
・耐火建築物
・主構造RC
・既存建物との関係性
・適切な寸法
大村美術館
山に囲まれた地
歴史や自然資源
南アルプス国立公園、県 立公園の山林、農地や集 落が形成されている
環境配慮が必要
城跡や寺院などの歴史 資源や、約15万坪の レンゲツツジ等、自然 資源を有する地域
開発が進み人口増加に 伴い無秩序な開発によ る環境の悪化が懸念点
延床面積の参考
敷地面積:638m²
延床面積:220.49m²
鋼板造+鉄筋コンクリート造
設 計:阿部仁史アトリエ
所在地:宮城県塩竃市
どんな展示にも対応するホワイトキューブ でなく、展示される彫刻が空間と呼応して 固有の場を生み出すカテドラルのデザイン
コンセプト・配置企画
設 計:押尾章治+UA
所在地:栃木県宇都宮市
増築の参考
敷地面積:2,193m²
延床面積:194,14m²
木造
山口蓬春記念館
主要な構造は変更せず、外構を中心とした造 形により構成。時代や様式によって異なる複 数の材料や構成要素をかさね・合わせている
設 計:プランテック
所在地:神奈川県葉山町
「離れ」の参考
敷地面積:464.80m²
延床面積:73.00m²
木造軸組み工法
美術作品の収集を趣味とする土地のぶち主 が、地域に開いた美術館「離れ」を通して 交流拠点をつくる
山に囲まれた交差拠点
導線と視線で敷地全体、まち全体をつなぐ神山町地区のコミュニティ形成の拠点 様々な年代が交差し活力を与えあう
配置計画
敷地面積を活用した「分棟配置」とすることで、施設間で人の回遊を促す。また、 周りの芝では人の滞留を促し、来訪者が思い思いに過ごす観光拠点を目指す。
①:「第二の美術館」
計画建物①では、大村美術館から続く第二の美術館として 展示スペースを 設ける。また、収蔵庫と近接して配置することで、管理者とモノの導線にも 配慮した。
②:「本のハナレ」
計画建物②は、アクティビティが生まれる拠点である。
GL-3000は秘密基地のような空間で子供たちが遊び、建物内 では図書スペー スとしてゆったりした時がながれる。
機能
・展示スペース
・事務室
・多目的トイレ
建物特徴
既存の美術館から続く導線上にあり、静かで閉鎖的な空間 の世界感に続くように、下屋の庇を広く突き出した。
上屋は②の建物と統一感が出るよう山方向に片流れ屋根に して、展示スペースから山を眺望できるようにした。
1F平面図
収蔵庫と繋がる導線 額縁効果で山を眺望
展示スペースイメージ
大村美術館から続く導線上にあり、 閉鎖的空間になるよう下屋を突き出す
機能
・図書スペース
・トイレ
建物特徴
高低差を活かし、1Fでは子供が駆け回る、寝っ転がる、秘密基 地のような空間。2Fでは本があり3Fでくつろいで読むイメージ。
親子連れやお年寄りも思い思いに過ごす場である。
3Fは木造にし広い窓をつけ、山の眺望を楽しむことができる。
上屋の片流れは①と②で共通しており、統一感を生む。
高低差を活かした秘密基地のような空間
04
修士論文
ーまちなか観光地における観光施設計画に関する研究ー
わが国では城下町や宿場町などの歴史 的資源を活用した観光まちづくりが進 められ、既存ストックの活用等のまち なか観光地の整備は広がりつつある。
一方、その都度発生した空き家等を活 用するため無秩序な観光施設整備にな るほか、市街地を観光地化するため地 域住民との共存が課題となる。
そこで本研究では、観光施設の適正な 施設配置を明らかにすることを目的と する。なお、現時点では面的整備を行 う観光施設の立地構成の特徴を把握し た。
日本大学理工学部学術講演会 提出
【背景】
わが国では歴史的資源を活用した観光まちづくりが進められてお
り、古民家をはじめとした既存ストックの活用が図られている。
その中、観光庁は2030年までに100地域の「面的展開地域(注1)」
を目指しており、まちなか観光地の整備は広がりつつある。
一方、無秩序な観光施設整備になるほか、市街地を観光地化する
ため地域住民との共存が課題となる。
【目的】
本研究では、観光施設の適正な施設配置を明らかにするため10事例 (注2)の観光施設の立地構成の特徴を把握することを目的とする。
【研究方法】
2020年観光庁発行の「歴史資源を活用した観光まちづくり成功事
例集」に掲載されている14事例のうち、面的整備を行う10事例 を対象に、各事例の地域の観光協会等が発行する観光マップと、
観光庁および各事例が公表する関連資料から把握した観光施設を 抽出し、地図上にプロット(注3)するとともに、各観光地の立地特性・
観光施設数を分析した。
(注1):面的展開地域について
概要
【面的展開地域とは…】
官民が連携し、歴史的資源を
中核に地域資源をエリア一体
で面的に活用する観光地
目標値
【2025年】 50地域 【2030年】100地域 ※イメージ図
(注2):研究対象10事例 (注3):研究方法イメージ
研究対象
兵庫県丹波篠山市
愛媛県大洲市
千葉県香取市佐原
福岡県大宰府市
長野県山ノ内町
兵庫県丹波篠山市福住 広島県竹原市
栃木県那珂川町
滋賀県大洲市 広島県尾道市
観光マップ
本事業の取組み
本研究対象
【結果および考察】
抽出した全10事例の観光施設の立地構成タイプを4つに分類(注3)し、観光施設の立地特性と施設特徴をまとめたものが表 1である。また、4タイプごとの特徴を次頁に述べる。
表1 各観光地の概要・立地特性・施設特徴
1 兵庫県丹波篠山市 武家屋敷、商屋 (重伝建)
2 愛媛県大洲市 水運による産業発展一般社団法人キタマネジメント 一般社団法人ノオト
3 千葉県香取市佐原 町家・商屋(重伝建)
721217006
0.160.050.020.480.160.000.000.14 1001339014
0.020.000.000.220.670.000.020.07 1931550501
株式会社NIPPONIASAWARA84
0.010.110.040.180.600.060.000.01 3142591003
株式会社大宰府 4Cocreation118 福岡県太宰府市 大都だいと
温泉街
株式会社WAKUWAKU
0.030.120.020.040.770.000.000.03 000104000
0.000.000.000.710.290.000.000.00 010051005
株式会社NOTEJAPAN21 〇 684.0 兵庫県丹波篠山市福住ふくすみ宿場町・農村集落(重伝建)
0.000.480.000.240.050.000.000.24 29656108
株式会社Ripple37 〇一住/二住/近商/商 766.0 広島県竹原市 製塩地(重伝建)
栃木県那珂川町なかがわ 温泉街
【今後の展開】
STEP①: 調査対象の選定
STEP②: 観光施設の配置や機能などの空間構成の把握・分析
STEP③: タイプごとの観光客・住民の行動特性や、施設運営の実態を把握
STEP④: タイプごとに整理し、比較・評価
0.050.240.160.140.160.030.000.22 6701440008
0.090.100.000.210.600.000.000.12 1100753000
0.010.140.000.100.750.000.000.00 1126340446 0. 190.450.050.070.000.070.070.10
STEP③では、各タイプごとの観光客・施設運営の実態を把握するため、 アンケート調査や聞き取り調査を行う予定である。
観光客・住民を対象に、計画配置の評価である「行動特性」と、観光地形成 や住民との共存の評価である「心理特性」についてヒアリングをする。
施設運営者を対象に、施設運営や地域連携の実態についてヒアリングをする。
STEP④では、STEP②・③での特徴を整理し、比較・評価を行うことで、観光 地における観光施設配置の適正な施設配置を導出したいと考えている。
立地構成タイプごとの特徴
(1)碁盤目状
兵庫県丹波篠山市
愛媛県大洲市
(2)幹状
千葉県香取市佐原
福岡県大宰府市
どちらも宿泊施設と商業施設が多 く、これらを主として碁盤目状に 構成されている。いずれも商家が 建ち並ぶ城下町で、商家や邸宅を 観光施設に活用している。これら は分散型のホテル形態をとってお り、いずれも碁盤目状に点在して いることから、古い町並みを活か し回遊性の向上が見込まれる立地 構成といえる。
どちらも商業施設数が50施設以上、 かつ全体施設数が80施設以上と顕 著に多いことがわかる。
またその多くが、河川沿いや参道沿 いに集中する中、分岐した街路沿い の邸宅を活用した宿泊施設が本事業 によって整備される等、幹状に構成 されているのが特徴である。これら は歴史軸である主街道からまち奥に 人を誘引し、線から面に広がった立 地構成といえる。
(3)線状
長野県山ノ内町
共通して宿泊施設や商業施設が多く、1本または複数の沿道に形成されている。これら4地域は、順に温泉地、宿場町、製塩地、温泉地といった歴史的背景を 有し、かつての古民家や蔵を観光施設として活用が図られている。本事業においても、兵庫県丹波篠山市福住では古民家3棟を分散型ホテルに改修したり、広 島県竹原市では邸宅の納屋や作業場、牛小屋を宿泊施設の客室に整備し、沿道の観光地化に貢献する立地構成といえる。
(4)帯状
[注釈] 図の上が北向きを示す
宗教施設や文化施設、商業施設等を 中心に、いずれも水域と山地に挟ま れた場所ゆえに、それらに沿って帯 状に施設が構成されている。どちら も市街化区域が含まれており、住居 系の用途地域がある中、本事業によっ て主に宿泊施設が整備されており、 より地域住民への配慮が求められる 立地構成といえる。
プロジェクト・学内活動 個人活動
都市型集合住宅設計プロジェクト
学生アパート再生プロジェクト
コーポラティブハウス視察
オープンキャンパス
その他コンペ
プロジェクト・研究室活動
都市型集合住宅設計
建築設計…HYGアーキテクツ
落合研究室
不動産 …創造系不動産コンサル
東京都目黒区平町を対象に、まちに開かれた集合 住宅を設計するプロジェクトです。
共用の外部空間にはコミュニティ創出の場を設け、
専有部には入居者の個性が滲み出るような仕掛け をつくり、これからの都市型集合住宅のあり方に
ついて考えています。現在、集合住宅の建築にお けるコンセプトや設計の方法を学んでいます。
都市型集合住宅研究会
コーポラティブハウス視察
施主ミーティング
学生アパート再生
建築設計…落合研究室
不動産 …JPMC
大学移転に伴い、郊外の学生アパートで空き家が 増加しています。そこで、日野にある学生アパー トの再生に向けた視察調査や検討を行っています。
今後、実際に設計を進めていく予定です。設計に 向けた調査や情報収集の方法を学んでいます。
集合住宅視察
研究室の落合准教授が設計した コーポラティブハウスを施工中お よび竣工後に視察しました。
外観はブロックが積み重ねたよう
なデザインで、4戸それぞれに異 なるコンセプトと特徴がありま す。共用の外部空間には「交流の 場」が設けられています。
施工中の視察
学内活動
オープンキャンパス 学生リーダー & 司会
大学では毎年、高校生を対象としたオープンキャンパスを開催しており、
私は学部3年、4年次に学科の代表としてプレゼンターに選出されました。
また大学院1年次では学科のリーダーとして、展示資料や作品の整理、
会場セッティングの全体統轄、発表の司会進行を担当しました。
その際、高校生にまちづくり工学科の魅力が伝わるよう、自分の設計課 題における工夫点や学んだこと、キャンパスライフについて、個々のニー
ズに合わせ寄り添った丁寧な説明をするよう心掛けました。
その結果、「まちづくり工学科楽しそう!」「オーケストラの指揮者みた い!」といった反応をもらい、まちづくりに興味を持ってくれる高校生 が増えることが、私の大きな励みとなっています。
個人活動 「カッティングシートコンペ」~文化交流デザイン~
レギュラーシリーズ 711
フォグラス C-11
レギュラーシリーズ 112
IROMIZU 35-25ic
IROMIZU 35-50ic
IROMIZU 35-100ic
IROMIZU
横浜 文化 を波の隙間から覗く
文化と個性を感じるガラス
開港から150年以上の歴史をもつ横浜。これまで様々な国々との多文化交流によってたくさんの個性が生まれ、それらが今の横浜の魅力になっている。 こうした歴史を象徴する「象の鼻パーク」だが、現状では本コンペの対象建物である「象の鼻テラス」によって海の眺望が遮られている他、内部の様子が 見えないため園内に足を進める者も少ない。
そこで、背景に見える横浜の海を映し出すように「波」を描くとともに、これまで交流のあった国々を「動物」に置き換えて、その動物たちが持つ個性に よって横浜の魅力を発信するとともに、訪れた人々がさらなる交流が図れるようにデザインした。
山下臨港線プロムナードから望む。横浜の穏やかな海の中で、荒れる 波しぶき。よく見ると動物たちの存在に気がつく。何気ない風景の中 にも変化をつけることで、道行く人々を誘引する。
ガラス面に近づくと、多種多様な動物たちに目がいく。それぞれにはQRコー ドがついており、各動物から連想される横浜の歴史・名所のHPやマップ 等の情報が得られ、来訪者同士の交流やその後の回遊行動を促す。
象の鼻テラス
象 ช้าง (タイ)
象の鼻テラス
鷲Eagle (アメリカ)
ペリー来航
キリンgiraffe (ケニア)
根岸森林公園
馬horse (イギリス)
根岸森林公園(旧根岸競馬場)
ライオンleeuw (オランダ)
安政五ヶ国条約
ズーラシア動物園 トナカイсеверный олень (ロシア)
安政五ヶ国条約
パンダ熊猫 (中国) 横浜中華街 フラミンゴFlamant (フランス) 安政五ヶ国条約